こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は73話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

73話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 公爵様
セヤが帰った後、私はミオ卿に腹を立てた。
気持ちとしては何かを投げたい気持ちだが、ここにはハンカチのようなものしかない。
「どうしてカペラ伯爵様ではなく、セヤ先生を呼んだのですか!?」
「誰かを呼べとばかり言っていて、カペラ伯爵様を呼べとは言われていない」
「それでもです!」
以前に比べると勉強をしたくないという訳ではないが、それでもここで会うには非現実的な人物。
心の準備もなし会ってしまったので、とても胸がドキドキしていた。
メテオのせいで国の全ての儀典が麻痺したと思っていたのに・・・。
ミオ卿を何発も殴りたいという叶えられない夢を見ながら、私は王子様を抱いて外に出る。
外は晴れていて、日に日に暑くなっていた。
暑く感じられる季節が近づいてきていたのだ。
日程が単調だから、1日がとても長く感じられる。
ユルーゲルの別荘はとても快適だ。
以前に住んでいた部屋の何倍も広く、私とミオ卿が一緒に横になっても空間が残りそうだ。
正直、私は楽だった。
ミカエル王子のベッドは頑丈なプロテクターが設置されており、どれだけ暴れても落ちる心配がないため、あえて見守る必要がないからだ。
何一つ不自由なく、贅沢を極められるように。
それがこの別荘の目的のようにも思える。
エリーが恋しい。
私はまだエリーの死を実感していない。
時々落ち込んでいるアンナを見ると、実感できないまま時間が経つのを待った方が良さそうだ。
エリーは死んだのではなく、ここには勤めていないと考えた方が。
出かけようとすると、誰かがドアをノックする。
「誰だろう?」
こんな僻地まで誰かが来るとは思わなかったので、首を傾げてドアを開けたら、白いバラが私の胸いっぱいに抱かれた。
花の香りを嗅いだ瞬間から、クラインと分かる。
私はもともと花が好きでも嫌いでもなかったが、クラインが来るたびに花をくれるから好きになり始めていた。
「伯爵様」
「心配していました、アス」
私の後ろにいたアンナが近づいてきて、素早く花を回収する。
そして、アンナはミオ卿の脇腹をグッと突きながら、外に出て行った。
あっという間に二人だけ・・・、いいや違う。
ミカエル王子がいたよ。
クラインの傷は完治したように見える。
シエルが治療をしてくれたのだろうか?
自分の目で見れて嬉しく感じる。
「無事だと思っていましたが、本当にご無事で良かったです。私も心配していました」
「心配してくれたのですか?」
「もちろんです。傷も酷かったですから」
クラインは優しく微笑んで、私の頬をそっと撫でる。
「遅くなって申し訳ありません」
「いいえ、お忙しかったでしょうから。凱旋式を行うとお聞きしましたが?」
「光栄にも、その日私が公爵の爵位を授かることになりました」
「わぁ、凄いですね!余程のことがなければ爵位は上がらないのに」
「殿下が私のつまらない戦功を高く評価してくださったおかげです」
「それでは公爵様とお呼びしないといけませんね?」
「名前で呼んでいただいて結構です」
今日に限って、冗談を本当によく言うね。
一介の侍女に名を呼ばれる公爵様って・・・。
誰かに聞かれでもしたら、その後は怖くて考えたくない。
幸いにも、クラインは冗談を長くは引っ張らなかった。
彼にも常識はあるようだ。
「廃墟の中でこれを見つけました。ぜひお伝えしたくて」
彼が差し出したのは、見慣れたもの。
それは、羅海から帰ってきたクラインがプレゼントしてくれたイヤリング。
すっかり忘れていたが、その要件で訪ねてきたようだ。
あの大騒ぎが嘘だったかのように、イヤリングは光り輝いていた。
歴代の女王がつけていたイヤリング。
今回のメテオの首謀者も女王ではなかっただろうか?
どうやって手に入れたのか聞きたいけど、聞いたら後悔しそうになるので止めた。
私はイヤリングをつけて、クラインの目を真っ直ぐに見上げる。
彼の目は、夏が終わった海辺の砂浜に押し寄せてくる波のよう。
いつも浅い波のような小さな波動と喜びで私を見ている。
しかし、この目の前で、何を先に問わなければならないか迷った。
「セサール・カジック伯爵様にお会いしました」
そう言った瞬間、クラインの目が大きく揺れる。
瞳の中の波も大きく揺れて津波に変化した。
彼がこれだけ動揺する姿をいつか見たことがある。
ミカエル王子が突然不思議な音を立てて、私のあごと顔を触った。
子供は本当に敏感だ。
空気の変化を感づいたのだろう。
王子が私の顔を触れないように抱きしめて、クラインの手を握って、私の部屋に導く。
クラインの怪我も完治したようですね♪
シエルの魔法は万能過ぎる気が・・・。
そして、伯爵から公爵に。
原作の流れも続いているようですね。




