悪女の皇后様に溺愛されてます

悪女の皇后様に溺愛されてます【60話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「悪女の皇后様に溺愛されてます」を紹介させていただきます。

今回は60をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【悪女の皇后様に溺愛されてます】まとめ こんにちは、ピッコです。 「悪女の皇后様に溺愛されてます」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介...

 



 

「この世界の未来を知っている者はどれくらいいるんだろ?」

シャルリーズのこと、シャルルはワンソールという国の未来を知っている。

というのはこの世界が彼女の読んだ本の中であるからだ。

シャルルは悪女の皇后の嫉妬を買って殺されるエキストラ役である… はずなのになぜか皇后に愛されている?!

皇后宮の侍女になったシャルルは今度は皇后様を守るために皇帝によって幽閉されている皇太子を味方につけようとする。

神獣の力を持っている皇太子こそこの本の真の主人公であるからだ。

5歳のシャルルが皇宮で生き残るために奮闘する物語。

シャルリーズ:本作の主人公。愛称はシャルル。皇后の侍女。

ローズ:皇后。シャルルを溺愛している。

ディアミド:皇太子。前皇帝の息子。

ヘイデン:皇后宮の侍女長。

ウェーバー:皇后宮の主任侍女。

ロチェスター公爵:ローズの兄。

シエナ・アンテス:原作のヒロイン。アンテス辺境伯の後継者。

【悪女の皇后様に溺愛されてます】まとめ こんにちは、ピッコです。 「悪女の皇后様に溺愛されてます」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介...

 




 

60話 ネタバレ

悪女の皇后様に溺愛されてます【59話】ネタバレ こんにちは、ピッコです。 「悪女の皇后様に溺愛されてます」を紹介させていただきます。 今回は59話をまとめま...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 誕生日ケーキ

テーブルの脚が曲がるくらいに並べられた食べ物はどれも美味しそうだった。

ああ、口に涎が溜まる!

「皇太子殿下、こちらに来てお座りください!」

私は椅子を一つ取り出してディアミドを座らせる。

ディアミドはできるだけ表情管理をしようとしていた。

しかし、誕生日特有のお祝いを控えた少年特有のドキドキ感を完全に隠すことはできない。

「どうしたんですか?すごく感動を受けたとか・・・?」

私の意地悪な質問に驚いたディアミドが口を開く。

「そ、そうじゃないよ!」

「本当ですか?本当にそうじゃないのですか?」

私の微笑ましい笑顔に、ディアミドの両頬が真っ赤になった。

ああ、ディアミドくん!可愛くてたまらない!

しかし、まだ私には切り札がもう一つ残っている!

テーブルの上にケーキの箱を置いた。

「ジャジャン!」

「・・・これは何?」

「誕生日ケーキです!」

私の答えを聞いたディアミドは好奇心旺盛な目でケーキの箱を調べ始める。

誇らしげな声で一言付け加えた。

「これ、私と皇太后陛下が一緒に焼いたものです」

「・・・おばあちゃんから?」

その瞬間、ディアミドはギョッと肩を固めた。

私はニッコリと微笑む。

「はい。皇太后陛下が必ず皇太子殿下にお伝えくださいと仰いました」

「・・・」

ディアミドが唇を噛み締める。

震える指先で箱の表面を撫でて、少し緩く縛られた蝶リボンに触れた。

今にも泣いてしまいそうな表情を見ていると、私もなんとなく心が痛んだ。

「早く開けてみてください」

「・・・あ、うん。そうだね」

ディアミドは私の話を聞いて、やっと箱を開ける。

果物とチョコレートの飾りをたっぷり載せた生クリームケーキは、客観的にあまり綺麗な形ではない。

でも・・・。

「・・・ありがとう」

ケーキからずっと目を離すことができなかったディアミドが、やがて固く閉ざされた声で呟いた。

少なくともディアミドが満足しているようで良かった。

 



 

ちょうどその時。

「シャルル」

「え?」

「私、そういえばシャルルとケーキを焼いたことがないと思うのだけど・・・」

皇后様は不機嫌そうな表情で言葉尻を曇らせた。

私は言葉を失ってしまう。

こんな時は何て答えたらいいの?

