こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は85話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。
85話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 緊急事態
急にスケールが大きくなったが、曖昧に大きい。
どうせやるなら、神を狙っておきながら、どうして曖昧に大魔法使いなのだろうか?
あの魔法陣が作られた時代の人間は、届かない星は諦めて、届く星を狙っていたのだろうか?
しかし、シエルの表現が少し変でもある。
大魔法使いを作るのではなくて、大魔法使いの肉体を作る?
魔法は肉体だけでも使えるのだろうか?
質問をする前に、懐にしまってあった緊急用の鏡から、アンナの悲鳴が聞こえてきた。
意味は聞き取れないが微かな悲鳴。
私は急いで鏡を入れておいたポケットを探り、鏡を取り出す。
少しだけ声が明確に聞き取れるように。
「ダメです!」
鏡を通して聞こえる声は、確かにアンナの声。
緊急の際に鏡に向かって叫べとは言ったけど、何か押し間違えたのかな?
どうしようとシエルの方を見ると、また別の声が私を引き寄せる。
「卑しいことは避けろ」
記憶にある声だ。
低く透明で鋭い氷の彫刻のような声は、セサール・カジックの声。
「アスは病気で横になっていますので___、あっ!」
「アンナ!」
鈍い音とともにアンナの悲鳴が聞こえた。
そしてミオ卿の声も。
何?
鏡を覗いても向こうの状況は見えない。
テレビ電話みたいな事も出来るはずだが、どうやら向こうの鏡は裏返しになっているのか、どこかに入っているようだ。
状況は分からないが、切迫しているように思える。
「伯爵!無礼ですよ」
「無礼なのはあなたの方だろう、ミオ・ゾディアック」
「いくら伯爵であっても、王妃宮の侍女に暴行は加えられません」
暴行?
まさかセサール・カジックが殴ったの?
私を殴ったように、容赦無く杖を振り回してアンナを殴ったの?
指先があっという間に血が抜けるように冷たくなり、ブルブル震えてきた。
頭のてっぺんから全身が冷たくなる。
私はシエルを小さく呼ぶ。
「魔法使いさん」
いつの間にか、シエルは私の前に近づいてきていた。
「どけ。私はアス・トケインに会わないといけないのだ」
「女性の寝室に勝手に入ることはできません」
「女性?相手は侍女だ」
鏡を手で覆い、囁くように口を開く。
「私たちは帰らないといけません」
「はい、アス。帰りましょう」
「見つからないように帰れますか?」
「私は昼も夜も作れる大魔法使いです。心配しないでください」
シエルはそう言いながら手を差し出す。
私は鏡を再び懐に入れて、シエルの手を取った。
そして再び目の前がクラクラし、ユルーゲルの別荘に到着する。
セサール・カジックとミオ卿が対峙するように立っており、ミオ卿の背後にアンナが隠れていた。
良かった。
私と違って、どこか怪我をしているようには見えない。
代わりにミオ卿とセサール・カジックが各自の剣に手をつけていた。
いざという時は剣を抜いて戦いそうな雰囲気。
そして、王子がアンナの胸の中で泣いている。
王子が泣いているのに、二人の男は我関せずと殺伐とした雰囲気を醸し出していた。
ミオ卿が現職の騎士である反面、セサール・カジックはあまり強くなさそうだが・・・。
まあ、この世界はかなり厳格な身分社会制なのだけれど。
セサール・カジックに剣を向けてもミオ卿は無事でいられるのだろうか?
「生意気だな。君が王子様の護衛騎士だからといって、王国の伯爵に剣を向けることが許されると思っているのか?」
「伯爵は今、王子殿下の安全を脅かしています。剣を捨ててください」
「私は今王子様にお目にかかりたいのではなく、アス・トケインに会いに来たのだ。道を空けろ」
「それは出来ないと申し上げたはずです」
ミオ卿が剣を握り直す。
もしかして、セサール・カジックは王子を抱いているアンナを殴ったの?
国王殿下、ここに反逆者がいます!
彼らはまだ一階の居間にいた。
そして、その片隅で、私はシエルに抱かれたまま、手を上げてゆっくりと振ってみた。
シエルの魔法は光も音もないが、気づいていないのだろうか?
両手を振っている私に、シエルが静かに囁く。
「彼らに私たちは見えないし、聞こえていません」
「魔法ですか?」
「私は大魔法使いですから」
ミオ卿は、絶対に退かないという表情で立っており、セサール・カジックは、皮肉たっぷりな表情を浮かべていたが、ミオ卿をなだめるように声をかけている。
そして、ミオ卿の背後に隠れていたアンナも、二階への道を塞ぐようにしてそっと身を引いていた。
彼らがああやって全身を投げてセサール・カジックを防ぐ理由は、二階に私がいないからだろう。
そして、セサール・カジックは、私がここにいないことを知っているかのように行動している。
二階に上がって私がいないこと発見すれば、何か決定的なことが進むことを知っているかのように。
話の途中でセサール・カジックの介入が。
彼の目的は?
無理を通してでもアスに会う理由があるのでしょうか?
カジック家の因縁も、魔法陣と関係がありそう・・・。
アスはどんな行動に出るのでしょうか?