こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は111話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

111話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 処刑場
「じゃあ、あちらに行きましょうか、アス。見物しやすそうな場所を探しておきました」
「その席がまだ空いているか分からないがな」
「静かにしてくれますか?ミオ卿?」
シエルがミオ卿に文句を言いながら私の方に手を差し出した。
反射的に掴もうとする私の手を、クラインが先の押さえる。
「案内してくれれば、私とアスがついていきますよ」
「私はアスと一緒に行きたいのです」
「元々アスのお供は私だったのですが、魔法使い」
「「大」魔法使いだ、カペラ公爵。私はあなたに何かをしてもいいと許したことはない」
「あのう・・・、お話中、申し訳ありませんが・・・」
紫色の瞳と青灰色の瞳が一度に私を見つめる。
次長と部長が激しく言い争っている時に「お昼は何を食べますか?」と聞かなければならなかったことを思い出す。
「一応、ここもプライベートな席なので、楽に話していただけませんか?私の息が本当に詰まりそうで・・・」
二人が非常に偉い人だということはよく知っているから、このように身分を意識した会話をされると、私のような低い身分の人間はうずくまっていなければならない気がする。
シエルはあからさまに嫌な顔をしたが、あんな顔で見られると、少し傷つきそうだ。
クラインは何も言わずにシエルを見ていた。
私はクラインの横に立っていたので彼の顔を見ることはできなかったが、シエルと似た表情を浮かべているのでは?
「クライン卿と呼んでもいい、魔法使い」
「シエルだ、クライン卿。魔法使いと呼んでもいいのは私の友達だけだ」
シエルがブツブツ言う。
遅れた社会化作業が進んでいる温室の大魔法使いにとって、「友」とは大きな意味を持つ単語のようだ。
精神年齢の分野別成長の格差が大きくて、ちょっと紛らわしいが・・・。
一瞬で友達になったミオ卿が眉を顰めるが、彼も知っているように、この組み合わせに私たちの発言権はない。
とりあえず、ひと段落ついたはず。
少し疲れているようだったが、クラインは落ち着いた穏やかな顔で私の手を取って笑う。
「これで満足でしょうか、アス?」
私が止めなかったらクラインとシエルは喧嘩していたのだろうか?
心が少し重くなる。
クラインは、私が望むなら不可能だと知りながら、星を探しに行く人だ。
彼は私のためにどこまでしてくれるのだろうか?
「ありがとうございます、公爵様」
クラインは、私の幸せが自分の幸せのように笑った。
中央広場はすでに人でいっぱいだ。
城門の外で処刑されるものと思っていたが、普段、人々が自由に歩き、愛を囁く場所で女王を処刑すると聞いて少し驚く。
「カペラ公爵様、私はこういうのを見たことがないのですが、どのように処刑されるのでしょうか?」
「首を切った後、体は火で燃やして、頭は嚆矢します」
クラインはなんでもない事のように話すが、私は驚いた。
思ったより遥かに過激な処刑だから。
ここは普通に人々が歩き回る生活空間なのに、とても険悪なのでは?
初デートで初めて見る光景が、女性の首だと考えると恐怖でしかない。
「私はそんなものを見る自信が無いです」
「しかしアス、あなたは怪我をしました」
「それが重要ですか?」
「はい。アス、あなたが怪我をしました。あなたを傷つけた人はその代価を払わなければなりません」
その時、馬の蹄の音とざわめきが聞こえてきた。
二頭の馬が入ってくる。
中には縄と鎖で縛りつけられた小さな女性が。
いや、女性という言葉は似合わなかった。
十四、十五くらいの幼い少女だ。
薄い茶色の髪は乱れている。
子供なのに、誰も髪を梳かしてくれなかったみたいだ。
その小さい体をもっと小さく見えるように、肩からお腹の近くまでを鎖で隙間なく縛り、その上にただならぬ薄紫色の光を放つ鎖まで巻かれていた。
女王は魔法使いだと言っていたから、おそらく魔法を使わせない種類の何かだろう。
メテオを呼べるほど強力な魔法使いなので、もしかしたらシエルがあの拘束具を作ったり、作るのに介入したかもしれない。
私の視線は自然にシエルに向いたが、彼はミオ卿と何かを話していたので、私の視線には気づいていないようだ。
ミオ卿とシエルは女王を見ていない。
中央広場の随所を指差しながら会話を交わしていた。
物静かな声だったので、ざわめく人たちの声にかき消されて、私には何を話しているか分からない。
お出かけに浮かれているようだ。
クラインとシエルは仲が悪いみたいですね。
アスを気に入っているシエルを、クラインは敵と見なしたのかも知れません。
そして女王の処刑。
まだ幼い少女ですが、クラインの話した通り、本当に無惨な死を遂げるのでしょうか?





