こんにちは、ピッコです。
「伯爵家の暴れん坊になった」を紹介させていただきます。
今回は71話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

目を開けると、そこは小説の中だった。
暴君として名高い伯爵家の令息の体に憑依してしまった樹は…!?
ケイル・ヘニトゥス:主人公。伯爵家の暴れん坊息子。前世は「キム・ロクス」
チェハン:小説の主人公。復讐心を胸に、旅に出る。
オン、ホン:猫人族の子供。姉弟。
ロン:執事長。東大陸からやってきた元暗殺者。
ビクロス:執事長ロンの息子。
ハンス:副執事長。
デルト・ヘニトゥス:伯爵家の主。ケイルの父親。
バイオラン・ヘニトゥス:伯爵夫人。継母。
バセン、リリー:ケレスの弟と妹。
ビロス:金持ちの庶子。商人。
ロザリン:暗殺者から逃れたブレック王国の王女。
ラーク:狼王の後継者。
ベニオン・ステン:侯爵家。小説の悪役。典型的な権威主義貴族。

71話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- チェハン vs トゥーンカ
トゥーンカの叫び声が聞こえる。
「すぐに準備を!」
突然、戦いの場が中央に形成され始める。
ビロスが遠くからケイルを⾒つめていた。
彼の元に向かおうとするが、目の前に大きな影が現れる。
「私が案内します」
ペリア。
トゥーンカの左腕で、槍の達人。
彼⼥はアリーナの観客席の正⾯を指さした。
「必要ありません」
ケイルはアリーナに最も近い場所にいることをまったく望んでいなかった。
戦いの巻き添えになった場合、最初に死ぬのは自分だと確信していたから。
「私たちはあなたに最⾼の場所を与えなければなりません」
ペリアがそう話すと、兵士たちが一瞬でアリーナへの道を作りだした。
野生の人々がこのように調教されているのは奇跡でしょう。
ため息をつき、アリーナの正⾯への道を辿る。
ケイルはすでに⽀配的なオーラを隠していたが、ペリアと兵⼠たちは彼から⽬を離すことができなかった。
[なんで危険なところに⾏く?あなたが俺様の⽖の先ほど強くなったかどうかは関係ない!]
ラオンの意見には同意していたので、ゆっくりと歩く。
「ケイル公子」
「何でしょうか、ロザリン夫人?」
ロザリンは、チェハンとトゥーンカが戦うアリーナを慎重に⾒つめた。
「この結果で、彼らが私たちを憎んだらどうするのですか?」
「憎む?」
混乱していると、ラークが近づいてきて囁く。
「姉さんが⾔ったように、チェハンさんが勝ったら危険ではないでしょうか?彼らが怒ったらどうするのですか?トゥーンカが怒って私たちと取引しないことを決めるのでは?」
ロザリンもラークも、チェハンの勝利に疑いを持っていないようだ。
その考えには同感していた。
しかし、ケイルは2⼈とは少し違った考え⽅をしている。
提供された椅⼦にゆっくりと腰を下ろす。
ロザリンとラークはまだ心配の表情を浮かべたまま椅子に座る。
「⼼配する必要はありません」
トゥーンカはそれほど強くない。
もちろん、彼は普通の⼈に⽐べて強かったが、クジラやドラゴンに⽐べると弱かった。
しかし、トゥーンカが、自分より強い存在に出会い、彼ら全員に復讐を誓った後に苦しんでいたなら、この位置に来ることはなかっただろう。
「⾒回してください」
ケイルが広場を指差すと、ロザリンは視線を向けた。
広場には声が響き渡っていた。
⾜を踏み鳴らす⾳がその場を埋め尽くす。
「公子様!何が起こっているのですか?」
臆病なラークがケイルを見る。
ラークとロザリンの両⽅に答えた。
「勝ち負けは彼らにとって重要ではありません」
そう話すと、ペリアが近づいてくる。
「戦⼠の儀式よ」
そして、2⼈の戦⼠がゆっくりとアリーナに⾜を踏み⼊れた。
チェハンとトゥーンカ。
ケイルは2⼈を⾒ながら話し続けた。
「戦い」
トゥーンカの⼈々にとって、勝利または敗北は重要ではない。
重要なのは戦うこと。
相手が敵でなければ、戦⼠同⼠の戦いは神聖なもの。
「それだけが重要です」
ケイルは話し終えると、椅⼦の後ろに寄りかかった。
対戦相⼿が失神するか諦めるまで。
