メイドとして生き残ります

メイドとして生き残ります【115話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。

今回は115をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【メイドとして生き残ります】まとめ こんにちは、ピッコです。 「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介とな...

 



 

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!

国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。

王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?

アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。

ミカエル:王子。

ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。

エバンス:若くて強い王。

ミナ:アスのルームメイト。

アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。

ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。

スサ:メイド長。

セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。

クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。

シエル:大魔法使い。

セサール・カジック:伯爵。

【メイドとして生き残ります】まとめ こんにちは、ピッコです。 「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介とな...

 




 

115話 ネタバレ

メイドとして生き残ります【114話】ネタバレ こんにちは、ピッコです。 「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。 今回は114話をまとめまし...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 雨の日

雨が思っていたよりも降っている。

王妃宮を出るまでは雨が降る直前の暗雲が立ち込めていた。

だから早く行って帰ってこればいいと思っていたが、不吉な予感がするときは傘を持って行かないといけない。

アス・トケインは濡れた手を挙げ、すでに雨で濡れた頭の上を覆う。

この世界にも梅雨があるとすれば、ほぼ梅雨に近い雨。

「この辺だと思うんだけど・・・」

行き違ったのだろうか?

アス・トケインは首を傾げながらも、足の向くままに歩き始める。

どうせ完璧な目的地が分からないのなら、直感によって迷うのが最高だった。

茂みを通り過ぎたとき、ミオ・ゾディアックが彼女の名前を呼ぶ。

「アス・・・?」

「遠くまで来ているのですね、ミオ卿」

彼は茂みに身を寄せて、当惑した顔でアス・トケインを見下ろす。

「どこに向かっているんだ?」

「ミオ卿を探しに来ました」

「なぜ?」

「お昼がまだですよね?」

何も言わない数秒後にやっと、ミオ・ゾディアックはため息を交えて先に話を切り出す。

「私が昼食を抜いたことと、君が訪ねてきたことの相関関係が分からない」

アス・トケインは注意深く頷いて、小さなバスケットを持ち上げた。

「召し上がってないと聞いたので、私がお弁当を貰ってきました。召し上がってください」

彼はもう一度ため息をつく。

アス・トケインと会話をすれば、ため息ばかりだった。

滅多に見られない暴雨。

ミオ・ゾディアックの服もびしょびしょだから、遠くない距離を歩いてきたアス・トケインも同様だろう。

彼女の髪の毛が頬と首筋にくっついている。

考えもしないうちに手が先に出て、頬にくっついていた髪の毛をとってあげた。

アス・トケインはまろやかな子犬のように瞬きをしながら、彼の手が髪の毛を全部取り除くのを待つ。

「ミオ卿、私たち長生きしましょうね」

「そういう予定だが?」

「こんなふうに食事を怠けていては、長生きが出来なくなりますよ」

彼女はそう言って、ミオ・ゾディアックにバスケットを渡す。

本当に久しぶりに降る豪雨だった。

バスケットの中身が無事かどうか断言はできないだろう。

それでも、ミオ・ゾディアックはありがとうと彼女に伝える。

「それでは行きますね。アンナにミカエル王子を預けて来ましたから」

ミオ・ゾディアックは、いつもアス・トケインのことを不思議がっていた。

自分の子供を産む前に乳母となって王子を引き受けることになった若い乳母は、中途半端ではあるが何とか自分の仕事を遂行している。

この年頃の他の女性たちが幼い赤ん坊たちに見せる関心と好意は、中途半端にでも真似することができなかった。

彼は生きてきて、ここまで子供を嫌がる女性を初めて見た。

彼女なりに努力はしているが、少しだけ彼女を観察すれば、彼女が王子にあまり好意がないということは誰もが知ることができるだろう。

普通の乳母たちなら愛と献身で将来の権力者になる小さな王子の面倒を見るが、アス・トケインはそんな未来は眼中にもないと言わんばかりに現在の感情に忠実だ。

そして王子が泣いても笑ってもしかめ面をしているこの若い乳母は、たまに分からない目つきで自分をじっと見つめる時がある、今のように。

「アス」

脱いでおいた上着を、アス・トケインの頭にかぶせる。

「えーと、ミオ卿。はい、ありがとうございます」

あまり好みそうにない様子だったが、アス・トケインは手探りで感謝を示してきた。

彼もある程度は彼女のことを知っている。

しかし、すぐに脱がないことが、彼女の生半可な優しさを表した。

「それじゃあ、私は行きますね。雨が降っているのですから、いい加減にして入って来てくださいね」

挨拶をして、彼女はミオ・ゾディアックの元を去る。

 



