こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は45話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサル・カジック:伯爵。

45話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 「アス」の部屋
依然として「アス」の給料の行方は分かっていない。
自然に尋ねようと思っているが、未だにチャンスを掴めずにいた。
世の中で一番大変なのが自然に行動することを思い知る。
私の部屋を見せて欲しいという言葉に、クラインは少し顔を赤らめた。
「女性の部屋に勝手に入るのは失礼だと思い・・・」
「それなら、彼女の部屋は?」
「何も残っていないでしょう」
「それでも見たいです」
クラインの瞳の揺れが一瞬止まったように見えた。
「こちらです、アス」
この男なかなかだね。
女性の部屋に勝手に入るのは失礼で、私の部屋の位置は分からないと答えたけど、レディーの部屋は知っているということだ。
クラインに案内された部屋には、彼の言うとおり、何も残っていない部屋だった。
家具は残っているけれど、化粧品や絵など個人的な物品は一つも残っていない。
タンスなども物色するが、どれも埃だらけ。
「本当に何もないですね」
「彼女が去ったとき、彼が焼き尽くしてしまったから」
クラインの方を振り返る。
「彼とは誰ですか?」
私の質問に、彼は答えない。
代わりに、クラインは窓を開ける。
「彼女と私はどんな関係だったのですか?」
「彼女はあなたを実の妹のように慕っていて、あなたも彼女を実の姉のように面倒を見ていました」
「私たちは本当の姉妹だったのですか?」
「それは彼女もあなたも悲しくさせる言葉です。お二人は実の姉妹以上でしたから」
3階に上がり、私は直感した。
ここが「アス」の部屋だったのだと。
そこはロマンの屋根裏部屋で、彼女は私とますます似ているようだ。
部屋を見回してから、クラインを眺める。
彼は静かに私を待っていながら、視線は私の手首に向いている。
セヤのリボンが変に見えるのだろうか?
右手で、リボンのついた左手を覆う。
「ここが私の部屋だったみたいですね」
「ええ、そうみたいです」
「残っている物はやっぱりないようです」
「はい、彼ならあなたの物も燃やしたでしょう」
だから、その「彼」が誰なのか話してほしい。
こんな風に匂い立てながら決定的なことは言わない話法、個人的にはとても微妙なのだけれど。
「レディーはもしかして伝染病で・・・、この地を去ったのですか?」
「いいえ、彼女は生まれつき体が弱かったので」
「私はあの方の下女だったのですか?」
率直に言って看護師ではないという確信はある。
予想通り、クラインはうなずいた。
「下女とはいえ、ここはあなたと彼女だけの家ですから、話し相手に近い位置でした」
- イディカ・ロジック
今、とんでもない事を言われた。
この一軒家を「アス」一人で管理していたという事を。
掃除だけ考えても涙が出そうになる。
家事に話し相手まで・・・、アス、あなたの給料は一体どこに行ったの?
埃まみれのベッドに座る。
「彼女の事を話してください。伯爵様はもうすぐ旅立つのですから」
少し間を置いて、彼がゆっくりと私の前に座った。
「彼女に初めて会った時、私は私が詩人であることを望んでいました。私が詩人だったら彼女に向けた私の気持ちをもっと詳しく彼女に聞かせてあげられたのに」
クラインはこのようにして、彼のレディーについて語り始めた。
彼女は私より2歳年上で、彼の表現によると「最も澄んだ海」の青緑色の瞳を持った弱々しいが優しい美女だったようだ。
肖像画で顔を見てみたかった。
だからと言って、私が何かを思い浮かべたりはしないと思うけど。
「伯爵様は彼女の事をなんと呼んだのですか?」
「イディカと呼びました」
イディカ・ロジックというこの娘は、生まれたときから体が弱く、物心ついた頃からここで「アス」と療養をしているうちにクラインと出会ったようだ。
この娘の家も凄そうな匂いがする。
「私は乳母の娘なので、その方と一緒に育ってこちらに一緒に来たのでしょうか?」
「いいえ、使用人の中で彼女と年が近いからだったと言ってました」
クラインの物語の中のイディカは、実際のイディカとどれだけ同じなのだろうか?
「アス」が見た、イディカと同じ人なのだろうか?
そう考えて悲しくなる。
なぜ私はこの全ての物語を疑わなければならないのかと。
- クラインとの出会い
クラインが彼のレディーと出会ったのは奇跡としか言いようがなかった。
たまたまこの辺りを通りかかったところで崖から落ちて気を失った彼をレディーが発見し、「アス」が彼を介抱することになったという。
「あなたは最初、私のことを嫌がっていました」
クラインを見つけたのはレディーだが、実際に彼を介護し、世話をしたのはアスだったはず。
この広い屋敷を維持することは容易ではないだろうし。
「そうだったのですか」
私ははぐらかす。
「こんな人里離れた所に住んでいたので・・・、ひょっとして私が彼女に害を及ぼすのではないかと警戒したのだと思います」
もしかしたら、「アス」はクラインに嫉妬していたのかもしれない。
大事なイディカを奪った彼を。
どちらかは私にも分からないけれど。
「彼女はどこが悪かったのですか?」
「生まれつき体が弱かったのです。彼女が生まれた時、医者は20歳を越えれないと言ったそうです」
これまでクラインが避けていた話を、今なら教えてくれそうな気がする。
「彼女はいつ亡くなったのですか?」
今このタイミングでなければ、彼は2度と教えてくれないはず。
「3年前に夕暮れの国に出かけられました」
クラインは項垂れてそう言った。
クラインの言い回しは分かりづらい!
「彼」て誰?
そして、アスの給料はどこに!?




