こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は37話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサル・カジック:伯爵。

37話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 王妃宮の設計図
シエルとミオ卿がまだこの部屋にいるから着替えはできない。
ソールを探すが、昨日王子がそこに吐いたから洗ったのを思い出す。
上に羽織るのはミオ卿の制服の上着だけ。
それを着て出て行くのは、彼とは何の関係だと広告する格好になるが、このままパジャマ姿で出ていくのは私も恥ずかしい。
「先生、外にいらっしゃいますか?」
「はい、アスさん」
少し遠い場所からセヤの声が聞こえる。
ドアを少しだけ開けて、頭だけを覗かせる。
「今は格好がちょっと悪くて・・・」
「大丈夫ですよ。アスさんの最盛期に比べればどんな姿だろうとも」
いつもは優しいセヤが、時々吐く言葉は毒舌のように聞こえる気がするのは何故だろうか?
布団を被って出てきた私の姿に、さすがの彼も困惑を隠せない。
「アスさん?」
「事情がありまして・・・」
「アスさん、寝る時もそのリボンを結んで寝ているのですか?」
セヤの視線が私の手首に向く。
「他のものを差し上げた方が良かったですか?」
「そんなことはありません」
「リボンが長いじゃないですか」
「考えたことはありませんけど、面倒だったらもう一度結びますし」
私たちは並んで座り本を読む。
「先生、王妃宮の設計図みたいなものはありますか?」
「探せばなくはないと思いますが、アスさんはなぜ設計図を必要としているのですか?」
「家事が起こったり地震が起こったりしたら、逃げるルートが必要ですから」
「周りにいる騎士をもっと頼ってもいいと思うのですが・・・」
「先生、人生ってもともと自力救済なのですよ」
「うーん。ご希望であれば探してはみますが、王妃様の安全と繋がっている部分なので」
「お願いします、先生」
- 王子を盾に
今日の授業が終わってセヤが退出した瞬間、私の部屋のドアが開く。
早朝からでも煌びやかなシエルだった。
「毎朝授業があるのは分かるけど、いつまでなのですか?」
「私が文章を覚えるまで」
「いっそのこと、私が教えましょうか?」
「え?どうして?」
「寝るときの邪魔になりますから。出ようとすると、ミオ卿が引き止めるのです」
私は最近老けて見えるミオ卿に感謝の挨拶を送った。
知らないうちに、彼が飛び出そうとするシエルを止めていたのだ。
「ところで魔法使いさん、そろそろ領地に戻った方が良いのでは?魔法使いさんはとてもお忙しい・・・」
言葉が終わる前にシエルが睨みつけてくる、
周囲が少し涼しく感じるのは気のせいだろうか?
王子を抱いて出てきたミオ卿が小さく首を横に振るのが見える。
私の目にだけ、シエルが機嫌悪く見えるのではないようだ。
「・・・もっと頑張りますよ。大魔法使いさんがここに来て、私がどれだけ喜んでいる知ってるじゃないですか」
素早く王子を抱きしめる。
王子はシエルが大好きだった。
まるで自分の子供のように大切にしている。
だから王子を抱いていれば、少なくとも彼は私を殴ったりしないだろう。
予想通り、彼はムッとした表情を浮かべて顔を背ける。
- 魔法の才能
私はシエルにも質問をしてみた。
「魔法使いさん、王妃宮の設計図などを要求できますか?」
「それがなぜ必要なのですか?」
「地下室に位置を知りたいのです」
彼には正直に答えることにした。
「王妃宮に出てくるとう幽霊が地下室にいるようなんです」
王妃は地下室に行きたがっていた。
地下室を見つけて彼女が探していたものを見つけたら、彼女は少しは楽になるのだろうか?
「そこには行けそうにないと思うので安心してください」
「設計図を見たことがあるのですか?」
「そうではなく、地下室の方に魔力の流れを感じられます。使用人たちが出入りする場所ではなくもっと下の方を言うのなら、そこに出入りするためには魔法的手段が必要です」
シエルを注意深く観察する。
王妃が探している地下室に行くために魔法が必要なら、もしかするとシエルがその場所を探してくれるかもしれない。
「私は大魔法使い様を本当に尊敬し、大魔法使い様をお迎えできて光栄だと思っています。それでも宿泊費を払ってくださると嬉しいのですが?」
「自らの恐れは、自分で乗り越えなければいけない」
どきっとする。
そして、その言葉を言ったシエルの表情も明るくはない。
「ではもしかして私には魔法の才能があるのでしょうか?」
この世界の魔法使いはどうやって決まるのだろうか?
設定と世界観があった気はするのだけれど・・・。
とにかく、私が魔法を使えるのなら地下室も見つけられるのでは?
シエルはゆっくりと私の頭からつま先を見た後、何も言わなかった。
「・・・はい、ありがとうございます。言わなくても分かりました。どうせ期待もしていなかったので」
彼の表情だけを見ても、私には魔法の才能がないことが分かる。
もちろん失望はしたよ!
未練もあるし!
それでも真剣に期待もしていなかった。




