こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は150話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

150話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 考えもしなかった発想
アンナが休暇に出かけた。
いいや、ようやく休暇を取れたと言うべきか。
侍女たちは定期的に休暇を取っているが、アンナは育児のハードさのために休暇申請ができなかったのだ。
アンナは爽やかな笑顔で立ち去った。
私は王子を見る。
「王子様、エリーを覚えていますか?私の友達でエリーがいたんです。その友達がどれだけ王子様を大事にしていたかというと」
王子様と私のせいで死んだくらいに。
最後の言葉は言えなかった。
エリーに会いたい。
たまに私がこうやってエリーのことを考えるのを彼女は嫌がるかな?
王子の頬を突いていると、シエルがそれとなく近づいてきて王子を抱く。
最近は親鳥のように王子を守っている。
「魔法使いさんは出勤しないのですか?」
「しばらく私がすることはありませんので。基礎調査が終わるまで高給人材は休むものです」
「何を調査しているのですか?」
「魔法陣の図面を描いたついでに構造と効能を大々的に調べようと思います。それを気にした大魔法使いはいないようですので」
私は机の前に座り、足を組んでシエルを見る。
彼は私が王子にこれ以上触れないと思ったのか、ベッドに王子を寝かせて遊び始めた。
本当に暇そうな様子だ。
シエルはユルーゲルの追従者にはならなかった。
元々ユルーゲルの側にいなければならない人物だが、ユルーゲルを適当に良い人だと考えるだけで彼の信者にはなっていない。
ただ、もともと<脱出記>に深く関わりのない人物なので、そもそも感情がどの程度だったのかどうか分からなかった。
セサール・カジックは<脱出記>の流れのままユルーゲルに渡った。
王妃宮まではそのような知らせはあまり聞こえていない方だが、それでも彼が最近ユルーゲルの追従者になって国政でユルーゲルに熱を入れているという話を聞いている。
セサールは<脱出記>の流れに乗り、私は彼を変えることができなかった。
じゃあ、シエルは何か変わったのかな?
「魔法使いさん?」
「え?」
「たまに王子様の瞳がユルーゲル様のように黒に見えませんか?カボチャ色なので見間違えるのも大変だと思いますが、そうなんです」
「まあ、たぶん気のせいでしょう」
前にアンナも気のせいではないかと言っていたので、本当に気のせいだと思うのだが、ちょっと気になる。
私はユルーゲルの名前が出たついでに、前からシエルに聞いてみたかった話を切り出した。
「魔法使いさんが前回ユルーゲル様は魔法使いではないと言ったのを覚えていますか?」
「ええ、ぼんやりと」
「それは本当に確かなのですか?」
「私が魔法使いであるだけに確かなことです。あの方は魔法使いではありません。魔法使いは魔法使いを調べることができますからね」
むしろユルーゲルが魔法使いだったら、多くの問題が簡単になったのに。
彼がシエルに怪しい薬を飲ませて馬鹿にしようとしたのも、羅海の王族が彼に従うのも。
では、一体魔法使いでもない彼が何を考えて何を意図しているのだろうか?
私には見当もつかない。
「それはどんな感じですか?」
「魔法使いを調べることですか?」
シエルは少し微笑んだ。
夜はさらに明るくなり、正午に向かう時間だったにもかかわらず、彼がそのように笑うと、私はこの時間に存在しない月明かりを見ることができた。
シエルは大魔法使いのような顔で笑いながら話す。
「ただ見れば分かるのです。アスの髪が黒でミオ卿の髪は栗色で、憎らしいクライン・カペラの髪色が赤であるように、魔法使いはただの魔法使いなのです」
「何か光ったり、魔法使いならではの独特の香りがしたり?」
「ありません。見れば分かります」
シエルは王子が頭から落ちるのを防ぐために抱いて床に降ろした。
「じゃあユルーゲル様は本当に魔法使いじゃないのですか?」
「あの方が必ず魔法使いでなければならないのですか?」
「必ずしもそうではありません」
必ずしもそうではないが、そうであってほしいという願望はある。
ユルーゲルがシエルに何のために薬を飲ませようとしたのか分からないが、彼が魔法使いなら納得できそうだから。
私は這ってきた王子を抱きしめた。
「まあ、黒魔法使いかもしれませんね」
王子を元に戻して立ち止まる。
ユルーゲルが黒魔法使いだって?
黒魔法使いを排斥する国で王の側室が黒魔法使いかもしれないって?
「ユルーゲル様が黒魔法使いですって?」
「前にも言ったと思いますが、黒魔法使いは魔法を使うまで分かりません。だから誰でも黒魔法使いである可能性自体はあるのです」
「それじゃあ、ユルーゲル様は黒魔法使いなのですか?」
「アス・・・」
シエルがすごく困っているのは知っていたが、仕方がなかった。
考えもしなかった発想であり、考えもできなかった発想だったから。
ユルーゲルが黒魔法使い?
ユルーゲルが黒魔法使いだったとしたら、これまでの行動も納得がいくのかもしれませんね。
まだそれは確定ではありませんが、少しでもユルーゲルの正体に近づけるのではないでしょうか?





