こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は145話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

145話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 怖い存在
真っ赤な鱗を持った小さな鯉たちがはしゃぎだす。
ユルーゲルは、まるで餌をやるかのように足元に押し寄せた鯉たちに薬を撒いた。
考えたくないが、あの日見た鯉たちの現場が思い出されようとする。
あの日の荒々しい水音と、水臭い内に混じっていた血の匂いが・・・。
「まあ、君に多くのことを期待したわけではないから、そんなに関係はないよ」
手袋をはめていない白い手が薬を指の上に取り除いて池の上に投げた。
「元々そうなんだよ。出来ても出来なくても構わないことや不確実なところに賭けるだけで、必ずしなければならないことは必ず叶うことに使うのだから。君に頼んだのは半分くらいは面白そうだったからだよ」
私は彼が何を言っているのか分からない。
とにかくユルーゲルは本当に絵のように美しい。
彼は微かな笑みを口元にかけ、まるで愛らしいものを見ているかのように彼の足元に集まっている鯉たちを見ていた。
「魔法使い、いいえ、大魔法使いを殺したいのですか?」
「へえ、どうしてそう思うの?」
「その薬の効果が何なのか私も知っています」
「うん、そうだね。驚いたよ、鯉が減っていたからね」
「大事に育てたのに」と彼は笑った。
「なぜ大魔法使いを傷つけようとするのですか?」
私の質問に、ユルーゲルは首を少し片方に傾ける。
この瞬間さえもユルーゲルは美しく愛らしく見えた。
「いいや、この時点で彼を傷つけることはない。ただ少しだけ助けようとしたんだよ」
「その薬を飲ませることが、どうやって大魔法使いを助けるというのですか?」
ユルーゲルはニッコリ笑う。
何が変に見えるのか分かった。
さっきから、彼は鼻で笑っているんだ。
「鯉たちは私も驚いたよ。どうやら体の違いのせいで薬効が極端に現れたみたい。人が食べると少し違うんだよ。あの薬を飲んでいたら、大魔法使いはもっと楽になっていただろうね」
「大魔法使い様に不便なところはありません」
「そう思うのは君の傲慢だ」
もちろん、シエルは依然として時々悪夢を見て夜を恐れる。
彼が永遠に、二度と悪夢を見ないとは言えないだろう。
けれど、それでもシエルはもう眠ることを恐れないで楽しい時に笑える人だ。
「ユルーゲル様は大魔法使い様のことをよく知らないじゃないですか」
ユルーゲルは薬が入っていた封筒をひっくり返して池の上に落とした。
ざわざわと魚たちが尻尾を巻く。
「シエル・カッパーフィールドを知らないかもしれないが、大魔法使いについてはよく知っている。君よりは詳しいよ」
「詳しいのに、そんな違法な薬を飲ませようとしたのですか?」
「うん、君が食べたらもっと面白そうだけどね」
ユルーゲルは笑った。
悪意もなく敵意もなく無邪気な笑いだ。
まるで彼がシエルに渡そうとしたのが飴だったかのように。
そう信じたくなるほど明るくて愛らしかった。
今、私の目に見えるものと頭で考えるものが違っていた。
真夏の湿った風がナイフで切るように私の首の後ろを掃いて通り過ぎる。
あ、そうか。
私は今少し怖いんだ。
鯉の共食いは私の心にかなりダメージを受けた。
鈍い私でさえだ。
しかし、どれだけ鈍くても考えざるを得ない。
ユルーゲルはなぜ、よりによって、多くの場所の中でここに私を連れてきたのだろうか?
本当に単純に池を見たくて?
彼は今私を脅迫しているのかな?
私の考えではそうなのだけど。
やっぱり、いつもいる護衛騎士と侍従の人たちを置いてきた理由はこれなのかもしれない。
彼が私を連れてきたのを見た証人はアンナとミオ卿だけだが、ユルーゲルが決心したなら、彼らも証人にはなれないだろう。
考えすぎかな?
けれど、ユルーゲルが怖い。
あえてここに私を連れてきて、私が置かれた状況と似た状況を再び演出するユルーゲルと私の足元でバタバタする鯉が怖くて逃げたい。
「その薬を飲むと、大魔法使い様はどうなるのでしょうか?」
「楽になったと思うよ。彼が元々生きなければならなかった人生を生きていたはずだから。限りなく永住に近く」
「その楽になるという言葉の意味が分かりません」
ユルーゲルはしばらく首を傾げ、爪の先まで美しい手を伸ばして私の髪を解いた。
彼は私の髪を一握り掴んで近くに持っていき、観察するように見下ろす。
「長く食べると感情が鈍くなり、頭もぼうっとなって、最後には私の言うことだけ聞くようになっただろう。すぐにそうなるのではなくて、大人しくなるくらいかな」
それは馬鹿になるという意味なのでは?
麻薬ですか?
ユルーゲルはそう言いながら私の髪にキスをし、そっと噛んだ。
その行為は、最近ミカエル王子がミオ卿によくする行為だが、王子とよく似たユルーゲルがするから何だか変な気分だった。
やっぱり薬を飲ませなかったのは正解だったのですね。
ユルーゲルが怖いです・・・。
今のところ、アスに危害を加えるつもりはない?





