こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は131話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
131話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 非常事態⑦
羽をゆっくりとばたつかせながら私たちを座視していたグリフィンがゆっくりとクチバシを回した。
正確には頭を回してドラゴンを見ている。
意地悪なドラゴンは、さっきの姿のまま、口をぼんやりと開けたまま、私を睨んでいた。
私がポポの腕から飛び降りると同時に、巨大なクチバシがギュッと閉じる。
「どいて」
「クルン・・・」
鼻息を吐き出しながらうずくまった体を立て直すドラゴンの凶暴な金色の瞳は、不満なのか恨みなのか分からない表情だ。
「早くどいてって・・・」
「キャオオオオオ!」
「唾が飛び散るでしょ、バカ!」
髪の毛がどんどん後ろに飛び散り、巨大な唾液が顔を叩いたのでイライラが上がった。
湿った頬をサッと擦ってから、無闇に駆け寄る。
「イース!」
イースケは雪粉に覆われた氷の山の上に横たわっていた。
両目は呆気なく閉じられ、青白い顔は血まみれだ。
震える手を当てるやいなや心臓がドキドキした。
なんてこと、こんなに冷たいなんて。
「イース、イース!目を開けてください・・・!」
ひょっとして死んだのではないかと動揺したが、訳もなく主人公ではないようで、私たちの主人公はゆっくりと瞼を持ち上げた。
日除けのように長い銀色のまつ毛が震えると思ったら、美しいルビー色の視線が私の滅茶苦茶な顔を睨んだ。
「あなた、大丈夫ですか?」
「・・・」
「そ、そんなに睨まないでください。あなたが死んでしまうんじゃないかと思って・・・」
「・・・」
「怒らないでください!今怒ったら血圧が上がって本当に死ぬかもしれません!こ、こんなに勝手に死なれてしまったら私はどうやって生きていけばいいのですか!誰なしでは行きたくないと思ったのはあなたが初めてなの!本当に初めて欲しくなったって!あなただけが!」
自分が一体何のうわ言を言っているのか自分にも分からない。
これらの狂気そのものが移ったのかもしれない。
はあはあしながら目元を擦っていると、私を食い物にする勢いで見つめていた夫がついに口を開いた。
「この悪い女め。その話を聞かせようと思って、死ぬところまで来たのか」
私はしばらくぼんやりと固まった。
そうするうちに突然笑い出してしまう。
笑いと涙が同時に出た。
その時、良心なんて目やにもないドラゴンがまたしても声高に。
「キャオオオ!」
すでに難破船のような形をした一帯が揺れながら破片が落ちてくる。
「もういい加減にして、バカ!」
負傷した人間の聴力に多大な悪影響を及ぼしていた泣き虫の吠えがピタリと止まった。
ドラゴンは今にも私を食べる勢いで鼻息を吐き出しながら私の目を真っ直ぐ見つめる。
イースケが生きていることを確認したせいか、その時になってようやく一歩遅れてあいつの暴走が少し怖くなったが、じっと我慢して見つめた。
「私もあなたたちに会いに行きたかったわ」
「クルルン、クルルン・・・」
「でも、私があなたに会いに行って、あなたが隠れていたところから出てくると、あなたが危険になるかもしれないから。この人のせいじゃないわ」
「クルン・・・」
「だから我慢していたの。このお祭りが終わったら会いに行こうと思っていたわ。本当よ」
聞き取れるか分からないことだったが、とにかく力を入れて声を吐き出す。
しばらく不気味な静寂が流れる中で、意地悪なドラゴンはそれなりに何かじっくり考えるような勢いで巨大な目玉を何度か転がし、突然折っていた片方の翼を力強くはためかせながら再び泣き叫んだ。
「キャオ、キャオ!」
「・・・そうなんだ、怪我をしたのね。ごめんね、次からはそうできないから。だけど、あなたもこの人たちを傷つけてはいけないわ」
「クルルン・・・!」
最後に不気味に唸り声を上げたドラゴンが再び翼を折って、ゆっくりと床に体を敷いて座った。
それから鼻息を吐き出しながら巨大な体を回転させる。
なんだか済ましている様子だ。
初めて訪れた静けさが妙に耳を痛くするような。
目を背けて反対側を眺めると、親愛なる北部の騎士たちはただ釘付けになったように、その場で固まっている。
その向こう、一体の周辺に集まった人々も同じだった。
エレニアとお義父さんが今どんな表情をしているのか想像がつかない。
冷たくてゴツい手が私の腕に乗せられたので、私は目を逸らした。
私の腕を握ったイースケの手は力が抜けて弱くなっていたが、同時に決然としている。
彼の目も同じだった。
「大丈夫」
「・・・」
「大丈夫だから気にするな」
「大丈夫って何がですか。そんな格好でよく言いますね。自分のことを心配してください・・・」
「泣かないでくれ」
「・・・泣いていません」
腕をくっつけた手が私の頬に移ってきて、手のひらで顔を掃いた。
私はそのまま崩れ落ち、夫の胸に頭をもたげて目を閉じる。
彼の体は壊れた鎧と血でめちゃくちゃだったが、どうでも構わない。
後ろから近づいてくる足取りが感じられ、それを最後に暗黒がやってきた。
とりあえず事件解決?
ドラゴンの暴走は収まりましたが、この後はどうなるのでしょうか?
ルビの能力を目の当たりにした人々の反応は?
そしてチェシアレはどこにいるのでしょうか?
https://recommended.tsubasa-cham.com/trash-of-the-counts-family-matome/
https://recommended.tsubasa-cham.com/survive-maid-matome/
https://recommended.tsubasa-cham.com/mother-fairy-tale-matome/
https://recommended.tsubasa-cham.com/empress-love-matome/