こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は155話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

155話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 甘い
(恥ずかしい)
いつも聞いている言葉だが、親しくない人の前でそのような言葉を聞くと、改めて恥ずかしい。
クラインは、私の恥ずかしさを正しく解釈した。
副官二人に休憩時間を与えたのだ。
彼らはそのまま外に放出される。
そしてクラインはお客様用に見えるソファに座ろうとした私の手を握り、彼が座っていた会長の椅子のような椅子に私を座らせた。
「あ、じゃあ公爵様は___」
「どこに座るつもりですか?」と尋ねようとしたが、クラインは書類を片付けて机の上に腰掛けた。
元々私より大きかった人が机の上に座ると、限りなく見上げるようになってしまう。
逆光のせいで顔がよく見えない。
「いつかここを紹介しようと思っていたのですが、まさか先に来てくれるとは思いませんでした」
「公爵様にも会いたかったですし、この前私が作った料理が不味かったと後で聞いたので」
「私は悪くなかったのですが」
「私は真実が欲しいのです、公爵様。3人のうち2人がイマイチだと言ったらイマイチだと思うのです」
クラインは微かに笑う。
ある意味では「悪くない」という彼の言葉は真実なのだろう。
しかし、私は客観的な真実が欲しい。
主観的に人によって変わる真実は、時には意図しなくても嘘になるものだ。
私にとって全ての魔法使いは凄いが、シエルにとっては殆どの魔法使いがくだらないように。
「ところで何か慌ただしいのですね」
クラインの性格通りなら節度があって謹厳な雰囲気でなければならないようだが、中に案内されながら本騎士団は少し緩くて慌ただしく見えたのでコッソリ尋ねてみた。
もちろん、性格と仕事のスタイルが同じだとは限らないけれど、何だか変じゃない?
「あ・・・」
あまりにも含蓄的な意味を含んでいる「あ」だった。
クラインは話し方を知らない人のように、しばらくして再び口を開く。
「最近、突然陛下が帝国を挑発されまして。その理由は分かりませんが、その収拾ですべての部署が忙しいのです」
エバンスが?
王妃の件を除けば、国王としての能力値や頭は良い設定だったと思うけど。
「じゃあ、帝国と我が王国はもともと関係が・・・?」
「同盟国や友好国まではいかなくても、関係は悪くありませんでした。ところが、陛下は戦争をしたいように、特に帝国に向かって言動に棘を立てるので、私たちだけでなく帝国も慌てています」
クラインが疲れた表情で眉間を抑える。
「つまらない話をしてしまいましたね」
「いいえ」
私はただ、彼のような人も職場の上司のせいでストレスを受けると言うのが不思議だった。
彼を初めて見た日、真っ青に反射していた瞳を覚えている。
こんなに凄くて王子様のような人も私と同じ悩みを抱えているのね。
体のどこかに固まっていた石が少し転がる音が聞こえたようだった。
「大丈夫ですよ、公爵様」
このような言葉が何の意味もなく慰めにならないことは知っているが、クラインは私にニッコリ笑ってくれる。
「それで、何を持ってこられたのですか?」
「あの時とは違うものを作ってみました。今回は美味しいと思います」
私はハンカチで包んだ包装を外し、机の上に生チョコレートを広げた。
チョコレート特有の匂いが広がる。
「チョコレートみたいですね」
「はい、生チョコレートと言います。公爵様は甘いものは好きですか?」
クラインは再び「君のなら最高だ」の表情を浮かべた。
その顔に耐えられなくて、私は一切れを先に口に入れる。
クラインも小さな欠片を飲み込んだ。
緊張したせいか、彼のすべての動作がゆっくりと流れる水のように見えた。
ぼんやりと見ていると、クラインと目が合う。
彼は私と視線を繋ぎ合わせたまま笑った。
「いかがですか?」
「少し酸っぱくて、とても苦いですね」
「チョコレートは元々そうじゃないですか?」
チョコレートは元々酸っぱくて苦い。
それが正しい。
ところで、私はどうしてさっき甘いものが好きか聞いたのだろう?
頭から何かがガタガタ鳴るように変だが、その時クラインが両手で私の頭を上げた。
一度も考えたことがないが、彼の手はかなり大きく、指は暖かったが手のひらは冷たい。
椅子に座っている私に比べて、机に腰を下ろした彼は遠くて高かった。
これはやっぱりタイミングがアレだと思うのだけど。
どうしよう?
葛藤が感じられた。
知らないふりをしてクラインの手を離すか、それとも目を閉じるか。
暖かくて美しい灰青色の瞳が私を見つめている。
私は目を閉じたが、しばらく経っても何事もなかった。
どうしよう?
目を開けないといけないよね?
でも目を開けた瞬間、すごく恥ずかしくなるような予感がする。
だからといって目を閉じている時間が長くなるのも問題な気が。
クラインに何か言ってほしいが、時間が止まったように静かで何の行動も起きなかった。
結局、私は少しだけ目を開ける。
クラインは目の前で静かに微笑んでいた。
浴槽を満タンにしたお湯のように暖かくて美しい笑顔で。
彼はそのまま頭を下げて私の唇にキスをする。
触れた部分が少しヒリヒリするほど乾いた唇だった。
唇の隙間から彼の息遣いが感じられ、私が作ったチョコレートの香りが混ざる。
クラインはしばらく私と唇を合わせ、舌で短く私の唇を舐めてから唇を離した。
「甘いですね」
とても甘い肉をお腹いっぱい食べたライオンのように笑いながら親指で私の唇を拭く。
これはどういうことだろう。
今まで暖かかった彼の指が、今はとても冷たく感じられるほど私の体温がすべて顔に集まっている。
急展開!
いずれはキスをすると思っていましたが、唐突で驚きました。
アスの味覚にはやはり何か問題が?
キスをされたアスの反応が気になります。






