こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は120話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

120話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 私の運命
「ゆっくり考えてもかまいません」
割ったスコーンの半分を食べながら、クラインはそう言った。
公爵様である彼が食べるには小さすぎると思うが、彼は幸せそうだ。
知っている。
彼が私と一緒にいる時、いつも幸せそうだということを。
「でもアス、真剣に考えてください。私たちの髪の毛が白く数えられた時、一緒に黄昏を眺めている安穏な光景がどれほど幸せで美しいかを・・・」
その時になれば、クラインの赤い髪の毛も白くなっているのだろうか?
その白い髪の上に夕焼けができて、赤い光を反射する光景を見ている私の姿を想像してみようとしたが、うまくいかなかった。
しかし、あの時の重厚で温くて濃い夕焼けの香りは感じられた。
私がどんな表情をしているのか分からないが、多分そんなに悪くはなかったようだ。
クラインは軽く笑い、食べ物について何かヒソヒソ話をしているミオ卿とシエルに向かって顔を背けた。
ゆっくりとピクニックの風景を見る。
空は眩しく、熱い太陽に照らされた地と草、木の葉から良い匂いがした。
ミオ卿、クライン、シエル。
彼らは私のそばにいて、彼らの声が届く。
私の魔法使いと、私の騎士様。
私の未来はどうなるのか?
本当に自分の位置に戻れないのだろうか?
お母さんとお父さん、私の愛する人の場所には戻れないのだろうか?
ここで再び自分の価値を立証し、立っている基盤を作り、また誰かを愛し、愛されて、そのように生きなければならないのか?
ここで?
できるだけ長く覗かないように努力するが、心の中では常に浅い波が打ち、たまに抑えきれない津波と暴風が吹き付ける。
だから望むのは、ただ今のような平穏さが永遠に長く続くように。
その程度だけ。
けれど、私の運命がそんなはずがない。
しばらくして、セサール・カジックが訪れた。
一時彼の存在を忘れていた。
季節はもう真夏。
私たちの距離は十歩余り。
彼は私を見ていたが、私が動かないと彼も動かないようだ。
ミカエル王子を抱きしめて、一歩ずつ彼の方に歩いていく。
「ご主人様、宴会でお目にかかれると思っていました」
「私がカペラ公爵を称える宴会に行くと思ったのか?」
セサールは私をチラッと見て、眉をひそめ、その場で立ち止まる。
「近いうちに王妃宮に帰るんだって?」
「私がですか?」
全く予想できなかった言葉なので反射的に聞き返すと、セサールが眉間に皺を寄せる。
生きていれば分からないこともある。
何せ末端なので、当日になるまでは誰も私の日程を話してくれないのだ。
「今度こそ王妃宮の魔法陣を見つけるように。羅海女王が言った言葉から考えると、魔法陣は必ずそこにある」
「それが私の能力で可能なのでしょうか?」
セサールを刺激しないように、そよ風のように優しく尋ねる。
魔法使いでもない人に魔法陣を見つけろというのは、開発者でもない一般社員に支援一つもなしにプログラムマニュアルを作りだせとい部長級の横暴ではないだろうか。
すると彼は酷く神経質な表情を浮かべて、小さな箱を懐から取り出した。
開けてみると、可愛いブレスレットが入っていた。
この世界の男性たちは、なぜこんなに腕輪が好きなのだろうか?
「これは何ですか、ご主人様?」
「魔力に反応する腕輪だ。魔法陣の近くに行けば光るから、それで探し出せ」
「王妃宮は大魔法使い様が復元したと聞きましたが、その魔力には反応しないのでしょうか?」
「大魔法使いの復元魔法がすでに飛んでしまった鳥ならば、魔法陣は羽ばたきながら飛び立つ準備をする鳥だ。他の魔力と一緒に反応しないから、安心して必ず見つけなさい」
セサールの比喩が美しく感じられて、私は曖昧な表情で彼を見上げた。
今では、あまりにも穏やかな顔をして私に説明してくれている。
まるで元々、アス・トケインとセサールの距離がこの程度だったかのように。
このように見ると、クラインと本当によく似ている。
私の目には二人がどう見ても兄弟のように見えた。
セサールと目が合う。
彼は私を見て、眉間に小さな皺が生まれた。
それは心配しているようでもあり、集中しているようにも。
手を伸ばしてセサールの眉間の溝を親指で擦り伸ばした。
普段、どれだけ顰めっ面をしていたのか、何回擦っても戻らない。
「アストリッド・・・」
低い声が冷たく私を呼んだ。
いいや、アス・トケインを呼んだのだ。
青色に染まる紺青の瞳を見ると、真っ青な水をかぶったように気が戻った。
少しの間、気が抜けたようだ。
眉間の皺を見た瞬間、思わず手が出てしまっていた。
それとも、いよいよアス・トケインの体の記憶が出てきたのかもしれない。
アスが戻れる可能性はあるのでしょうか?
何か条件を満たせば帰れる?
大魔法使いのシエルなら、アスが帰れる方法を見つけることができるかもしれませんね。
久しぶりのセサールの登場ですが、彼とアス・トケインの関係も気になるところです!





