こんにちは、ピッコです。
「ある継母のメルヘン」を紹介させていただきます。
今回は139話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

鉄血の未亡人、ノイヴァンシュタイン城の魔女、貴婦人の恥……。
これらは全てシュリー・フォン・ノイヴァンシュタイン侯爵夫人を指す言葉である。
夫を失くした後、世の中から後ろ指を差されながらも、姉弟ほどしか年の変わらない血のつながらない子供たちを育てあげた。
そしていよいよ長男ジェレミーの結婚式の日を迎え、今までのすべての苦労と努力が報われると思っていたが、それは大きな勘違いだった…!
結婚式に来るなと言われ、失意の中城を去り田舎へ向かう途中、彼女は事故に巻き込まれ命を失うことになり、気が付くと七年前の死んだ夫の葬儀の日に戻っていたのだ。
そして二度と以前のような後悔にまみれた人生は生きないと心に誓う!
シュリー:シュリー・フォン・ノイヴァンシュタイン侯爵夫人。本作の主人公
ジェレミー:ノイヴァンシュタイン侯爵家長男
エリアス:ノイヴァンシュタイン侯爵家次男
レイチェル:ノイヴァンシュタイン侯爵家長女。レオンと双子。
レオン:ノイヴァンシュタイン侯爵家三男。レイチェルと双子。
ヨハネス:故ノイヴァンシュタイン侯爵
ノラ:ニュルンベル公爵家令息
テオバルト:第一皇太子
リシュリュー:枢機卿
レトゥラン:第二皇太子
ロベルト:ノイヴァンシュタイン侯爵家執事長
オハラ:ハインリッヒ公爵令嬢。ジェレミーの婚約者

139話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 爆弾発言②
前日の訪問について私がこの場で騒いでも誰も信じないという確信のためだろうか、リシュリーは礼儀正しく沈んだ表情を保ちながら体を起こした。
「特に誰かを指す発言ではなかったのですが。ただ・・・」
私は足を運んで彼の前に近づく。
「リシュリー猊下。真の信仰者なら、神様が勝者を決めるという名誉の決闘結果について、一点の疑いも抱いてはならないものだと学びませんでしたか?それとも悪魔の意見でも入ったと主張したいのですか?」
「私は・・・」
「ここに誰か別に決闘裁判の結果について疑問を抱いた方はいますか?」
何とも表現できない緊張感のこもった沈黙が流れる。
爆発の一歩手前で燃え上がっている私の姿はさておき、決闘優勝者の父親が目を真っ赤にして見守る中、誰が中途半端な疑惑を提起できるだろうか。
私はこれ見よがしに「はぁ」と嘲笑し、リシュリーの固い顔に真っ直ぐ向き合う。
「大貴族一族の家主であり、議会の一員であるにもかかわらず、何の警告も受けずに侮辱された私としては、猊下たちが大人しく座っているこの議会に引き続き出席しなければならない理由を到底見つけることができません。もし皆さんのうち一人でも裁判の結果について疑問を抱くなら、私はそのような者と一緒に国家の大小を議論する気がありません。お分かりでしょうか?このような子供たちのお遊戯会にも及ばない集まりに、これ以上参加する理由がないということです」
「夫人が勝手に議会を脱退する理由は・・・」
「脱退ではなく、連続不参加です。皇帝陛下が親しく呼ばない限り、2度とこのような集まりに来なさいと言わないでください」
殺気盛んに楔を刺した後、私は体をくるっと回して歩き出す。
場内を見守っていたニュルンベル公爵も、立ち上がって私に続いて議会場を出た。
顔色を伺っていた他の家門の首長らも同様だ。
さらに、ハインリヒ公爵さえも。
「レディー・ノイヴァンシュタイン。ちょっと待って・・・」
宮殿を出て、まっすぐ馬車のある方に足を運ぶと、ニュルンベル公爵が私を捕まえた。
「公爵?」
「奥様、皇居から書信が届いていませんか?」
「書信と言いますと・・・?」
「仮に誰かが訪問するだろうという書信のことです」
「そうですね、今朝確認したところ皇居からの手紙はありませんでしたが。どうされたのですか?」
不審な気持ちで首を傾げて尋ねると、公爵はしばらく手であごを触りながら「ふーん」という音を出す。
まるで、そうだと思ったような奥ゆかしい反応だったが、それと同時に青い瞳が冷たく沈む姿が尋常ではなかった。
「公爵?どうしたんですか?」
「それが、夫人。夫人に飛んできたダイヤモンドのネックレスですが」
「え?いや、それを公爵様がどうやって・・・」
「実は昨夜、ジェレミー卿が訪ねてきました。よりによって、同じ時間に皇太子殿下が私の家にいらっしゃって」
え?
公爵が私に打ち明けた話は大体こうだ。
ジェレミーとノラが、あのネックレスの件でテオバルトと教団が絡まったのではないかという考えで公爵に訪問を求めてきたが、よりによってその時ちょうどテオバルトがいたということだった。
そして、テオバルトはそのネックレスの発信者がレトゥランだと主張したということだ。
それで公爵がテオバルトにレトゥランと一緒に私を訪ねて釈明するよう勧めたということだが・・・。
ああ、あいつら!
私はしばらく公爵の目をじっと見上げ、すぐに私たちが同じ考えをしていることに気づいた。
「レトゥラン殿下が私にそんな気持ちを抱いていたとは到底見えませんでした。まして、そんなプレゼントを・・・」
「私もレトゥラン殿下がそうしたとは思えません。ただ、そういうことはないと思いますが、もしお二人の皇子が本当に夫人を訪ねてきたら、正確にどんな話が交わされたのか私にも教えていただけますか?」
「そうしますね。しかし、賭博場の件については皇太子殿下から何と言われましたか?」
「・・・それが、夫人が先に言ってくれた事実とは全く逆に仰っていましたね。あまりにもとんでもない言い訳なので、ちゃんと覚えてもいません」
低い音声で脳を覆うように答える公爵の表情は複雑極まりなかった。
怒ったような気もするし悔恨に濡れたような、ごちゃごちゃした表情というか。
そして、呻き声のように聞こえるため息をつく。
「なぜそんな嘘を・・・」
先日、ノラが通り過ぎるように普及した言葉が浮かんだ。
公爵が一番嫌いなことが何についてか。
シュリーの突然の退席に、リシュリー枢機卿は何を思ったのでしょうか?
そして、ニュルンベル公爵からの発言。
彼のテオバルトへの認識が少しずつ変わり始めていますね。







