こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は70話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

70話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- セサール・カジックの目的
三つの考えが浮かぶ。
一つ目は、「アストリッド」の名が貴族みたいだということ。
二つ目は、彼が私を誰なのか知っていながら、杖で思いっきり殴りつけたということ。
そして三つ目は、ここで私がクラインに話したように、自分が記憶喪失だと話した場合、彼がどんな反応をするのかという好奇心。
おそらく、前回と同様に殴られるだろう。
何の罪悪感も、申し訳ない気持ちもなく、あの杖でまた私を叩きつけるはず。
周りには止めてくれる人もいないので、今度こそ雨の日に犬を殴るように、私は殴られるかもしれない。
(仕事が遅かった・・・)
彼がクラインと関係していることに気づいたとき、もっと早く彼のことを調べる必要があった。
こんな準備も無しに彼に出会うという最悪の結末を迎えるなんて・・・。
「言い訳するつもりもないのか。アストリッド?」
「私が伯爵様を裏切ったのですか?」
セサールが眉をひそめる。
彼は、杖で私の首筋を狙う。
「アストリッド、言葉遣いに気をつけろ。私は君の主人だ」
あ、呼び方が間違ったみたい。
王子を懐に抱きこんで、叩かれないように盾を作る。
この状態ならば、セサールが私を殴ることはできないだろう。
「申し訳ありません。私はご主人様を裏切ったのでしょうか?」
彼の望み通りに言い直す。
この世界で下女が雇用主を「ご主人様」と呼ぶのが一般的なのかどうか分からないけれど・・・。
「数ヶ月間、報告がなかったのは、裏切りと言うのではないのか?」
なるほど。
「アス」の任務は、少なくとも暗殺系統の任務ではないようだ。
「都合がありましたので」
「都合?」
セサールは大げさに笑い出す。
「乳母になったことは知っている。見るべきものが多くはなったが、それが長い期間の報告をしなかった理由になると?」
彼に杖は、まだ私の首を狙っている。
どうも、彼にはミカエル王子が全く目に入っていないようだ。
「ご主人様のおっしゃる通り見るものが多くなり、日常の報告をするにあたって、危険を冒す理由はないと判断しました」
「その判断は私がする。お前は私の命令に従えばいいのだ」
急にセサール・カジックがさらに嫌いになる。
彼が以前の上司と同じに見えたから。
どうしてここまで来て、業務報告をするストレスを受けなければならないのだろうか?
「申し訳ありません。私の忠誠心が低かったです」
「・・・」
セサールは首に向けていた杖を下げた。
「それで、魔法陣は見つけたのかな?」
魔法陣?
何の魔法陣?
私が知っているあの魔法陣?
理由もなく背筋に鳥肌が立つ。
セサールは大きな蛇のように青い目を光らせながら私を見ている。
シエルが地下室に行ける宝石を作ってくれて、彼は「二回使える」と言っていた。
(まだ一回残ってる・・・)
「まだ見つかっておりません」
「無能な奴め」
「もっと頑張ります」
「当然だ。イディカが死んだ今、お前は私のものだ。私がお前を拾って、名前をつけて、食事を与え、服を与えたのだから、頭からつま先まで、お前の全ては私のものだ。お前のすべては私のために使わなければならない。使い道があって恩返しができることに感謝するように」
そう言いながら私を見つめるセサールを見て、私はこの男がユルーゲルよりも嫌いになる。
出生コンプレックスがこの男を拗らせたのか、それとも単に拗らせているだけなのか。
知りたくもないし、すべてが嫌いな人間だ。
この男は、きっと友達がいないだろう。
「しかし、私はまだよく分かっておりません。その魔法陣を探すのが、ご主人様にどんな役割を果たすのか・・・」
それが一番重要な問題だ。
魔法陣を探すことは王妃様にとって良いことではないだろう。
だからこそ、セサール・カジックがそれを求める理由を知るべきだった。
彼は初めて穏やかな顔をした。
それはクラインとよく似ている顔でもある。
「お前は何も知らなくていい。知れば危険になるのだから」
「しかし・・・」
「それを見つければ、必要なすべての武器を持つことになる」
そう言いながら、セサールは私の前に手を差し出した。
まるで私の頭を撫でるように。
その行動に、私はもとより、差し出した本人もビクッとした。
自分でもよく分からない。
心臓が熱くなるのを感じるのはどうしてなのだろうか?
「魔法陣は王妃宮に必ずある。出来るだけ密かに、様々な場所を探せ。そのために、お前を入宮させたのだから」
一つ分かったことがある。
それは、目の前にいるセサール・カジックが「アス」をこの過酷で苦難な生活に押し込んだということを。
私がこんなことになったのは、全てこいつのせいだったのだ。
彼を睨んでしまいそうになるので、私は頭を下げて答える。
「かしこまりました、ご主人様」
彼の用件はこれで終わったと思うが、私から離れることはできない。
しかし、セサールが離れる様子はなかった。
「他に何かあるのでしょうか?」
「クライン・カペラと会っているんだって?」
「はい、ご主人様」
ただでさえ機嫌の悪そうな表情がさらに悪くなる。
セサール・カジックはクラインが本当に嫌いらしい。
どうしてそこまで嫌っているのだろうか?
「血縁か」
・・・え?
その答えを聞く前に、彼は杖をつきながら立ち去ろうとする。
「あの、ご主人様!これからの報告は・・・」
「ここはユルーゲル様の宮だから王妃宮より警備が厳しい。時々、私が直接訪ねる」
そう言い残して、セサールは消えた。
今回の会話でいくつか分かったことがある。
セサール・カジックが「アス」を拾って、彼女の名前をつけて育てたということ。
ということは、「アス」はもともと孤児だということ。
そうであれば、さっきの「血縁」とういう発言は、私とクラインのことではないということ。
そして、私が王妃宮にいた理由は、王妃宮の地下室にある魔法陣を探し出すため。
しかし、セサールが魔法陣を探す理由は分からない。
王妃様は、カジック伯爵夫人が結婚して三年経っても子供がいないと言っていた。
だから魔法陣が必要なのだろうか?
しかし、何か違和感がある。
「アス」の正体が少しずつ判明しましたね。
意図せずに、アスは魔法陣を見つけましたが、セサールの目的が分からない以上、迂闊に話すのは危険ですよね(汗)
この話をクラインに話すのでしょうか?
セサールの話す「血縁」も気になりますよね。
謎がさらに謎を呼びます。




