こんにちは、ピッコです。
「悪女の皇后様に溺愛されてます」を紹介させていただきます。
今回は71話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

「この世界の未来を知っている者はどれくらいいるんだろ?」
シャルリーズのこと、シャルルはワンソールという国の未来を知っている。
というのはこの世界が彼女の読んだ本の中であるからだ。
シャルルは悪女の皇后の嫉妬を買って殺されるエキストラ役である… はずなのになぜか皇后に愛されている?!
皇后宮の侍女になったシャルルは今度は皇后様を守るために皇帝によって幽閉されている皇太子を味方につけようとする。
神獣の力を持っている皇太子こそこの本の真の主人公であるからだ。
5歳のシャルルが皇宮で生き残るために奮闘する物語。
シャルリーズ:本作の主人公。愛称はシャルル。皇后の侍女。
ローズ:皇后。シャルルを溺愛している。
ディアミド:皇太子。前皇帝の息子。
ヘイデン:皇后宮の侍女長。
ウェーバー:皇后宮の主任侍女。
ロチェスター公爵:ローズの兄。
シエナ・アンテス:原作のヒロイン。アンテス辺境伯の後継者。

71話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- レディーたちの噂話
「皆さん、失礼ですが、しばらく席を外してもよろしいでしょうか?」
レディたちは訝しげな顔で皇后様を仰ぐ。
皇后様は柔らかそうに目元をたたんだ。
「今頃は国政会議が終わったと思うので、私の兄に連絡を入れてみようかと思います」
「あらまあ、ロチェスター公爵閣下のことでしょうか?」
「公爵様も今日、皇后宮を訪問されるのですか?」
レディたちは、それぞれ好奇心と期待感で目を輝かせた。
皇后様は少し意地悪な声を出す。
「そうですね。あまりにも忙しい方なので・・・、確答はできませんね」
「そ、そうなのですか」
「でも、私はティーパーティーにはお客さんが多いほど楽しくなると思います」
皇后様が悪戯っぽく一言付け加えると、レディたちに満面の喜びが広がる。
「ロチェスター公爵が!」
「公爵様は社交の集まりがあまり好きではないと聞きましたが・・・」
「ぜひ来てほしいです!」
胸がドキドキするのに勝てず、レディの一人は胸に手を当ててため息をついた。
それもそうだろう、ロチェスター公爵はまさに帝国最高の貴族なのだから。
そんな公爵様に顔を見せる機会が与えられると言うのに、断るレディがいるはずがないじゃない?
「お兄様を捕まえて来られるように、最大限努力します。その間、皆さん楽に過ごしてください」
「はい、皇后陛下!」
「またウェーバー首席侍女を連れてきますので、必要なものがあれば彼女に頼んでください」
「ありがとうございます!」
最後に微笑みを残した皇后様がそっと外に抜け出した。
会場が静かになる。
「・・・」
「・・・」
うーん・・・。
私はチラッと雰囲気を見た。
会話をリードされていた皇后様がいなくなると、少しぎこちなくなったような気が・・・。
「きゃあ、お聞きになりましたか?」
「もちろんです!ロチェスター公爵様が来るかもしれないなんて!」
訂正しよう、全然ぎこちなくないね。
共通した話題のレディたちは、小鳥のようにお喋りに夢中だ。
「あの、従姉妹のお姉様が以前ロチェスター公爵様にお会いしたことがあるのですが・・・」
「え、そうなのですか!?」
「ものすごくハンサムだと言っていました!」
キャー、キャー!
再び歓声が沸き起こる。
私は幻滅の目つきでレディたちを眺めた。
まあ、正直公爵はハンサムだよね。
「私がハンサムだから見ているのかな?」という質問を堂々とされるほど・・・。
はあ、公爵の美貌なんて認めたくない!
それに、私の目にはディアミドの方がずっとハンサムに見えるけどね!
そう思いながら、私は思わずディアミドの方を振り返る。
同時に、朱色の瞳と視線がぴったり合った。
妙に私の表情を探索するような目つきに、私は肩をビクッとさせる。
えっ、あいつはなんでこっちを見ているの?
(私の方は見ないで、会話に集中してください!)
私は音もなく口だけを動かす。
するとディアミドもレディたちに見られないように口を動かした。
(君の目にもロチェスター公爵はそんなにハンサムに見えるの?)
(・・・一体どういうことですか?)
(早く答えて)
(まあ、ハンサムではありますね)
私の個人的な好き嫌いはさておき、客観的に眩しいほどハンサムなのは事実じゃない?
他の人でもなく、皇后様とそっくりだしね。
「・・・」
すると、でこぼこした表情になったディアミドがそっぽを向く。
いや、あいつはどうしたの?
私が何か気に触ることを言ってすねたの?
私は呆れてしまった。
一方、レディたちの話題はいつのまにか、「今回の感謝祭で皇帝と皇后の神童は誰になるのか」に変わっていた。
「誰が皇后陛下の神童に選ばれるのでしょうか?」
「それは当然私じゃないですか?」
あるレディが目をキラキラ輝かせて話し始めると、ベネットが堂々と宣言する。
「皇后陛下と血が繋がる私でなければ、あえて誰が皇后陛下の神童になれるのですか?」
レディ・ベネットは鼻筋を立てて言葉を付け加えた。
その姿は本当に、自分が皇后様の神童になることを信じて疑わないようだ。
すると、別のレディが酸っぱい声で口を開く。
「そうですね。でもレディ・ベネットは・・・、皇后陛下の怒りを買った状態じゃないですか・・・?」
「な、なんですって!?」
ベネットの顔が赤くなる。
私は両目を丸く開けた。
わぁ、人の顔色ってあんなに多彩に変わることもあるんだ。
しかし、レディの言葉はまだ終わっていない。
「それにしても傍系の家門でありながら、何かあるたびに皇后陛下を引き入れることが不思議だったのに」
反論したレディは、嘲笑混じりの声でベネットに撃ち込んだ。
「どうして嘘をついてまで、皇后宮にこっそり入ることができるのでしょうか?」
ベネットがギョッと肩をすくめる。
その機会を逃さず、レディは冷たく言葉を付け加えた。
「どうやら、レディ・ベネットは、自分の行動をもう一度振り返った方がいいですね」






