こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は69話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

69話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ユルーゲルの宮
ユルーゲルは謁見室の高い場所に位置する椅子に座っている。
私は家政婦のように、風呂敷包み一つと王子を抱いて床に跪いていた。
事件の日、地上に降りられなかった私たちを、シエルが魔法を使って降ろしてくれたのだ。
生き残った王妃宮の人々は難民のように彷徨い、王子と私はユルーゲルの元に。
「王子様を私の宮にお迎えできて本当に嬉しいよ、アス。こっちに来て、一緒にお茶でも飲もう」
ユルーゲルは機嫌が良さそうだ。
音もなく動く次女たちが一糸乱れずティーテーブルを持ってきて、お茶の用意をする。
王妃宮では見られない光景。
・・・エリーの遺体はどうなったのだろうか?
アンナがうまく収拾してくれているかな・・・。
本来はアンナもここに来なければならなかったが、エリーの遺体の前で彼女が号泣したため、一緒に来られなかったのだ。
私はエリーの遺体を見ることもできなかった。
「王妃宮が焼けてしまって、君も驚いただろう?」
「メテオが王妃宮にだけ落ちたので驚きました」
「まさか。ここにも落ちたんだけど、大魔法使いが全て復旧してくれたのさ。本当にありがたい方だよ」
もともと歴代王妃たちの宮だったユルーゲルの宮は、大きくて華やかで優雅だった。
王妃宮が素朴に思えるほどに。
ユルーゲルは私を長い間、拘束しなかった。
薬とお茶を渡され後、侍女の一人に私の滞在場所を案内される。
その規模は、私のいた王妃宮よりも大きく、庭園まで付いていた。
まだミオ卿やアンナは到着していない。
私は王子を抱いて、庭を散歩することに。
夏になると蓮の花が咲き誇るような池の中には東家もあった。
もうすぐ夏なので、その前に帰れたらいいな。
シエルはここに来るのだろうか?
夕方になると、大体の荷物を持ってきたミオ卿がアンナと一緒に来た。
アンナは着替えてきたようだが、まだ袖口や毛先にはエリーの血がついている。
「アンナ・・・、大丈夫?」
「うん・・・。死んだ人たちは明日の朝に火葬することにしたわ。みんなの遺体の損傷が酷いから・・・。どうしよう・・・、エリーの家族は田舎に住んでいるから、明日は誰も来れないと思う」
ダンサーになりたかった私の友達は、優しくて弟も多くて、その弟たちを育てた優しい友達。
私の友達のエリー。
私が乳母でなかったら、彼女は死んでいなかったかもしれないのに。
「明日は行けないよ、アス」
「どうして?」
「聞いた話だけど、あなたがそこに行けば王子様も行くことになる。一国の王子様が、一介の侍女の葬式に行くのは正しくないって」
「じゃあ私は?エリーは私の友達だったのに、友達の葬式にも行けないの?」
「あなたは乳母でしょ?」
ミカエル王子が私たちを見上げている。
日に日にすくすく育つ王子を、エリーは私と違って本当に可愛がっていた。
死んだ弟に似ていたそうだ。
私は多分、一生この王子を好きになれないと思う。
「捕まった羅海の女王は、幼い少女だったんだって。近いうちに処刑するらしいわ」
「私はそこに行けないだろうね」
「うん」
その晩、シエルは来なかった。
彼にとっては幸いなことだろう。
私は非常に腹が立っていて、かなり興奮していた。
一晩中眠れなかったのは、ミオ卿がずっと脈絡もなく「アス、アス」と私の名前を呼ぶからだろう。
用もないくせに。
「アス」
「・・・」
「アス」
「・・・なぜ呼ぶのですか?」
「アス」
「呼ばないで、もう寝るから」
「アス」
「もう!寝ますってば!」
ミオ卿とエリーは仲良しだったのかな?
だから彼も情緒不安定なのだろうか?
本当は、未だにエリーは死んだという実感がない。
彼女は地下室に隠れていないのだろうか?
そんなことを考えてしまう。
早朝に、アンナはエリーの葬儀に向かった。
妙に一日が長い。
我慢できなくなった私は、両手で王子を抱きしめて、小さな池に向かう。
池のほとりに到着すると、背の高い男が一人で立っているのが見える。
「誰かな?」
セヤではないと思うけど・・・。
人の気配を感じたのか、男が徐々に後ろを振り返る。
心臓がドキドキして、すでに治っているはずの額の傷が疼いてきた。
男はセサール・カジックだった。
彼は冷たい目で私を嫌悪し、見下し、背筋がゾッとするほど素敵な声で言った。
「裏切りの理由を聞いてみようか、アストリッド?」
アストリッド。
それがアスの本名なのでしょうか?
ここでセサールに出会うとは予想もしていませんでした。
そして、彼はなぜ裏切り者と言うのでしょうか?
謎がさらに深まってきましたね!




