こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は244話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
244話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side シアン②
高い天井を見上げるリチャード皇帝の目つきが深まる。
帝国の建国史が盛り込まれた壁画を眺める彼の表情に万感が交差した。
疑問さえ抱かず、当然のように皇太子の義務を果たして生きてきた息子が気の毒で、皇帝らしくない自らの無力さが情けないからだ。
「恥ずかしかった」
「・・・」
「お前はあれほどに努力しているのに、父である私は顔色ばかり伺って彼らに振り回されたから」
皇帝は努力さえせず無駄に過ごした時間を後悔した。
自分は遅れてしまったが、シアンはまだ遅れていないので何かをしてあげたかったのだ。
「矢は私だけで十分だ」
「お父さん」
「お前は無視しろ。見ても見ないふりをしろ。それで君の役に立つことができれば少しでも心の荷物を減らすことができれば・・・。ゴホゴホっ!」
シアンは何か言おうとしたが口をつぐんだ。
生前一度もこのように強硬に話したことがなかった父親だったので、何も言えなかった。
「ガッカリさせません、お父さん」
シアンは悲壮な覚悟を固めた。
それが父の犠牲に対する唯一の報いの道だと信じて。
「Lと言ったかな?」
咳が治まるとリチャード皇帝が話題を変える。
シアンが顔を上げて彼と視線を合わせた。
「その子には一度会いたいね」
「お父さん」
「なかなか笑わない君だ。そんな君がその子のことを話す時は笑っているから、父として関心が生まれるのは当然ではないか?」
「・・・」
「負担をかけるわけではない。今その子が皇居に来たら標的になるだろう。私はそれを望まない。ただ後日の小さな願いにすぎない」
リチャード皇帝もそのような現実をよく知っているので、ここだけを残しておいた。
「君がその子を逃すのではないかと心配だね」
どうしても言い出せなかった言葉を彼は飲み込んだ。
皇帝を離れて父として、シアンが幸せになることを願った。
(それもまた欲だろう)
皇座の重さとはそういうものだ。
犠牲を要求し、放棄を迫られる席だということを、いつかシアンも悟るようになるだろう。
どんな選択をするか、その時が来れば後悔しないことを願った。
「今は難しいですが・・・、後日、ぜひご紹介させていただきます」
シアンはそんなリチャード皇帝の要請に背を向けることができず、後を約束する。
今のところ、彼にできる最善の約束だ。
「楽しみにしているよ」
これ以上良いことはない。
エレナとサロンの状況を表現するのに最適な言葉だろう。
大公家が密かに推進してきた巨匠たちの暗殺は失敗に終わった。
エレナが巨匠たちを無事に守ることで、ノブレス通りとは比べものにならないほどサロンは格差を広げ、リードする立場に。
巨匠たちがエレナのサロンに所属している以上、ノブレス通りは競争することができなかった。
エレナは格差に満足せず、別館の開場と同時に長方形巨大建築物バシリカを近いうちに披露するという話を広めた。
まだ外形を肉眼で確認することはできないが、皇居に匹敵するほど雄大な威容だけでも人々の期待心理を引き上げるのに十分だ。
そこで止まらず、エレナはベロニカが主管したピアノ独奏会が台無しになったという事実を社交界に流した。
そして同じ日にあったサロンのファッションショーの大々的な成功を知らせ、比較されるよう世論を駆り立てたのだ。
その波及力は大きかった。
以前は社交界に影響力が大きいベロニカやアヴェラにコネを作ろうと奮起していた令嬢たちが鎮まったのだ。
家門のために犠牲になろうと派閥に入ることを望む少数の令嬢を除いては、あえて売れっ子霊場にコネをつける必要性が消えたからだ。
その理由にサロンがあった。
サロンは一年を通して休まない。
敷居を越えると身分を越えた多様な人々と交流ができ、多様な文化が共存する。
さらにエレナはバシリカを体系化し、専門化されたショッピング空間にする計画まで持っていた。
革命的デザイナーと称するクリスティーナのブティックが代表的だ。
バシリカの一掃にオープンすることになるブティックは、彼女の作品だけでなく、子弟たちの作品まで一緒に陳列され、一つのブランドとして浮上する準備に余念がなかった。
ノブレス通りの早期開場日が近づくほど、エレナはワクワクしていた。
すべての準備が完璧なほど徹底的に整えられているから。
その一方で、緊張を解くことはない。
ノブレス通りの早期開場日が迫っているにもかかわらず、大公家が静かなのが気になるからだ。
そんな気持ちを知っているのか、大公家の一挙手一投足を監視するレンから連絡が届く。
カラスの生存者は首都を離れたので、安心しろというニュースだ。
その時になってようやくエレナは少しだけ心配事を減らした。
全面的にレンが与える情報を信頼できるために可能なこと。
そのようにエレナが復讐する日が次第に現実に近づいていた。
リチャード皇帝・・・!
無能だと馬鹿にしてすみません。
彼のおかげで、エレナのサロンは存続しているのですから
いつかエレナを紹介できる日が来るといいですね!
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