こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は113話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。
113話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 昼は少年、夜は大人
床に落ちたイヤリングの箱を持ち上げて、ゆっくりと土埃を払い落とした。
私の手の動きに沿って、女王の猫のように大きくて鋭い目が動く。
「イヤリングのせいで私を攻撃したのなら、これを返せば女王様の気持ちが楽になりますか?」
私は生きるだろうが、この人は死ぬだろう。
死ぬ相手の恨みを買いたくない。
けれど、私の考えとは裏腹に、女王はもっと刺々しく歯軋りした。
「問うぞ。お前は王妃?それとも国王の恋人か?」
はい?
私?
私に聞いたのですか?
それとも、私の聞き間違え?
クラインを見る。
彼は世界が滅びても動じないような表情を浮かべていた。
じゃあ、シエルは?
彼は最初からこの会話に関心のない顔で、女王の手首を握って力を入れたり抜いたりしながら、何か計算をしていた。
じゃあミオ卿は?
良かった、彼は首を傾げて目を細めていた。
それにしても理解できない話を聞いた。
「私は王国で最も重要な魔法陣がある場所にメテオを落とした。そこにイヤリングがあることも知っていた。年が若くて力が足りないのが残念だ。言え、王国で最も重要な場所で私のイヤリングを持って保護されていたお前は王妃か?でなければ、私の王国にまで噂が広がる国王の恋人か?」
なるほど・・・。
やっぱり王妃宮に座標を示してメテオを投げたのは確かだった。
あ、ごめん、アス・トケイン。
罪のない君を私は疑っていました。
急に虚しくなり、ミオ卿も意味が分からないため息をつく。
私はゆっくりと女王の前に膝を曲げた。
「私は王子様の乳母です」
女王の幼い顔が、あっという間に歪んだ。
「しかし、あのイヤリングは・・・」
「カペラ公爵様が私のことが好きなんです」
中間過程は大きく省略したが、真実と大きく違わない。
「・・・誰でもないのか?」
女王の顔が見る影もなく歪む。
その考えが分からないわけではない。
虚しいのだろう。
「女王に一つ聞きたいことがあります、メテオを飛ばす時、王宮に羅海の民たちがいたということを念頭に置いておられましたか?」
「私の民は、私の決定を支持するだろう」
羅海の民は王族に対して忠誠心が強いと言った。
それは私には分からないことだ。
けれど、エリーは・・・。
敗戦の復讐のために死んだエリーはどうなるのか。
イヤリングを返そうと思っていたが、なぜか悔しい感じがして箱を片付ける。
「公爵様。これ以上、ここにはいたくありません」
「分かりました」
クラインはシエルを見た。
シエルがぼんやりとした表情でクラインを見ていると、ミオ卿が肘で彼を突く。
すると、蜘蛛の巣のような銀色の糸が出てきて、女王を縛り付けて口まで塞いでしまった。
女王は完全に繭のように縛られる。
あのまま断頭台に上がって処刑されるのだろうか。
私はエリーの死んでいる姿を見ていないように、女王の死んでいる姿を見ないだろう。
歩きながら身なりを整える。
クラインは私の後を追い、その後をシエルとミオ卿が追ってきた。
疲れた・・・。
このまま帰ろうとしたら、クラインはガッカリするだろうか。
けれど、クラインが先に私に尋ねてきた。
「王宮に帰りますか?」
彼はいつも私を見ている。
私が帰ろうと言ったら、このまま連れて行ってくれると思うが、そんな顔で聞かれると、それを要求することはできなかった。
そして、実はユルーゲルの空間に戻りたくもなかった。
黙ってクラインに手を差し出す。
しかし、彼の手が届く前に、シエルが走ってきて、私の手を横取りして笑った。
「嬉しい?」
この魔法使いは、夜は頼れる大魔法使いのようだが、昼は熱心に社会を学ぶ少年のようだ。
昼は少年で、夜は大人。
私はそのまま、一方の手でシエルの手を握り、もう一方の手でクラインの腕を組んで中央広場を出た。
後ろから聞こえる音には気を使いたくなくて、ミオ卿がシエルに対しての小言に無理やりに耳を傾ける。
少し気になることがあった。
あの魔法陣が大魔法使いの魔法陣だと言っても、どんなに凄いのだろうか?
羅海の女王は知っているの?
羅海の女王が王妃宮を狙った理由は、魔法陣があったからなのですね。
それほどに魔法陣は重要な存在なのでしょうか?
女王がアスを狙った理由も判明しましたが、それでも和解することはありません。
死んだエリーは戻ってきませんから・・・。