こんにちは、ピッコです。
「メイドとして生き残ります」を紹介させていただきます。
今回は91話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ラーメンを作っていたはずが、気がつくと読んでいた小説の脇役メイドになっていた!
国王は美しい魔性の男「ユルーゲル」に夢中で、王妃を冷遇しており、小説では病気で亡くなるまでそれが続いていた。
王妃付きの平凡なメイドの私が細く長く生き残ることができるの!?
アス・トケイン:主人公。ラーメンを作っている途中で異世界のメイドに。王子の乳母になる。
ミカエル:王子。
ユルーゲル:王に愛される若くて美しい男。
エバンス:若くて強い王。
ミナ:アスのルームメイト。
アレックス・ミュヒート:王妃が里から連れてきた護衛騎士。
ミオ・ゾディアック:幼い王子の護衛騎士。
スサ:メイド長。
セヤ・リョーミン:男爵。アスの家庭教師。スサの従姉妹。
クライン・カペラ:王の親友。国が誇る最強の武将。
シエル:大魔法使い。
セサール・カジック:伯爵。

91話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 離乳食
「カペラ伯爵様、あなたは私を愛していないですよね?」
「愛しています。なぜ私のことを信じてくれないのですか?」
「伯爵様は私を愛しているのではありません。私たち3人が一緒に過ごしていた時間を忘れたくないだけです」
多分、その時間はとても幸せだったのだろう。
彼がいて、イディカ・カジックがいて、アス・トケインがいて、平和で甘くて完璧で永遠に続くような時間。
ある程度は彼を理解し、ある程度は彼を同情し、それよりも私のロマンを哀悼する。
クラインの目の中にいる女性はどんな表情をしているのだろうか?
「アス、あなたが私にとって唯一の人です。それだけでは駄目なのでしょうか?」
当然、駄目でしょう。
驚くべきことに、私のロマンはボロボロにもかかわらず、クラインのその言葉は少しロマンチックに聞こえた。
実は、私はありとあらゆる状況でロマンチックさを見出すことができる女性なのだ。
「伯爵様は私のことがお好きなのでしょう。私といると、何も変わっていないように感じますから。ですが、それは勘違いです。ですから、もし私とイディカお嬢様が同時に溺れてしまって、私の方を助けなければいけないと思ったら、その時にもう一度プロポーズしてください」
果たしてそんな日が来るのだろうか?
さっきのプロポーズにときめきを見出すことは出来なかったが、誰かに絶対的かつ唯一の人になりたいのは私の長年の欲だ。
誰かが私に対してそんな人だったように、私も誰かに対してそんな人でありたかった。
クラインは納得できない顔をしていた。
「アス、私は迷路の中にいます。しかし、すぐに出口を見つけ出すでしょう。願わくは、その時迷路の出口にあなたがいたら嬉しいです」
私は私の人生という迷路に閉じ込められているが、クラインは愛、あるいは心の迷路に閉じ込められているようだ。
私はあえて反論せずに頷く。
彼はホッとするようなため息をつき、私の手のひらにキスをした。
クラインを帰して別荘に戻ると、アンナが何の話をしたのかと催促する。
ミオ卿も合流しなかっただけに、気にしている様子だった。
何て言えばいい?
プロポーズされたって?
私の人生で最悪なのに最初のプロポーズだから少しときめいたって?
大したことじゃなかったと話すが、アンナはあまり信じていないようだ。
しかし、優しくて綺麗なアンナは、私が答えそうにないので、解放してくれた。
「アンナ、どうして完全で不安要素が一つもない愛がないんだろう?」
「愛は元来不安なものよ。そうでないのは小説の中だけ」
しかし、ここは小説の中なのだが・・・。
逃げた場所に楽園はないと言うが、私は逃げてもいないのに楽園じゃない場所に来たようだ。
「それにあなたは今、そんなことを考えている場合ではないと思うわ」
それは何かと聞く前に、アンナが指で王子の唇を尖らせる。
まるで「離乳食の準備を早く」と言われているみたいだった。
私は急いでキッチンに向かう。
私が作った離乳食を見たミオ卿とアンナの表情は明るくなかった。
「アス、これ毒物の色なんだけど?」
「色で味を判断しないで」
アンナが指先に哺乳食をつけて味見をする。
調味料に慣れた大人なのに、それは美味しいのだろうか?
そのためかアンナの顔は複雑だった。
「正直に話して。これの主な材料は・・・?」
「えっ?小麦粉と桃」
私が答えた瞬間、ミオ卿が起き上がり、王子を抱いて向こうの端まで素早く歩いて行った。
まるで離乳食方逃げるかのように。
「おい、誰が最初の離乳食に小麦粉と桃を入れるんだ?」
「作ったことはないけど、完成品はたくさん見たわ。色がついて、赤い粒が浮かんでいたもの!」
「・・・それは人参だろ?」
少し変な気分になった。
もちろん、そうだよね。
人参だった。
・・・正直、全く人参だとは思ってもいなかった。
まるで誰かが隠している手を振ったように、エリーが桃を入れるなと言ったことも今思い出した。
「この宮にいる料理長のところに行って、離乳食の作り方を教えて欲しいって言ったら教えてくれるかな?」
「侍女たちは親切だけど、私なら仕事以外の仕事を増やそうとする相手に優しくないかも」
・・・だよね?
私も悪口を言うと思う。
私はため息をついて、ミカエル王子をミオ卿から譲り受けた。
今日はこんなに沢山の仕事をしたのに、驚くことにまだ1日が終わっていない。
クラインのおかげで、あまりにも早朝から一日が始まったせいだろう。
「アス、一緒に行こうか?」
ドアを開けて片足を外に出した時、ミオ卿がそう尋ねた。
この男は急にしないことをする。
「退屈なのですか?」
「いや、考えてみると、近所の散歩とはいえ、私と一緒に行くのが正しいように思えたからだ」
「近くですけど?」
いつもなら違うが、今はちょっと一人でいたい。
私も疲れたし、周りに全く気を使わないまま、セサール・カジックとクライン・カペラのことを考えたかった。
そして離乳食のことも。
散歩中に脳細胞の向こうで啓示が降りてくるかもしれないじゃないか。
クラインにプロポーズされたことをミオ卿が知ったら、彼はどんな反応をするのでしょうか?
ミオ卿のアスへの気持ちも今は不明ですよね。
ドレスをプレゼントしたのですから、決して好意がないわけではないと思いますが。
ミカエル王子の離乳食は早々に作って欲しいと願います(笑)





