こんにちは、ピッコです。
「悪女の皇后様に溺愛されてます」を紹介させていただきます。
今回は47話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

「この世界の未来を知っている者はどれくらいいるんだろ?」
シャルリーズのこと、シャルルはワンソールという国の未来を知っている。
というのはこの世界が彼女の読んだ本の中であるからだ。
シャルルは悪女の皇后の嫉妬を買って殺されるエキストラ役である… はずなのになぜか皇后に愛されている?!
皇后宮の侍女になったシャルルは今度は皇后様を守るために皇帝によって幽閉されている皇太子を味方につけようとする。
神獣の力を持っている皇太子こそこの本の真の主人公であるからだ。
5歳のシャルルが皇宮で生き残るために奮闘する物語。
シャルリーズ:本作の主人公。愛称はシャルル。皇后の侍女。
ローズ:皇后。シャルルを溺愛している。
ディアミド:皇太子。前皇帝の息子。
ヘイデン:皇后宮の侍女長。
ウェーバー:皇后宮の主任侍女。
ロチェスター公爵:ローズの兄。
シエナ・アンテス:原作のヒロイン。アンテス辺境伯の後継者。

47話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 進化するシャルリーズ
私は眉をひそめる。
悲しい考えをしないと。
ディアミドに最後に残ったソーセージを奪われた時の悲しみを思い出してみよう。
なんとか涙を絞り出すんだ!
「ひん、ふえん・・・」
私の努力が光を放ったのか、いつの間にか私の目には涙が滲んでいた。
その様子に女中たちが驚く。
「な、なに?」
「あの侍女、急にどうして泣いたの?」
女中たちが慌ててお互いの顔を眺めていた、その時。
私は号泣しながら、皇太后宮の中に乱入した。
「ふああん、侍女長・・・!」
私が向かった場所はまさに、侍女長がいる使用人監督室。
ふふ、前もって位置を知っておいてよかった!
「シャ、シャルリーズ侍女様!」
「侍女様、ちょっと待ってください!」
気絶しそうに驚いたメイドたちが私の後を追ってきた。
とにかく、私は監督室のドアの前で楽しく泣き出す。
「ふああん、ああん、侍女長様・・・!」
「なんてこと、これは一体何の騒ぎなの?」
折りしも侍女長は監督室の中にいらっしゃった。
ドアを開けて出てきた侍女長が、思わず眉をひそめる。
「シャルリーズ侍女は一体どうして泣いているの?」
「あの、私たちも知りません!」
「突然泣き出してこちらに走ってこられたので・・・!」
へえ?
聞こえるように私に陰口を言っておいて、今さら「私たちは知りません!」と言い逃れをするの?
私はすすり泣き、できるだけ哀れな声で侍女長に訴えた。
「侍女長、あの女中たちは私のことが嫌いみたいですね」
「・・・それはどういうこと?」
「だって・・・」
私は訳もなくすすり泣き、顔を赤く染めたメイドたちの顔色を伺う。
すると、ため息をついた侍女長は私を胸の中に抱きしめた。
「泣かないで、坊や」
「うう、私も泣きたくないのですが、ぐすん、女中さんたちがとても怖くて・・・」
「何でも率直に話してちょうだい。あなたに何の害もないようにするから」
「じ、じゃあ・・・」
私はすすり泣く鼻声で訴え始める。
「私に皇太后に入ったら、ただでは済まないと言いました!」
「わ、私たちがいつそんなことを言ったのですか!?」
女中たちが反論するが、私はただ哀れに両肩を垂らすだけ。
私がただのシャルリーズだと思う?
長年の教育館生活と皇后宮の女中たちに鍛えられたシャルリーズよ!
人は進化するものだ!
「ちょうど私に「例の」皇后宮の侍女なのかと聞かれましたし、遊説するなと言われました」
まあ、正確には「遊説するな」とまでは言っていないけど。
「侍女長、その話は全部嘘です!」
「私たちがどうして皇后宮の侍女にそんな暴言を吐くことができるのですか!?」
「むしろ私たちが今、彼女の策略を受けています!」
女中たちはもどかしい表情で口を揃えた。
そう?
最初から言わなければ、こんなに泣き叫んで大騒ぎしなかったけど。
「申し訳ありません、侍女長。私、今日遭ったことはすべて秘密にしますから」
「それはどういうこと?」
侍女長が戸惑った顔で私に問い返した。
私は涙ぐんだ目で彼女を見上げる。
「私のせいで、皇后陛下と皇太后陛下がお互いに感情を傷つけられるのではないかと心配になりまして・・・」
「・・・え?」
「そうじゃないですか、私は皇后宮の侍女なのですから」
瞬間、侍女長の顔色が細かく固まった。
「だから私、秘密を必ず守ります。絶対に皇后陛下に今回のことは申し上げません」
実際、私の言葉が本当なのか嘘なのかは重要ではない。
正確にはこの状況を通じて、皇太后宮から何かを得ることができるかが重要なのだ。
そして・・・。
皇后様から聞いたところによると、皇太后宮の使用人のほとんどは皇帝が選んだ使用人らしい。
侍女長を除けば、みんな皇帝の妾同然だと仰っていた。
まあ、少し考えれば分かるだろう。
そもそもあの陰険な皇帝が、皇太后陛下に忠誠する使用人たちをそのまま放っておくはずがないじゃない?
それに下女の場合は皇帝の好みに合う人に交代することも容易だった。
皇太后宮に常駐するわけではないから、外部の人ともっと接触しやすいし。
それはつまり。
今回の事件を上手く利用すれば、あの女中たちを入れ替えることができるということだ。
自分の口で言うのは恥ずかしいが、とにかく私は皇后様がものすごく寵愛する侍女。
そんな侍女が、皇太后宮所属の女中たちに侮辱されたとしたらどうだろうか?
侍女に加えられる侮辱はすなわち、仕える主人に対する侮辱でもある。
この度のことで皇后様が問題とされる面、本当に事が大きくなるということだ。
「ぐすん・・・」
そこまで計算した私は、もっと言葉を付け加える代わりに、砂のような涙だけをポタポタと落とした。






