こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は64話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

64話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 砂上の楼閣
「伯爵様、血が流れています」
3階を半分ほど通り過ぎたとき、私はそう言った。
王妃宮は3階もほとんど崩壊しており、以前の姿や装飾は跡形もない。
「ドレスに血がついてしまったのですね。申し訳ありません」
「そうではなく・・・」
血を流していたクラインに謝罪しようとしたが、その後何て言えばいい?
血を流しすぎたから、これ以上進むな?
それとも、もう少し急ぎましょう?
まるで、私がクラインにそのような命令をする資格がある人のような言葉だ。
「4階にはもうすぐ着きますから」
瓦礫が崩落する音は聞こえるが、メテオが落ちてくる心配はしなくても良さそう。
王宮はこんな有様だが、王宮の外はどうだろうか?
私の主観なのだろうか、王妃宮だけに集中砲火されているように思える。
不思議なことに4階は、ほぼ本来の形を保っていた。
下の階は貧弱な骨組みだけが残っている状況なので、この方が不安だ。
これほどの大きさと重さにいつまで耐えられるのか、急に不安と恐怖が襲ってくる。
まるで「砂上の楼閣」
「エリー!アンナ!ミオ卿!みんな無事ですか!?」
王子の部屋は無事ではなかった。
小さなメテオが通過したのか、部屋の中に穴が空いている。
もう一度名前を呼ぼうとすると、聴き慣れた音が聞こえた。
それはミカエル王子の泣き声。
慎重に耳を傾けて、部屋の中を探していると。
「アンナ!」
真っ青になっているアンナが、泣いているミカエル王子を抱いていた。
足元にミオ卿がいるが、うつ伏せのまま動かない。
彼の脇腹から血が流れているのが分かる。
「私たちを庇ってくれて・・・」
クラインがすぐにミオ卿の手当をした。
「アス、彼を今運ぶのは危険です」
「アンナ、エリーは?」
「エリーは・・・」
「アス、早く避難すべき」
クラインの言葉が終わる前に、王子様の部屋にメテオの破片が刺さる。
私は急いで王子を抱き上げ、アンナの腕を引っ張った。
「アンナ、私の部屋に入って!ミオ卿、腕を上げてください。伯爵様、足の方を持ち上げられますか?それか、王子様を少しだけ抱いてくれませんか?」
「意図は分かりますが、彼の傷が開く可能性があります」
「死ぬよりはマシです!私の部屋は安全ですから!」
反論や質問は受け付けないという強い意志を込めて叫ぶ。
今はそんな余裕がないからだ。
クラインとアンナが協力して、ミオ卿を私の部屋に運んでくれた。
予想通り、私の部屋は以前と変わっていない。
幸いにも、アンナは擦り傷があるが大きな怪我はなかった。
泣き止んだミカエル王子にも傷は見当たらない。
問題はミオ卿とクラインの二人。
しかし「脱出記」が二人の生存を約束している。
だからこの二人は今日死なないはず。
「アンナ、エリーは?」
「一緒にいたのに、・・・分からないの。急に消えたの・・・。突然周囲が光って天井が崩れてエリーが消えたの、エリーが!」
「アンナ、落ち着いて!エリーは上手く避けたに違いないわ!下に落ちて、ここまで上がれなかっただけ。彼女は下で無事なはずよ」
ドレスの端をナイフで切りながら、錯乱状態のアンナを落ち着かせる。
「そ、そうよね・・・」
「ええ」
どうか、私の顔が不安でないように。
切り取ったドレスで、ミオ卿の腰の周りをぐるぐる巻き始める。
血を失ったせいか、彼の顔はとても青白い。
それはクラインも同様だ。
突然大きな衝撃が私の部屋を揺さぶる。
壁に背をもたれて座っていたクラインが驚いて立ち上がり、私の頭を抱えるほどの衝撃。
おそらく、部屋の近くにメテオが落ちたのでは?
いずれにせよ、たとえ王妃宮が崩れ落ちても私の部屋だけは大丈夫のはず。
「アス、なぜこの部屋がここまで安全なのか聞いても?」
「魔法がかかっているのです」
「何の魔法ですか?」
「説明するにはあまりにも長い話です、伯爵様。けれど、私が秘密にしたいという意味ではありません」
ミカエル王子は、私が抱いた後から急速に落ち着きを取り戻した。
そのため、私はアンナに、さっきから気になっていたことを聞いてみた。
「アンナ、王妃様の行方を知ってる?」
誰が王妃様の面倒を見ているのだろうか?
アレックス卿がいるが、この国で最も強い騎士のクラインでこの状態なので、彼が無事だと仮定するのは難しい。
「いいえ、知らないわ・・・」
本当は私も気にしたくない。
王子を見つけて保護したのだから、すでに任務は果たしている。
今回のことで報酬を受け取って、退職して静かに暮らしたいと思うほどだ。
「脱出記」は王妃様の無事を保障している。
その保障された未来に、私があえて干渉する必要はないだろう。
だから、もしも私があの夜を覚えていなかったら。
あの夜、恥ずかしそうに笑っていた王妃様の顔を覚えていなかったら・・・。
目を閉じて開ける。
目の前の光景は何も変わっていない。
私が思うに、勇気を出すのはとても大変なことだと思う。
外に出るには多くの勇気が必要なのだから。
「王妃様を連れて来ないと」
ミカエル王子とアンナが無事で良かった!
エリーは行方不明だけど、彼女も無事でいてほしいです。
ミオ卿も重症ですが、王妃様の安否も気になりますね。
王妃様を探しに行くと言ったアスですが、みんなの反応はどうなのでしょうか?