「じゃあ、今度一緒にケーキを焼きましょう」

「今度一緒に、という曖昧な言葉じゃ駄目よ」

私が必死に編み出した無難な答えに、皇后様は首を断固として横に振った。

「明日」

「え?」

「明日、私と一緒に焼いて」

「そ、そうですか・・・」

まあ、皇后様がご希望でしたら・・・。

そんな中、私の視線がふと向かい側に座っている公爵に届く。

「・・・」

公爵は呆れた顔で皇后様を眺めていた。

ため息のような声が響く。

「私の妹があんなに幼稚だったなんて・・・」

・・・何だか公爵様は今、皇后様に対して持っていた幻想がパリンと割れたような気が。

私は二人の兄妹の件に割り込む代わりに、ディアミドの面倒をもう少し見ることにした。

 



 

「これは殿下のものです」

私は大きく切ったケーキを最初にディアミドの前に置いた。

「これ、ケーキの上のイチゴです。これが一番美味しいです」

「あ、ありがとう」

ディアミドは私のアドバイスに従って、フォークでイチゴを刺して口に運ぶ。

「美味しいですよね?」

「・・・うん」

ディアミドの両頬に紅潮が立ち込めた。

私は微笑ましい視線で口をモグモグさせるディアミドを眺める。

ディアミド、可愛いよね!

その時、私の横顔を突く視線が感じられた。

「シャルル」

「・・・え?」

皇后様の不機嫌な声に、私は少し戸惑ってしまう。

な、何?

どうしたの?

不機嫌そうな顔で私を見つめていた皇后様は、やがて澄ました顔で首を傾げる。

「そう、今日は皇太子殿下の誕生日だから・・・」

「・・・」

「・・・」

私は言葉を失ってしまう。

もしかしてディアミドを先に用意したから怒っているの?

私は次のケーキ皿を皇后様の前に押しながらわざと大げさに言った。

「皇后陛下、このケーキを召し上がってください!」

「ねえ、シャルル」

すると、皇后様は羨ましそうな顔をして私を目を合わせる。

「私はシャルルに直接食べさせてほしいんだけど」

「・・・え?」

「今日書類に署名しすぎたせいか、手がとても痛いの」

とんでもない話だった。

しかし問題は、長いまつ毛を凄然と振り下ろしながら手を揉む皇后様の姿が・・・。

(とても美しいじゃないですか!)

皇后様の美貌に魅せられた私は、躊躇うことなくケーキを大きく切る。

皇后様は躊躇うことなく私の手からケーキを貰って食べた。

ふぅ、皇后様はどうしてあんなに可愛いんだろう?

私が胸を掴んでいると。

「・・・」

「・・・」

猛烈な視線を感じて後ろを振り返ってみると、ディアミドと公爵が目にグッと力を入れて私を眺めていた。

「どうしたのですか?」

「私にも食べさせて」

同時に、ディアミドが堂々と要求する。

私は塩辛く冷めた目で彼を眺めた。

「殿下、赤ちゃんじゃないのですから・・・」

「じゃあ皇后陛下は赤ちゃんだから食べさせてあげたの?」

ディアミドは顔色一つも変えずに私に問い返す。

そ、そう言われると困ってしまうのだけど。

その時、公爵がコッソリと手を伸ばしてケーキ一切れを切り取った。

「私は一人で食べられる」

そしてフォークでケーキを大きく切って口に入れる。

冷たい沈黙が流れた。

「・・・」

「・・・」

いや、公爵様!

最初に見せてくださった冷徹で理知的だった姿はどこに行ったのですか?

同時に、皇后様は哀れでたまらないかのように眉をひそめる。

 



 

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