 

アス・トケインは手を上げて、ミオ・ゾディアックが包んでくれた上着を触る。

彼の服は基本的に騎士団の制服なので重かった。

両手を上げてぐらつくターバンを支えている時。

「アストリッド・・・?」

聞こえの悪い声が彼女を呼ぶ。

反射的に名前を呼んだ場所を振り返ると、自分を「アストリッド」と呼ぶ唯一の人物は物凄い顔で見ていた。

「こんにちは、ご主人様」

「なんだその変な格好は?」

「雨が降ってきましたので」

セサール・カジックは眉をひそめる。

少し緊張したが、彼は自分が使っていた傘を彼女の頭の上にかぶせる。

「あら・・・?」

体が痛くなる大雨。

アス・トケインに傘を預けたセサール・カジックは、一瞬にして雨に濡れた。

グレーの髪が濃い色に変わる。

「みっともないから、これを使うように」

「ですが、伯爵様が雨に降られるじゃないですか」

セサール・カジックの顔が強ばる。

「お前が気にすることではない」

彼はそう言って立ち去った。

しばらくターバンを脱ごうか悩んだアス・トケイン、どうせ脱いだところで荷物になることに気づき、そのまま王妃宮に向かう。

 



 

久しぶりの雨音も気に入って鼻歌みたいなものも出る。

そのように歩いていると、王妃宮近くの小さな池で、雨にびしょ濡れになった赤い髪の毛を発見した。

「カペラ公爵様〜!」

自分の鼻歌も雨音に隠れて聞こえないほどの大雨。

果たして声がクライン・カペラに届くだろうか?

自信なく叫んだ瞬間、クライン・カペラは正確にアス・トケインの方を見る。

荒廃した瞳が、アス・トケインを見つけた瞬間、多彩な色に輝き始めた。

「アス!なんでこんな時間に外にいるのですか?」

「そういう公爵様は?」

「私は・・・、あなたに会いに行く途中でした」

「傘も差さずに?」

「王妃宮の中まで入るつもりはありませんでしたから」

クライン・カペラは手を差し出してアス・トケインから傘を受け取る。

貴族の男性が使う傘は、アス・トケインのように背の低い女性が持つには大きくて重かった。

「公爵様、私、実は雨の音が好きなんです」

「そうなのですか。私は雨の中で立っているのが好きですね」

「あ、それで傘なしで出て来たのですか?私は濡れるのが嫌いです」

「雨の中はいいのですが、乾いた場所に入った瞬間から嫌になります」

「その通りです」

傘は大きいが、雨よけはできなかった。

そして、ふとアス・トケインは立ち止まって、足で地面を叩く。

「アス、どうかしましたか?」

「いや、気のせいでしょうか?雨が届いていないみたいなのですが・・・?」

すでに濡れていて見分けがつかなかったが、雨脚は彼らの体に触れる前に張り出していた。

まるで魔法のように。

クライン・カペラは顔を上げて王妃宮の上を眺める。

雨の降る空の下でも、煌びやかな白金髪があった。

彼の視線に気づいたアス・トケインも顔を上げる。

彼女は傘を抜け出し、シエル・カッパーフィールドに向かって手を大きく振った。

「魔法使いさん!」

遠く白い影が向かい合って手を振ってくれる。

 



 

セサール・カジックが会うごとに優しくなっている気がします。

最初に出会った時は、アスの頭を血だらけにした人物でしたが(汗)

シエル以外は、皆ずぶ濡れになりましたが、次の日に風邪を引いてしまうのではないでしょうか?

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