こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は124話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
124話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 衝突
しばらく四方が静かだった。
四方がぼんやりと静寂に包まれて凍りついたようだった。
王妃の個室のドアを蹴って入った彼らも、意外な妨害を受けたチェシアレのどちらも息を立てずにいた。
額でも掻かれたのか、何かに乗って流れるように瞼の周りがくすぐったい。
目を瞬かせながらぼんやりとした視線を親愛なる北部の人々の方へ向ける。
数人立っていたが、ただ一人だけハッキリと見えるだけ。
乱れた銀髪の下、焦点を失ったルビー色の瞳が大きく開き、徐々に色が消えていくように見えた。
罪悪感が鏡の破片のように胸を痛める。
ごめんなさい、ごめんなさい。
こんな格好を見せて本当にごめんね。
私がこんな人間でごめんね。
彼を呼ぼうと唇を開けようとする。
しかし、喉が固く閉ざされて囁きに終わるだけだった。
そして。
「イースケ!」
ガンガンという物凄い衝突音とともに四方が揺れる。
直ぐに視野が遠いと同時に髪の毛を掴んでいた手がいつの間にか落ちていたことに気づいた。
「なんてこった!」
「きゃああああ!」
「ああっ!」
静寂の部屋が一瞬で修羅場に変貌する。
みんな、なんで悲鳴をあげているんだろう?
瞼を熱心にこすって目に力を入れて瞬きをすると、ゆっくりと視界が戻ってきた。
その時になってようやく何が起こっているのか理解する。
夫の剣が、チェシアレのシールドと衝突している風景を。
剣から噴き出る初めて見る紫色の剣技と、青い神聖が一寸の譲歩もなく衝突し、ますます巨大に体を膨らませていた。
空間全体が神聖の衝突に包まれ、一面に染み込んだ光に染まっていく。
まるで色とりどりの渦の真ん中に落ちたような。
さっき試合の最後を見守りながら、私は神聖と神聖が衝突する時、その場で巻き込まれたら一般人はどうなるのだろうかと気になっていた。
皮肉にもその疑問が今この瞬間解けるようだ。
「公女・・・!公女!令嬢!」
アイバン卿の叫び声が、まるでこだまのように奇怪に響いた。
体を精一杯うずめて倒れる二人の令嬢を慌てて外に引き出す彼も、どこか苦しいように動きが不自然だ。
「何か」と先を争ってイースケに近づこうとする見慣れた顔も同じ。
少数精鋭のパラディンでさえ苦痛を感じるほどだなんて、純粋に衝突のせいなのか、あの見慣れない不吉な紫色のオーラのせいなのか分からなかった。
まだ種子に過ぎない少年たちは言うまでもなく、特にロレンツォはほとんど昏睡寸前のように見えた。
ところで、どうして私は何も感じないのだろうか?
手首が熱い感覚にぼんやりと下を見下ろすと、祭りの間ずっとつけていた黒いブレスレットが赤く発光していた。
この前、イースケが私にくれた、ずっと前に死んだ龍の心臓で作ったというブレスレットだ。
「イース・・・、イース・・・!」
よろめきながら両足で立とうとした。
彼が今どんな表情をしているのか、目まぐるしい光のせいで見当たらない。
ただ、一つだけはハッキリと見えた。
枢機卿の強力なシールドに、ついに亀裂が入っている姿が・・・。
狂ったように強烈な衝突でついに隙間を開けてくれている姿、殺気のある紫色の光線が入ってくる・・・。
「イース、ダメです・・・!」
「これは一体どういうことだ!」
私の小さな悲鳴とともに、予期せぬ別の声が大きく響いた。
続いて、もう一度恐るべき爆発音が鳴り、視野が再び遠のいてしまう。
苦労して起きたことが顔負けするほど、再び後ろに落ちたのは言うまでもない。
「ダメだ!今すぐに止めろ!」
この声は、うちのお義父さんじゃないかな?
どうも必死で切羽詰まったようにさえ聞こえる。
事故を起こす息子を止めるのではなく、罠に飛び込む息子を捕まえるような。
オメルタ公爵が、なぜ長い間封じた自分の神聖を注ぎ込んでまでチェシアレを保護しようとしたのかは理解できない問題ではない。
私も似たような理由で阻止しようとしたのだから。
他でもない万国の権力家が集まっている場所だ。
いくらブリタニアの寵児だとしても、ここでバレンティーノ枢機卿を殺害でもすれば・・・。
目まぐるしく発光していた光が消え、周囲のすべての風景がぼやけて見えた。
「ルビ!」
素早く襲ってきた誰かが私を抱きしめる。
ぼんやりとした視野に、言葉では言い表せない表情をしたエレニアの顔が入ってきた。
震える指が私の額を掃いた。
彼女の肩越しに鏡が粉々に砕けたがらんとした壁が見える。
「エレン、イース、イースが・・・」
「卿!」
私を抱きしめたエレンに頼って、やっと上半身を起こす。
エレニアは私の目を隠そうとしたが無駄だった。
「イースケ!」
「急にあいつはどうしたんだ!?」
オメルタ公爵とチェシアレはいつの間にか消えていた。
代わりに私の夫は見えた。
自分を取り巻く仲間たちを押し退けてよろめきながら体を起こした彼が、まさに一瞬で座り込んでいるロレンツォに飛びかかる。
それからそのまま少年の首を握りしめ、派手に壁に打ち込んだ。
壁がガラガラと割れるくらいに。
全身が震えてきた。
私が震えているのかエレニアが震えているのか分からない。
もしかしたら単純にさっきの振動反響のせいかもしれない。
私はエレニアを振り切って立ち上がり、力いっぱい駆けつけて背を向けたイースケの肩にしがみついた。
ふうっと息吹の響きとともに、彼がゆっくりと体を回すのが感じられる。
震える手が私の頬に乗せられるまさにその瞬間に、再び天地が揺れた。
いや、今回は今までの大騒ぎとは比べ物にならない大騒ぎだ。
この全てを飛び越える超越的な存在の乱入、クラッとする戦慄を起こす咆哮が私たち皆を襲ってきた。
「クラアアアアアアアアアアア!」
イースケが我を忘れて激昂しています。
公爵とチェシアレはどこへ?
最初から二人はグルだったのでしょうか?
そして介入した超越的な存在とは?
ルビの怪我の具合も気になります。
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