こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は51話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサル・カジック:伯爵。

51話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side シエル・カッパーフィールド
アス・トケインという王子の乳母は、シエルにとって非常に変な女性だった。
魔塔から出て3年も経っておらず、まだ多くを知らないシエルの目から見ても、彼女は変わっていた。
どうして自分を攻撃した相手をこんなに簡単に許すことができるのだろうか?
もしかしたら死んでいたのかもしれないのに。
なぜ戦争に行ったのか聞かれたことがある。
そうなったとしか言いようがなかった。
なんだかんだで戦争に行くことになり、血と炎、悲鳴が満ち溢れている戦場の真っ只中に立っていた。
戦場は野蛮と暴力の塊。
助けた相手が翌日には、自分を襲ってくることも珍しくなかった。
平和な王宮に戻って数日が経ったのに、シエルはまだあの時の幻想を見ていた。
「一人では眠れない」
そんなシエルの言葉に、ひどく道場の表情を浮かべ、アスは自分の部屋に彼を招待したのだ。
これほど緊張感のない女性に誘惑されたのは初めてだった。
本来なら断っていたはずを、アス・トケインの「嫌なら来るな」という言葉にカッとして訪ねていった部屋は、宿屋のように思えた。
二人が言い争っている姿をしばらく眺めていた。
結局、「ミオ卿」と呼ばれる男性が喧嘩に負けて退くことに。
灯りを消して横になったアスは、王子の胸元を何度かトントンして寝かしつけているようだが、その手が5回も過ぎる前に、彼女は赤ちゃんより先に眠ってしまった。
そんな彼女の息づかいを聞いて、シエルは何故か呆れてしまう。
しかし、ここには死を懇願する叫び声はない。
平和な王宮で平和に浸る若い女性と子供が美しい寝息を立てて眠っていた。
ミオ・ゾディアックは警戒して眠らないが、シエルはそれでも心が安らかになるのを感じたのだ。
その日、彼は久しぶりに安心してぐっすり眠った。
シエルがこの部屋で寝た初日以来、アスは時々ここを出ていくような要旨の意義を伝えてきたが、彼は無視していた。
やっとの思いで眠ることができた図書館より、この場所の方がずっと楽に眠ることができたから。
どこかが緩んでいて、どこか安心できる場所。
アス・トケインが寝床を整理している間、王子がシエルに向かってニッコリ笑った。
シエルも王子に向かって笑う。
初日、眠らずにずっと警戒しながら横になっていたミオ・ゾディアックも、今では最初とは違っていた。
何度も中途半端に眠っていたシエルが悪夢の中で発作を起こして彼の首を絞めていたのに、彼は相変わらず自分のそばで眠っている。
なんだかんだでアス・トケインも自分を追い出さなかった。
何故なのだろうか?
「灯りを消しますね」
そしてまた闇が訪れる。
花火が燃え上がっていた。
その炎はたちまちシエルを飲み込み、彼は無我夢中で手を伸ばす。
しかし、それは知恵と魔力の花火ではなかった。
そこは彼が逃げ出した戦場。
「助けて」という叫びと「死ね」という叫びが共存する地獄のど真ん中で、炎に包まれた人々が真っ黒に燃え上がっている。
「大魔法使い!私たちを助けてくれ!」
死にかけている人々の間で生きようとする人々の意志が絡み合い、全てがメチャクチャだった。
彼は死んだ師匠たちを思い浮かべる。
崩れた魔塔から抜け出すことのできなかった師匠たちの最後を。
いつから手に握っていたのだろうか、真っ青になった長剣をシエルは握りしめていた。
「だめ!」
悲鳴とともに目覚める。
悲鳴を上げようとする彼の口が押さえつけられる。
「静かにしろ、起こすな」
ミオ・ゾディアックの声。
その瞬間どこかに引き取られるように意識が完全に戻る。
「どんな夢を見ているのか分からないが、大変そうに見えたら起こす。もう一度寝ろ」
それは何も言わずに見守るという意味なのだろうか?
なんだか緊張が解けてまた眠くなってきた。
ここは夢の中のような地獄ではない。
平穏な人々のいる場所。
シエルは再び眠りに落ちた。
起きたときには誰もいなかった。
部屋のドアを開けようとした瞬間、外から聞いたことのない声が聞こえてくる。
「二人は付き合っているよね?」
「アスさんとミオ卿ですか?」
「当然じゃない。これは秘密にして欲しいのだけど・・・」
「二人が同じ部屋で寝ている話ですか?」
「知ってたの!?」
「知らないふりをしたいのだけど。時々、アスさんがミオ卿の服を着ているときがあるから」
「あの子、変に無神経だから。戸締りは大丈夫なのかしら?」
そう言ったメイドの一人とシエルの目がまともに合った。
徐々に驚きの表情に変わる女性たちを見て、彼はため息をついて指を鳴らす。
「こんなことは乗り気じゃないのだけど・・・」
そう呟いて、シエルは彼女たちに魔法をかけた。
アスの部屋の存在を忘れるように。
部屋の主人が直接ドアを開けるときだけを除いて。
シエルはため息をついた。
「それで魔法使いさんはいつまでここにいらっしゃるのですか?」
「気が済むまで」
「それでは宿泊費をお支払いください。昔から働かざる者食うべからずと言いますが?」
(私は十分あなたのためになることをしました)
お粗末な彼女の後始末を。
しかし、いちいち口に出すようなことでもない。
アス・トケインの説得にシエルはただ笑っていた。
睡眠時間は少しずつ長くなっている。
彼にとってこれほどの場所は他にはないのだから。
しかし、本当にここを出ていって欲しいと思っているのはミオ・ゾディアックだろう。
それでも彼は何も言わない。
この二人が付き合ってるって?
シエルは笑った。
とても息の合わないカップルのように思えたから。
シエルも苦労していたのですね・・・。
不眠症はたしかに辛い病気でしょうから。
しかし、それで首を絞められる側にはなりたくありませんが(汗)




