こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は112話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。
112話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- この世界
改めて見ても、女王は幼くて小さい。
あんな子供がメテオを浴びせるなんて、全く予想もしなかった。
だけど、羅海の女王が子供だということに衝撃を受けているのは私しかいないようだ。
まだ子供なのに。
まだ自分の進路についても考えたことのない子供なのに。
エリーは死んだ。
この世界は、子供でも人を殺すのね。
あの子供は今から処刑される。
この世界は、子供でも死んでしまうのね。
女王は息もできないほど縛られたまま、真っ黒な目を鋭敏にして、自分の死を見物しに来た人々の間を見渡していた。
切迫した獣のように。
エリーは死んだけれど、私も女王のような目で人々の間を見渡す。
羅海の人々が、自分たちの女王を助けに来たのではないだろうかと。
女王なのに。
あんな子供なのに。
広場の中央、人々の目の最もよく見える場所に止まり、看守が荒々しく女王を引き摺り下ろした。
女王は床に放り出されたが、誰も何も言わない。
人々はざわめき、どこかで急に「殺せ!」と叫び声が。
誰も幼い女王を救おうとしなかった。
私の同情は、いつも浅はかで卑怯だ。
女王が子供じゃなかったら、同情もしなかっただろう。
私にはエリーがいないけど、そのエリーを殺した人に同情心を抱こうとする自分が大嫌いなんだ。
広場には断頭台のように見える器具が。
女王はしばらくぼうっとした目で自分の死所を見た後、四方を見渡す。
彼女は救ってくれる人はいないのに・・・。
胸がムカムカし始めた。
ずっと周囲を見回っていた女王が、ついに私の近くを見る。
何かを探し続けるかのようにずっと背を向けていた女王は、やがて私の方に視線を釘付けにした。
私はうっかりして、クラインの腕を握る手を放し、一歩退く。
しかし、女王の視線は私の方に近づいていた。
彼女は小さく口を開いている。
瞬く間の出来事だった。
女王の体を締め付けていた鎖が濃い紫色に燃え上がり、鋭い音を出して割れ、鎖が溶けてしまった。
窮地に追い込まれた獣のようだった女王が一瞬にして見窄らしさを脱ぎ捨てて、私に飛びかかってくる。
「お前だったのか!」
女王の爪は獣のように長く鋭く伸び、私を引き裂こうとしている。
死ぬ?
このまま?
エリーが死んだように、私も?
状況が近づくと、凍りついたまま動けなかった。
「何も恐れることはありません」
世の中が私を押し潰そうとした瞬間、早朝のように落ち着いた澄んだ声が、凍りついていた私の体を包み込む。
「アス、私がそばにいます」
人を見るときは冷たくて冷静だった青灰色の瞳が、私を見下ろしながら優しく笑っている。
クラインは笑って私を引き寄せて胸の中に頭を埋めてしまった。
大きな音がし、冷たい風が背中を押す。
クラインは、私を抱えたままうつむく。
風が弱まり、私の肩を抱く力が少し弱くなったとき、私は抜け出して振り向いた。
小さな少女は馬車の中にいたときのように、みすぼらしく乱れた姿で床に倒れている。
そして、彼女の胸をクラインが足で踏んでいた。
周辺には氷が散らばっていて、いつの間にか少し離れた場所にいたシエルとミオ卿も近くに。
「お前を・・・、お前を殺さなければならないのに・・・」
「私とは何の恨みもないじゃないですか。初めて会いますよね?」
身分制社会であることを思い出し、クラインの背後にそっと体を隠し、敬語で尋ねた。
女王は私にまで聞こえるほど歯軋りしている。
クラインは彼女をさらに力を入れて押さえつけた。
「お前が、お前のために私が・・・」
私が何をしたのか。
幼い女王は年相応しくなく厳しい目で私を睨みつけて手を差し出したが、クラインの振る剣幕に手の甲を殴られ、鋭く悲鳴を上げた。
私は女王を初めて見るが、もしかしてアス・トケインの過去と関係のある人なのだろうか?
そう思っていると、ぽつんと私の鞄から何かが落ちた。
それは、クラインがプレゼントしたイヤリング。
そういえば、羅海の女王たちが代々受け継いだイヤリングだと、クラインは語っていた。
ああ・・・、大事にしているイヤリングだったんだね。
クラインは、彼女からこれを奪ったのだろうか?
反射的にクラインを見るところだったが、超人的なコントロール能力で我慢する。
「女王、敗北を認めよ」
クラインは言った。
「私が死んだとしても、お前たちの王の心臓はしっかり握って死ぬ!」
クラインは、そう叫ぶ女王の胸を押さえていた足を捻った。
人間は本当にずる賢い。
私は女王が屑殺される直前の家畜のように見えた時には同情したが、私を攻撃しようとしてからは同情しなくなったのだから。
エリーを殺した女王を同情したのに、自分を攻撃した女王は同情しないなんて。
結局、エリーを私が思うのはそのくらいだったようだ。
クラインは頼りになりますね!
まあ、この原因を作ったのは彼なのですが・・・(汗)
この世界は、女子供だとしても容赦無く殺す世界のようです。
アスは女王に対してどんな行動をするのでしょうか?