こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は159話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

159話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 初恋の話
「ミオ卿、初恋の話をしてください。今、私の傷を癒すには初恋の話が必要です」
「それは何の傷だ?」
「ああ、ちょっと。私、今日フラれたんですよ」
「あの魔法使いが君を振るようには見えないが」
「フラれるという言葉には様々な意味がありますからね」
家に帰りたいと言ったとき、私は泣かなかったが、シエルは泣きそうだった。
でも私が泣かなかったから、彼も泣かなかった。
代わりに彼はごめんなさいと私に謝った。
ごめんって。
何が申し訳ないんだろう。
私を悲しませるすべての理由の中で、彼が申し訳ないと感じる部分はどの辺だろうか。
私は彼に泣かないでと答えた。
それは少し変な気分だった。
心の片隅で咲いた二つの火。
シエルを傷つけたい気持ちと、そうしたくない気持ち。
おかしいよね。
どうして私が傷ついたからといって他の人も傷つくことを願うようになるのだろうか。
テラスからは侍女たちの宿舎が見下ろされた。
私は窓から見える影を数えながら、最も影の多い場所を見つめる。
ずっと見ていると、何だか楽しい音が聞こえてきそうだった。
今日もどこかの部屋に集まって酒場を開くのかな?
今日のような日には私も彼らの間にいる一人でいたい。
このままでは誰かを傷つけそうなので、何でもない話をしながら忘れたかった。
世の中に私が一人ではないということを確認してもらいたい。
「初恋の話が嫌なら、その方の話をしてくれませんか?いつ初めて会ったのか、どうして惚れたのか」
じっと私を見ていたミオ卿が「それはちょっと困る」と言って額を擦る。
「私の初恋の人はあの方なんだ」
「私はミオ卿なら若い継母を密かに好きになったのが初恋だと思いました」
「なぜ継母・・・。私の母は二番目の妻だ。父の最初の妻は病気で亡くなり、母はその後会って結婚したと聞いた。だから私と兄貴は年齢差が大きいが、みんな良い方だ」
ミオ卿の濃い暗緑色の瞳が小さな星を撒いたように輝く。
「お兄さんはもう結婚されたのですか?」
「甥っ子もいる。3歳と7歳だ」
「甥っ子もいる方が王子様を抱きしめられないのですか?」
「いや、私は幼い頃から騎士生活をしていたので、甥っ子たちとあまり会うことはなかった」
しかし、ミオ卿は甥と兄がとても好きだと思う。
顔を何度も見たことがないという甥を話すミオ卿の顔は、とても安らかに見えた。
彼は行き場のある人だ。
「私は今ミオ卿に嫉妬しました」
彼は私を見た。
まだ星の光が消えていない暗緑色の瞳が私を見つめている。
彼は「なぜ嫉妬したのか」と聞かなかった。
「世の中にある話は悲劇で終わることもあるという」
「そうなのですか?では悲劇で終わらないように一生懸命生きなければなりませんね」
ところで、ここでどうやってもっと一生懸命生きればいいのだろうか?
「お前は本当に・・・、特別な人のようだ。そんなことを言われたことはあるか?」
「聞いたことはありませんが、よく分かっています」
風がだいぶ涼しくなった。
もうすぐ秋だ。
私はまだここに遭難しているが、季節は私を置いて着実に進むべき道に進んでいる。
「魔法使いと喧嘩したのか?」
むしろ喧嘩できる問題だったらいいのに。
そうだったら、私は何をしてでも、何とか哀願してでもシエルが私の言うことを聞いてくれるしかないようにしたのに。
けれど、シエルは私に「ごめん」と言っただけ。
ごめんって。
「お前がお前らしくなく憂鬱に見えて魔法使いが・・・、そして私もちょっと退屈だ。お前は不埒な時が一番格好いい」
私たちは、それぞれ持っていたラム酒の首を交差してぶつける。
「愛を言ってください、ミオ卿」
それが良いことだと、美しいことだと、幸せだと言ってほしい。
「馬の上で手綱を引きながら、自分の馬に引かれそうになった少年を見下ろしていた。その時は彼も幼かった」
「その少年がもしかしてミオ卿なのですか?」
愛の始まりとしては少し過激なようだが、ミオ卿は現在ではなく過去にある笑みを浮かべる。
ミオ卿とこれに似たような会話をした日があった。
季節はまだ春で、風は涼しくて、私がまだ悲しくなる前の日。
本の中のこの世界の人々も恋をするんだと初めて思った日。
アスとミオ卿の関係は友達以上恋人未満のイメージがあります。
ミオ卿のアスへの本心が知りたいですね。






