こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は141話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

141話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 裏庭での再会
「あの、公爵様、それでも従兄妹なので王妃様を助けるつもりはありませんか?」
「彼女は私の助けが必要ではありません」
「王妃様はあまり幸せそうには見えないのですよ?」
「アス、幸せは人それぞれで、また考え方次第です」
それはおそらくクラインだから言えることではないかと思う。
彼は不足がないので。
私は手を差し伸べてそっと彼の手を握った。
彼は日が昇るよう明るい笑みを浮かべながら、私の手を握って指の上にキスをする。
私はクラインが好きだ。
ところが一方では彼を嫉妬したりもする。
たまにその心が好きな心より深いことも。
クラインも人間だから人生に挫折というものが全くなくはなかっただろうが、その挫折の中に克服できない挫折はあったのだろうか?
到底自分の力だけでは克服できず、一人では登れない高さに陥ったようなことがあったのか気になる。
彼も私とまったく同じ人なのかな?
「けれど、私を愛していない夫との結婚生活は幸せではないでしょうね」
「そうですね、アス。だから私はあなたが望むことを全て叶えてあげます」
クラインは思ったよりしつこい男だった!
彼は私の両手を重ねて握る。
これ知ってる。
私が自分の犬を叱る時、こうやって叱ったんだ。
「シエル・カッパーフィールドがあなたにプロポーズしたと・・・」
「敢えて言えば、プロポーズよりは求愛に近いと思います」
厳密にはシエルは私に求愛しただけで、プロポーズをしたわけではない。
大魔法使いたちは結婚はできないと言うから。
ところで結婚だけできないので、恋愛は関係ないのかな?
クラインは犬を叱るように重ねて握っていた私の手をひっくり返す。
これ手のひらを叩かれる時の準備姿勢なんだけど?
彼はそのまま私の手のひらに顔を埋めた。
「アス、私はあなたが誰を選んでも大丈夫です。あなたさえ幸せになれるなら」
しかし、その言葉と違って、彼はそっと私の手のひらに肉を噛んだ。
いや、少し違うと思う。
軽いだけではない痛みが押し寄せて眉をひそめた。
クラインは絶対に私を傷つけることはないという漠然とした信念を持っている。
手に傷がついたわけではないが、突然の痛みに驚いてしまう。
私はすぐにクラインが謝罪すると思ったが、彼はそのまま見上げて笑った。
いつも私が見てきた物静かで穏やかな微笑ではない。
不慣れで、見たことのない表情で私を見上げる男性の顔をみると、思わず顔が熱くなり始める。
赤くなって戸惑う私を見て、クラインはようやく私の知っている顔に戻り、自分が噛んだ部分を謝罪してくれた。
顔から上がってきた赤い血気と、手のひらから上がってきた熱い熱気が胸の付近で出会うような気持ちに。
天気が本当に暑かった。
散歩がてら外に出たが、その間に息が詰まるほど暑い。
出来るだけ日陰を選んで歩いていると、正門前で侍女長の姉と目が合った。
私は自然に、まるで最初から裏口に行くつもりだったかのように道を回る。
原則として、一般人は正門ではなく裏門を使うことになっている。
その理由として美観と利便性を全く気にせず、裏門から行く直線距離には日光を避ける影が人ちもなかった。
焼いたイカになりたくないので、後苑の方に少し遠回りして歩く。
そのうちに、後苑の内側で白い物体を発見した。
昼に幽霊が出るはずがないから人ではあるはずなのに。
私は王妃宮で特に白い服が好きな存在を思い出した。
王妃も昼間に散歩をするという話は聞いたが、見るのは初めてだ。
静かに茂みを歩いて白い形に近づく。
近づくにつれて色が明らかになった。
白よりは薄紫色に近い長い裾が先に目に入り、続いて私の方から半分くらい背中を向けている白い横顔と長い黒髪が見える。
「王妃様?」
呼び声に従って王妃が私に視線を向けた。
こんなに暑い日にもかかわらず、彼女は暑さを感じない人のように落ち着いていて白い顔で木影の間に立っている。
「アレックス卿の護衛なしで一人で出ているのですか?」
尋ねてから彼はメテオが落ちた日に怪我をしてから、まだ回復できていないことを思い出す。
「私は一人の方が楽だから」
「私は王妃様と一緒にする散歩が好きですよ」
王妃宮の後苑は手入れをする人がいなくて、歩く道がメチャクチャだ。
私は王妃に近づき、手を差し出す。
彼女は私の手を握らずじっと眺めた。
「部屋までお送りします。貴重な方々は一人で歩くべきではないと聞きましたから」
王妃は少し躊躇しているような気もするし、気が重そうな顔で私を見て、ゆっくりと私の手を握る。
同じ女性なのに、王妃の手は私にとってとても小さくてか弱く感じられた。
口ではアスの幸せを願っているクラインですが、シエルに嫉妬しているのは明らかですよね。
これまで以上に独占欲を露わにするクラインの姿にアスもドキドキしているようです。
久しぶりに王妃が登場しましたが、彼女は掴み所のない人物なのでアスとどんな会話をするのでしょうか?





