こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は86話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

86話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 大人の男性の香水
結局はすべて私のせいだ。
(ミオ卿の気持ちだけをありがたく受けて、ただ喪服のような服を着て行くべきだったのに、私があまりにも勝手に行動したようだ)
「魔法使いさん、二階に行けますか?」
「行くことは出来るけど、どうして・・・」
そりゃあ、私が二階から降りてくるのが正解なのだから。
光も音もなく、シエルの魔法で私たちは二階に移動する。
ベッドの上には、ミオ卿が置いたはずのショッピンググッズが綺麗に置かれていた。
仲間外れにされて気分が良いはずがないのに、私の物を投げ捨てずに置いてくれて、感動して涙が出そうだ。
しかし、外からドタドタする音が聞こえてきた。
感動しようがしまいが、現実は変わらない。
私は急いで上着を脱ぎ捨て、薄いワンピース型の下着とコルセット姿で訪問に出た。
「アス、ちょっと待って・・・!」
ごめん急いでるから。
「私へのご用件は何でしょうか、伯爵様?」
私が二階の廊下に現れ、口を開けるや否や、一階の人々の視線が私に集中した。
アンナは口を大きく開けて私を指差して、ミオ卿は眉をひそめ、そして驚く。
セサール・カジックは思わず顔を背けて、私の方から視線を逸らす。
そりゃあ薄手のワンピース下着にコルセット姿だからだろうけど・・・。
現代人の目から見れば、極めて静粛な見なりだった。
どこにも露出はなく、夏なら教育実習にも出られるが、この世界の基準では下着姿だ。
大丈夫、私は恥ずかしくないから。
スカートの長さもほとんど膝まで届いている。
「体調が優れないと聞いていたが?」
直接聞くと、本当に感動的なほど良い声だ。
「あまりにも一生懸命働いたので体調不良になりました」
階段をゆっくりと降りる。
本当に驚いたのは、傍若無人で傲慢なセサール・カジックが、私が階段を降りて近づくほど一歩一歩後退するのだ!
「病気の私を必ず見るべき用件は何でしょう、伯爵様?」
何って、魔法陣が見つかったかどうかだろう。
知っていながら聞いてみた。
セサール・カジックは私をチラッと見てため息をつく。
すると、自分の上着を脱いで、私の肩の上にかけてくれた。
そんな中でも視線は一度も私の目の下に下がらないのが不思議だ。
「・・・お前はこういう面は昔と変わっていないのだな。次にまた来る」
何だろうか・・・。
この下の人間を人扱いもしない蛇のようなセサール・カジックが、アス・トケインにだけほんの少し、余地を見せる理由は。
彼は歯軋りするような表情でその場を見回す。
まるでこの場所の配置を覚えるかのように。
セサール・カジックの姿が見えなくなって、私は深呼吸した。
さっきまで彼が着ていた服はまだ暖かく、大人の男性の匂いがする。
クラインも香水をつけそうだが、毎日、花を持ってきたために、花の香りに遮られて、香水の匂いを感じたことがなく、ミオ卿は香水をつけていないので分からない。
これが正に大人の男性の香水だった。
「アス、あなたは本当に・・・、しかも裸足じゃない!」
急いでやって来たアンナが、私の背中を叩きながら小言を言う。
これは元々エリー担当だった。
エリーが今ここにいれば同じことをしていただろう。
「早く上がって服を着て!足が全部見えてるじゃない」
私は足を上げてみた、もちろん裸足で。
足が見えるが、この程度なら極めて静粛ではないだろうか?
私たちのような平民が着るワンピースは、足首が見える程度が最も一般的だから、膝の少し下まで届く程度でも良いと思うけど。
「私よりもアンナ、大丈夫?カジック伯爵様があなたを殴ったんじゃないの?」
「いいえ、押されて転んだだけよ」
<脱出機>で王妃とよく絡んだので、それなりに誠意を持って読んだからか、セサール・カジックは活字の上ではかなり魅力ある人物だった。
<脱出機>は主要キャラクターがすべて王族か貴族なので、侍女や使用人といった階級が描写されることは極めて少なかったが、セサール・カジックが出てくるときだけは例外。
彼は冷たく傲慢で容赦のない人物で、貴族という強い自尊心で下位階級を見下し、過度に人扱いしない人物だ。
乱暴な貴族たちも侍女たちにだけは少しでも礼儀を弁えて乱暴に振る舞わない方だが、そのような点で、セサール・カジックは公平だった。
この前、私を殴ったのも侍女だったからで、今回アンナを押したのもアンナが侍女だからだ。
彼は下位階級を軽蔑して嫌悪しており、女なので大目に見ることなどなかった。
<脱出記>を読んでいるときには気づかなかったが、彼のあの軽蔑と嫌悪は、彼の出生コンプレックスと結びついているのではないかという気がする。
セサール・カジックの感情が読めませんね・・・。
アスに対して少し優しいのは、彼女に対して情があるから?
とりあえず、アンナに怪我がなくて安心しました。
ミカエル王子も無事なのでしょうか?




