悪女の皇后様に溺愛されてます

悪女の皇后様に溺愛されてます【58話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「悪女の皇后様に溺愛されてます」を紹介させていただきます。

今回は58をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【悪女の皇后様に溺愛されてます】まとめ こんにちは、ピッコです。 「悪女の皇后様に溺愛されてます」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介...

 



 

「この世界の未来を知っている者はどれくらいいるんだろ?」

シャルリーズのこと、シャルルはワンソールという国の未来を知っている。

というのはこの世界が彼女の読んだ本の中であるからだ。

シャルルは悪女の皇后の嫉妬を買って殺されるエキストラ役である… はずなのになぜか皇后に愛されている?!

皇后宮の侍女になったシャルルは今度は皇后様を守るために皇帝によって幽閉されている皇太子を味方につけようとする。

神獣の力を持っている皇太子こそこの本の真の主人公であるからだ。

5歳のシャルルが皇宮で生き残るために奮闘する物語。

シャルリーズ:本作の主人公。愛称はシャルル。皇后の侍女。

ローズ:皇后。シャルルを溺愛している。

ディアミド:皇太子。前皇帝の息子。

ヘイデン:皇后宮の侍女長。

ウェーバー:皇后宮の主任侍女。

ロチェスター公爵:ローズの兄。

シエナ・アンテス:原作のヒロイン。アンテス辺境伯の後継者。

【悪女の皇后様に溺愛されてます】まとめ こんにちは、ピッコです。 「悪女の皇后様に溺愛されてます」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介...

 




 

58話 ネタバレ

悪女の皇后様に溺愛されてます【57話】ネタバレ こんにちは、ピッコです。 「悪女の皇后様に溺愛されてます」を紹介させていただきます。 今回は57話をまとめま...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 感謝の言葉

その時、皇后がこっそりとマティアスに話しかけた。

「お兄様、正直に言ってもいいですよ」

「・・・何がだ?」

皇后は肘でマティアスの脇腹をつついて、意地悪そうに微笑んだ。

「お兄様もシャルルの魅力にはまってしまったんですね。そうですよね?」

「え?」

マティアスはつい、呆けた顔をしてしまう。

しかし、すでに皇后はシャルリーズに対する愛情に耽っていた。

「まあ、そろそろお兄様も認める頃ですよね」

「えぇ?」

皇后は決然とした瞳でマティアスの方を振り返る。

「シャルルがこの世で一番可愛い子だということを!」

「・・・」

マティアスは黙ってしまった。

けれど皇后は兄からの返事を引き出すまで、決して退かない勢いだ。

結局、彼はまともな顔で頷いた。

「まあ、可愛いね」

「そうですよね?すごく可愛いでしょう?噛んであげたいほど愛らしいですよね?」

「・・・それほどではないが」

「いや、何がそんなにではないと言うんですか!?」

大げさに話す自分の妹を見つめ、マティアスはふとシャルリーズのことを考える。

索漠たる皇居生活で、唯一妹を幸せにしてくれる少女。

マティアスの唇に笑みが広がった。

小さいながらも鮮明な笑み。

 



 

「シャルリーズ」

「はい」

ティータイムの後片付けをしていた私は、サッと頭を上げた。

「早く入りなさい、皇太后陛下がお待ちしているわ」

「わ、私をですか?」

両目を丸くする。

私が急にどうして?

しかし、侍女長は詳しいことは皇太后陛下に聞いてと、私の背中を押すだけだった。

(ど、どうしよう)

私はごくりと乾いた唾を飲み込んだ。

どうやらティータイムはそれほど穏健に終わってはいなかったし、その仕事には私の問題もあったから。

悩みながら入った私は、皇太后陛下のいる居間に向かう。

「こっちに来なさい、シャルリーズ」

皇太后陛下は軽い手振りで私を呼んだ。

「向かいに座ってちょうだい」

私は躊躇いながら席に座った。

さっき二人きりでケーキを焼く時とは違って、緊張で吐きそうだ。

しばらくして、皇太后陛下が口を開く。

「さっきのジュースのことだけど」

「ジュ、ジュースですか?」

ギュッと体を固めた。

やっぱり、さっきのティータイムで皇帝の怒りを買ったことを叱責しようとしているのだろうか?

しかし、しばらく私をじっと見つめていた皇太后陛下は、私の予想とは全く違う質問をしてくれた。

「私の歯が弱いことを知って準備してくれたようだけど。合ってる?」

「・・・はい、そうです」

私は気後れした声で頷く。

そしてチラリと皇太后陛下の顔色を伺った。

「あの、とんでもないことをしてすみません」

「え?それはどういう意味?」

「私が訳もなくジュースを作ってきたせいで、ティータイムがメチャクチャになったみたいで・・・」

申し訳ない気持ちで、私は思わず言葉を濁す。

ところが、ちょうどその時。

「いや、どうしてそんなことを言うの?」

皇太后陛下は、それこそ真顔だった。

うん?

私は両目を丸く開ける。

「私はただあなたに感謝の挨拶をしたかっただけよ」

しわの寄った手が私の小さな手を優しく包み込んでいた。

 



 

「むしろ私のせいであなたが窮地に立たされてしまったわ」

「え?いいえ、どうしてそんな風に言うのですか!」

「いいえ、前後関係はしっかりしないと」

首を横に振った皇太后陛下が、私の手の甲を軽く撫でてくれる。

「さっきあなたが怒られたのは、あなたのせいではないわ」

「ですが、皇太后陛下・・・」

「皇帝陛下はどうしても私に怒ることはできないので、あなたを捕まえて八つ当たりしたのよ」

その声は断固としていた。

「だから心を傷つける必要はないわ。分かった?」

その温かさに、私は縮こまっていた肩を少し伸ばす。

「何よりも、私はあなたにとても感謝しているわ」

「・・・私にですか?」

「もちろん。私の歯が不自由なのはどうやって知って、そんなに可愛い配慮をしてくれたの?」

皇太后陛下が優しい声で話す。

そして残念そうな目で私を見つめた。

「あなたが皇太后宮の侍女だったらいいのに・・・」

うーん、そうしたら皇后様がものすごく怒られるんじゃないですかね?

私は曖昧に笑う。

「お気遣いありがとうございます」

返事を聞いて初めて、皇太后陛下はニッコリと微笑んだ。

そして綺麗に放送されたケーキを手渡してくれる。

「あ、そうそう。これはさっき作ったケーキよ」

「・・・」

私はなんだか胸がジーンとした気分になり、ケーキ箱を見下ろす。

まさか、この箱を直接包装されたのだろうか。

多少不器用なその包装から、ディアミドを想う気持ちが十分伝わってきた。

「よろしくね」

「もちろんです。このケーキ、皇太子殿下によろしくお伝えします!」

皇太后陛下が泣きそうな顔でうなずく。

重たい箱を大切に受け取った私は、皇太后宮を堂々と抜け出した。

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