それがルール。
戦いで失神することは、彼らにとって恥ずかしいことだった。
戦いが始まる。
チェハンとトゥーンカは動かずに⾒つめ続けた。
その瞬間、ケイルはトゥーンカの声を聞く。
「なぜ弱者の考えを気にするのですか?」
「弱者?」
トゥーンカは間違いなく、ケイルの事を⾔及していた。
その時、チェハンの声が聞こえた。
「・・・何と⾔いましたか?」
彼の声はとても低かった。
トゥーンカが嘲笑の笑顔を浮かべる。
「なぜ弱者の考えを気にするのかと⾔いました!弱者はどの戦場でも最初に死ぬ!あなたもそれは知っているでしょう!」
ロザリンとラークが眉をひそめた。
ラークの⽖が鋭くなる。
ロザリンは指を鳴らし始めた。
しかし、2⼈はすぐに動きを⽌めた。
「可哀想な奴だな・・・」
ケイルの言葉に、2人は混乱する。
チェハンは、⾼校2年⽣の時、闇の森として知られる地獄に転生させられた。
彼はその森で⻑い間最も弱い存在だった。
そのような人物にとって、トゥーンカの言葉は禁句に近い。
その瞬間、チェハンは腰から剣のストラップを外した。
ラークとロザリンは、ケイルの⾔葉が現実になるのを⾒て、驚いていた。
誰を可哀想な野郎と呼んでいたかを知ることに。
アリーナは静かだった。
誰も話すことが出来ずにいる。
しかし、ラオンの声だけは頭の中で聞こえた。
[彼は一方的に殴られています!]
ラオンの言葉は正しかった。
チェハンは素手でトゥーンカを打ち負かしていたのだから。
「ぐぅ・・・、この!」
トゥーンカはパンチを放とうとしても、チェハンの方が早い。
一瞬で、カウンターが決まる。
トゥーンカの体は地⾯に投げつけられた。
「うーん!」
彼は呼吸が出来なかった。
しかし、ケイルはトゥーンカがまだ微笑んでいるのを⾒る。
「凄い!あなたは強いな!」
「喋りすぎです」
チェハンはトゥーンカを投げ飛ばす。
「ハハハ!」
トゥーンカは⾶ばされても笑っていた。
それから彼は体を捻り、再び攻撃しようとする。
しかし、結果は同じ。
彼は何度も何度も殴られた。
ケイルが⾒たのは、トゥーンカの⾎まみれの服、トゥーンカとは⾔えないほど腫れ上がっていた顔、そして絶えず空中に舞い上がっていた埃だけ。
「へへ・・・、へへ・・・、私は倒れない!」
トゥーンカはよろめきながら起き上がる。
クジラと戦うことができるチェハンがトゥーンカに負けることはないでしょう。
ラオンとクジラの王シクラーの両⽅と戦う⼒を持っていたのはチェハンだけなのだから。
空を⾒上げ続ける。
チェハンはいつトゥーンカを倒し終えるのだろうか?
トゥーンカはタフ過ぎた。
「ケイル公子、チェハンを⽌めてはいけませんか?」
ロザリンの慎重な質問に返答する。
「私たちは戦⼠の儀式に参加することはできません。それは戦⼠の⼀⼈の意志でのみ終わることができます。私たちにできることは、この神聖な儀式を横から⾒ることだけ」
トゥーンカは⾎を吐き出し、笑い続けた。
チェハンはトゥーンカの狂気に気づいたようだ。
何度殴られた後でも⽴ち上がるでしょう。
トゥーンカが叫び声を上げる。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
彼は空⾼く舞い上がった。
チェハンの半透明の⿊いオーラがトゥーンカを空中に舞い上がらせたのだ。
まるで隕⽯が爆発したかのように⼤きな溝が生まれる。
トゥーンカは溝の中で気を失っていた。
失神はトゥーンカが最も恥ずかしいと考える敗北。
チェハンは確認する必要さえなかったように、ケイルの元に向かう。
近づいてきたチェ・ハンに⼿を差し伸べた。
「よくやった」
「はい、ケイルさん」
チェハンは彼の⼿を握り、微笑んだ。
周りを⾒回す前に、⽀配的なオーラで自分の体を包み込む。
ここまではケイルの望み通りの展開。
ペリアがトゥーンカを起こす。
しかし、トゥーンカは後ろにいるケイルを⾒ていた。
倒れたトゥーンカを⾒下ろしながら話す。
「私を魔法の塔に連れて⾏ってください」
チェハンの強さは想像以上でしたね。
剣を使用していたら、トゥーンカは死んでいたかもしれません・・・。
ラークの強さも見てみたい気がします。




