こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は61話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

61話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 帰還するクライン
運の悪さが終わったのか、ユルーゲルが王子をゆりかごに戻す。
そして、エバンスは王子の方を振り返らないまま王妃のそばを通り過ぎていく。
本当に王子様のことが好きなのであれば、一度くらい抱いてあげて頭を撫でてほしい。
エバンスが出ていくと、王妃もすぐに部屋を出て行った。
両親のどちらも、王子を抱くという意思はないらしい。
王子に近づく私はユルーゲルに呼び止められた。
「前にも言ったけど、私はあなたのことが大好きだよ」
「ありがとうございます。私もユルーゲル様の美しさを見て、いつも感謝を・・・」
「あなたは本当に凄いよね」
ユルーゲルが天使のように微笑みながら、私に小さな袋を差し出した。
「大魔法使いに伝えてくれる?不眠症に効くお茶と薬だって。この前にもあげたのだけど、足りないと思って」
「大魔法使い様ですか?私がどうやってその方に・・・」
「アス」
公式的には、私とシエルは何の関係もない。
彼が、王妃宮の私の部屋で一緒に寝ていることは誰も知らないはず。
そして、彼は魔法でバレないようにしていると話していた。
シエルとの関係を断固として否定しようとする私の言葉を、ユルーゲルの声が再び断ち切った。
「言っただろ。私は君が好きなんだ。君が思っているよりも、君を可愛がっている。だから教えてあげる。この宮殿の中で、私の知らないことは何もないって」
実は私を愛しているとか?
こうやって堂々と私をストーキングしていることを明らかにするなんて。
エバンスがドアの外からユルーゲルを呼ぶ。
彼は私の存在を忘れたかのように背を向けて出ていった。
「王子様、お母様は王子様が心配で訪ねてきましたよ。お父様も王子様に会いに来ました。どうやら、二人とも王子様を心配しているようですね」
自分でも、どうしてこんな事を話しているのか分からない。
けれども、私の手の甲に重なる小さな手の温もりを感じて、私はそう話しかけていたのだ。
「もう少し大きくなったら、抱いてあげたり、キスをしてあげたり、頭を撫でてくれると思いますよ」
果たして、そんな日が来るのだろうか?
クライン・カペラが帰ってきた。
もうすぐ、地図から「羅海」という名前が消えるだろう。
彼は白いアイリスを抱えて、私に帰還を知らせたのだった。
「戻ったという知らせは聞いていなかったのですが・・・」
「私だけ先に戻ってきました。早くあなたに会いたくて」
こうやって時と場所を選ばずに、二人だけの世界に入ることが出来る彼を尊敬する。
しかし、私は平凡な考え方をする一般人。
まだ私の腰に巻かれているセヤの手を無視することはできない。
「でも私は今授業中なので・・・」
今はダンスの授業中だった。
本当はカペラ家とロジック家の関係を聞きたいが、教えてくれないだろう。
イディカとカペラは従兄妹の関係だったのだろうか?
この世界は、従兄妹同士で結婚してもいいのかな?
過去、ヨーロッパの王室では認められていたのだが。
「何の授業中だったのですか?」
「ワルツを習っているのです」
私がこれを学んだからといって、使えそうになるとは思えないが・・・。
クラインに「セヤ」を紹介しなければならないのか?
セヤにとっては大切な人脈になるだろうから。
「伯爵様、こちらはセヤ・・・」
「それでは、私と授業の続きをしましょうか?」
クラインの手は柔らかいが断固とした意志を持って、私の腰を引っ張った。
「ご心配なく、私はダンスが上手ですから」
はい、そうですね。
その顔でダンスが下手だったら、詐欺にもなりかねないでしょうから。
「あははははは・・・」
ひとまず笑うことにしてみた。
「私はまだ先生ではない人とダンスできる実力がありませんので。伯爵様、こちらは私の先生のセヤ・リョミン男爵様です。先生、こちらはクライン・カペラ伯爵様です。よくご存知でしょう?ハハハ」
空しい私の笑い声だけが響き渡る。
クラインは相変わらず何を考えているか分からないが、セヤの表情は、これまでの経験からするとあまり好ましく思っていないように見える。
出世に関心があるのだから、クラインとの出会いを喜ぶと思ったのだが・・・。
「お会いできて光栄です」
「私もです、リョミン男爵。私はアスに用事があるので、失礼してもいいかな?」
「・・・もちろんです、伯爵様」
そして、セヤは教材を持って部屋を出ていった。
「お久しぶりです、伯爵様」
「久しぶりだね、アス。君を虐める人はいなかった?」
ユルーゲル。
ユルーゲル。
ユルーゲル。
あ、そしてセサール・カジック。
手を伸ばしてクラインの目の縁を触った。
青灰色の瞳。
明らかに同じ色のはずなのに、戦争の神様と呼ばれるクラインの瞳からは温かさを感じて、セサール・カジックの瞳からは氷のような冷たさを感じる。
聞いてみたい。
あなたには兄弟がいますかって。
あなたと同じ目つきをした兄弟がいることを知っていますかって。
ユルーゲルは謎すぎますね・・・。
大魔法使いのシエルの魔法を突破する能力。
しかし、シエルはユルーゲルを魔法使いではないと断言しています。
ユルーゲルが隠しているだけ?




