こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は142話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

142話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 私の人生
「王妃様、お久しぶりです」
「宴会は遠い出来事ではなかったと思うけど・・・」
「そうですね」
手の上に王妃の手を持っているが、重さが全く感じられない。
たまに足が険しいところを歩くとき、私に重さを支えているようだが、その重ささえも途方もないほど軽かった。
ふとこの前の宴会で終わらなかった会話を思い出す。
「王妃様、宴会の時ですが、王妃様の探していたものが何なのか分かったと仰ったじゃないですか。それは何だったのですか?」
陰が終わるところで私は王妃にそう尋ねた。
夜に会った彼女が印象深かったからか、夜に交わした対話が印象深かったからなのか。
私は昼の王妃に慣れていない。
この陰があの夜の境界線のようだ。
ここから出ると完全に昼の王妃になるような気がして、私は足を止めて彼女を見た。
王妃は私を見ずに答える。
「私の人生」
何とも答える言葉がなくなった。
私が期待した言葉が何なのか分からないが、その答えではなかったようだ。
彼女の人生はどこにあるのだろうか?
<脱出記>を読んで私もそう思ったようだ。
エバンスとユルーゲルは愛し合う。
お互いを愛するからお互いに必要なものを喜んで与え、あげられないものまで与えた。
そこのどこに王妃の幸せがあるのだろうか。
王宮で誰も覚えていない剥製になって生きることに、彼女の人生と呼べるものはあるのだろうか?
王妃が私を短く見た。
私は急いで王妃の手を取り直して日陰のない真昼の道に導く。
王妃の宮殿の主人は王妃だから正門に行かなければならないということが後になって思い出したが、王妃の足はすでに裏門に向かっていた。
自然で慣れているようにも見える。
静かに、誰も知らないうちに。
自分の宮殿でさえ王妃はそのように通っているようだった。
「王妃様はこちらの道をよく通っているのですか?」
先に狭い階段に上がって王妃を助けながら尋ねる。
彼女は短く微笑んだ。
「いいえ、アレックス卿がいる時はこんな道を歩く機会がなかったわ」
「それでは私が王妃様に私が通っている道を紹介しているのですね?」
いいことかどうか分からない。
貴重な方がこのような道を通る理由は一つもないはずなのに。
けれど、王妃に嫌がっている様子は見られない。
他の侍女たちが見たらちょっと良くないかな?
幸い、4階まで行く途中で出会った人は1人もいなかった。
誰か訪問者がいるから、侍女長はさっき正門にいたんじゃないかな?
ぼんやりとそんな気がした。
4階に到着した時になって、私はようやくその理由が分かる。
見慣れないが見慣れた人たちが頭を下げていて、王子の部屋のドアが全て開いていたのだ。
ある予感がした。
ユルーゲル。
そして、もしかしたらエバンスが来たということを。
王子が生まれて一人で立ち上がることができるようになる時まで片手でも数えるほど珍しく訪ねてきた人が、このようにまた便りなしに来たのはどういうことだろうか。
エバンスに会うたびに全て私にとってあまり良いことはなかったようで、王妃の手を握った私の指先までドキドキして力が入る。
「王妃様、一緒に行ってみませんか?」
王妃は視線を遠回りに向けた。
ほんの一瞬、彼女は躊躇っていたが、すぐに頷く。
私は王妃の手を握って王子の部屋に向かった。
礼を尽くしていた使用人たちが皆王妃に向かって頭を下げた。
予想通り長い黒髪が見える。
その横にいる正午の日差しのように輝く金髪はユルーゲルだろう。
このまま入ってもいいのか悩む。
多分ダメだと思うんだけど、中に気づかれるようにどうやって気配を出せばいいのか少し悩む。
時代劇のように咳でもしてみようか?
ずっと悩んでいるとユルーゲルと目が合う。
ちょっと驚いた。
最後に会ってからそんなに経っていないのに、ユルーゲルはビックリするほど女性らしい姿だったのだ。
白い肌が急な曲線を描いており、肌のキメも艶々している。
「陛下、後ろを」
ユルーゲルはエバンスの肩を引いて私たちの方へ振り向かせた。
エバンスが体を半分回してから彼の貴重な顔を見ることができた。
彼の足元でズボンの裾を掴んでキャハハと遊んでいるミカエル王子はオマケだ。
何度も訪ねてこない親の顔を見て泣きたくないが、それでもあんな風に生まれてからずっと一緒に遊んでくれた父親を歓迎するように親しく遊んでほしくなかった。
家を守れと言われたウチの犬が宅配便のおじさんにお腹を見せていた時に感じた裏切りと似たような裏切りだ。
「私の人生」と答えた王妃。
相変わらず謎の多い人物ですね。
エバンスとユルーゲルに遭遇したアス。
ユルーゲルの性別は男性で合っているのですよね?





