こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は148話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

148話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- この世で生きる覚悟
セサールが私を「アス」と呼んだのは初めてのようだった。
私が知らない顔で私を見ている。
あれはひょっとして困った顔なのだろうか?
なぜ彼によりによって今ここで会うことになったのか。
少し疲れたようで、少し泣きたい気分のようで、また少し笑いたくなった。
もう少し時間が経っていたら、私の無謀で浅はかな勇気は衰えてしまって、こんなことを言うはずがなかったのに。
「誤解しないでください。今もそうだということは知っていますよね、ご主人様」
私に差し出そうとするかのように持ち上げようとした手が止まる。
それ以上近付かず、だからといって手放しもしない手を見て、私は言った。
「私はご主人様を尊敬していました。私を拾って名前を与えて育ててくれたご主人様は、私が持てなかった父のようで兄のようでした。それで一時はご主人様の恋人になる夢を見たりもしました」
多分アスはそうだったのだろう。
私は考え直して考え直した。
今までそうしてきたように、最初の決心通りに何も触らない猶予付きアス・トケインの人生を送ることもできた。
けれど、まだ癒えていない耳が痛かったのだ。
私はアス・トケインの全てをそのまま残したかった。
私が責任を負う必要のないもので振り返らなかったし、私のものでないものは欲しくない。
知らないふりをして頭を下げていると、全てが留保になり、私は元の世界に戻り、アス・トケインが元の場所に戻る日が来ると信じていた。
しかし季節が変わり、私は名前を失う。
今この場ですべてを感じて話して耐えているのは私だ。
十分長くなかったかな?
この世で生きる覚悟をするまで。
「私はもう、ご主人様を慕っておりません」
セサールは私の役目ではない。
可哀想なアス・トケインの感情も私が責任を負わなければならないのではない。
アスの愛は私の愛ではなく、彼女の愛に私が責任を負う必要はない。
しかし不思議なことに胸が痛かった。
それでも、この痛みもやはり彼女の痛みではなく私の痛みだ。
すべてが私の感情だ。
私に向かおうとした手がゆっくりと下がり、セサールの目元がうごめく。
「どうせクライン・カペラを選んだのだろう。だが、クライン・カペラは君を愛していない」
私はセサールの歪んだ顔を見上げる。
心の片隅では彼が決して自分の感情について話さないと予想していた私がいた。
だから彼の口から彼の感情や私の告白に対する答えではなく、クラインの名前が出てきたことに驚くことはない。
私は胸が痛くないが、もしこの場にアスがいたら彼女は傷ついただろうか。
「公爵と一介の女中に良い未来があると思ったのか。愚かだな、アストリッド」
「侍女ですよ、伯爵様」
灰青色の瞳が、まるで氷の上い火がついたように見えた。
セサールはクラインを語るとき、いつもそうだ。
しかし、そうではないので、私は彼の言葉を訂正してあげた。
「私は下女ではなく侍女です。そして乳母で、準貴族です」
しばらく懐を探る。
もし彼に会ったら彼のものか聞こうと思っていた万年筆を持ち歩いていたが、よりによって今日は万年筆を置き忘れた。
そうだよね。
すべてのことが小説のように、映画のように予定されたことが予定された道を行くように行われるわけではない。
この場ですべてを終わらせたかったが、私の欲だったようだ。
「アストリッド、君が平民ではなく準貴族になったからといって、高位貴族と準貴族の差を縮めることはできない」
「それは重要なことではないと思います、ご主人様。いいえ、伯爵様。私が伯爵をもう愛していないのは、私の心が変わったからであって、カペラ公爵のせいではありません」
「あれのせいで君の心が変わったんだろう」
「私が変わったんですよ、伯爵様」
しかし、セサールは理解できないだろう。
あんなに鉄石のようにクラインのせいだと信じているのだから。
クラインから聞いた彼の複雑な出生秘話が浮かんだ。
彼の両親は彼を私生児にした。
彼の父は彼を後継者と受け止めてくれたが、母親は彼を捨てて去った。
そのため、これほどクラインに対する資格の知心に苦しんでいるのか。
けれど、アスの愛の告白にクラインの名前が一番先に飛び出したのは少しがっかりだ。
どうして私が振られたような気がするのか分からない。
「世の中のすべてが私の思い通りにはいかなかったが、君だけは私の意思だった」
セサールは私に差し出そうとした手を覗き込み、そっと拳を握る。
まるでその中にアスがいるかのように。
「申し訳ありません。私は伯爵様の所有物ではないので」
セサールは首を横に振った。
「クライン・カペラは君を選ばないだろう。彼は自分の出世に役立つ女性を選ぶはずだ。彼の血にはそんなものが流れているのだから」
急に彼のために祈りたい気持ちが湧く。
ああ神よ、この子を救えたまえ。
セサールは今まで私の言葉を全く聞いていなかったようだ。
クラインのせいではないと言ったのに、彼の中では相変わらず私がクラインのせいで変心した女のようだが、いや、ちょっとこれもおかしい。
あまりにも図々しい顔をして忘れるところだったが、セサールはもう結婚しているじゃないか!
すでに他の人と未来を約束しているのに、アスにはずっといてほしいって?
こんな良心のない人間がいるなんて。
主人公はアス・トケインとして生きていくことを決心したのですね。
セサールのクラインに対する憎悪は想像以上です。





