こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は67話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

67話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side クライン・カペラ②
「王子の護衛騎士だと聞いたが、席を外しても大丈夫なのか?」
「王子の乳母が席を外すのもいい事ではありません」
「彼女に要件がある」
「気を失った女性に要件はないでしょう」
私は、アス・トケインを抱えた腕に力を入れた。
深く輝いていた目は閉じ、赤色の唇は冷たい風に覆われて白く染まっていた。
体は外風に当たり、冷たくなっている。
このままでは病気になってしまうかもしれない。
「彼女の居場所に案内しなさい」
「私が連れて行きます」
固い声を聞いて、私は少し笑った。
彼も少しは耐えることが出来ているようだが、所詮は一介の騎士に過ぎない。
クライン・カペラの下にいる全ての騎士は平等で、私の前には誰もいなかった。
ミオ・ゾディアックが林道を案内する。
王妃宮のまでミオ・ゾディアックがもう一度話しかけてくる。
「彼女を渡してください」
彼を切り捨てたくなる。
滅多に暴れない自分だが、久しぶりに衝動に駆られた。
「王妃宮です。伯爵様が彼女を連れて入ることはできません」
「私は王子の後見人なので、王妃宮に出入りするに値する十分な資格と地位、そして名文がある」
「しかし、伯爵様は今彼女を抱いています。このまま戻れば、彼女の評判に大きく影響するでしょう」
王子の乳母と言ったか?
彼女がなぜ王妃宮で、それも乳母になって現れたのか分からない。
これもセサール・ロジックの仕業なのだろうか?
世間からの評判。
そんな事を考えなければならないとは・・・。
アス・トケインは一介の次女ではなく、クラインも一介の騎士ではなかった。
自分には何の意味もないこの称号が邪魔と思える。
「ここからは私が連れて行きます」
時間がなかった。
私自身が最悪の死を遂げたとしても、アス・トケインに害は与えられない。
ミオ・ゾディアックの懐に彼女の体が入り込む。
「それでは行きます。伯爵様も早くお帰りになられた方がいいですよ」
そう言うと、ミオ・ゾディアックはアス・トケインを連れて、暗く小さな王妃宮の中に入っていく。
ドアは堅く閉まり、私は再び彼女を失ったようで、喉が乾いた。
一度認識した喉の渇きは、永遠に満たされそうにない。
あの時を思い出して、クラインは目を閉じた。
喉の渇きは依然として残っており、アス・トケインへの感情は依然として分からなかった。
頭がぐるぐる回って視野が真っ暗になった。
血を流しすぎて、止血は事実上意味がない。
この部屋は絶対に安全だと彼女は言った。
おそらくその通りだろう。
部屋全体を埋めた大魔法使いの魔力は、クラインにも感じられた。
しかし、ここに彼女がいない。
王妃宮が再び揺れる。
王妃宮はいつ崩れてもおかしくない。
彼女は地上にメテオが落ちている今、最も安全な場所にいない。
グチャグチャになった腕を見下ろし、足に力を入れる。
怪我をしたのは腕であって、足ではない。
たとえ足が無事でなくても、這ってでも、アス・トケインの元へ行って、ボロボロの体を盾にしなければならなかった。
「彼女」のために。
イディカ・カジックがいない今、クラインが生きている理由はただそれだけなのだから。
「アス・トケイン」のために、足に力を入れて体を起こした。
アンナが何か言っているようだが、よく聞こえないから無視する。
歩くたびに、視界を曇らせていた霧が晴れていく。
「カペラ伯爵」
その時、微かで低い声が私を呼ぶ。
ゆっくり首を回すと、ミオ・ゾディアックがアンナに助けられながら立ち上がっていた。
貫通した脇腹を片手で押さえているにもかかわらず、血がどっと溢れている。
「アスはどこにいますか?」
「これから探しに行くつもりだ」
「私も参ります」
「そんな体では役に立たない」
「伯爵様の容態も正常に見えません」
実際、本当に多くの血を流している。
一介の平凡な騎士にあんなことを言われても言い返せないとは・・・。
私は再び我慢することにした。
アス・トケインの居場所はそれほど遠くなかった。
彼女はいつもそうだ。
私が彼女を探していたときも、彼女は自分から遠くない場所にいたのだから。
血の匂いがする。
そして、彼女の手の先には誰かがぶら下がっていた。
アス・トケインが泣いている。
彼女の表情は絶望的なほど暗くなっていた。
それは心臓を貫通するような苦痛となって私を襲う。
誰が先に身を投げたかは分からない。
私とミオ・ゾディアックは同時に手を伸ばして、彼女の手を握った。
「私が一緒に行くと言いましたよね」
「あなたはよく傷つくのですね」
彼女がそう言って、笑顔を浮かべる。
それは胸が張り裂けるような甘い感覚だった。
今回の出来事で、クラインはアスに恋愛感情を抱いたのかもしれませんね。
それを本人が自覚しているか分かりませんが。
ミオ卿の心情も気になりますね♪




