こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は238話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
238話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 巨大な嵐④
「くそっ・・・!」
ジェレミーは急いでテーブルの上に手に入れた茶碗を叩きつけた。
少し前に勇猛に一番先に前に出て敵を制圧しようと試みたガストロ家の人が腹部を貫通されたのを見たので、ためらいの時間は短い。
クアグアクアク!
続いてジェレミーの手からナイフのように飛んでいったガラスの破片が空中を横切って最も近くにあった敵の眼球に正統に突き刺さる。
しかし、今回も敵は最初から痛みを感じないかのように、目にガラスを差し込んだまま動いた。
「あれは一体何だ!?」
「見た?武器を手に持っているのではない!?」
なるほど、その言葉のように彼らを攻撃している武器は敵の手に握られたのではなかった。
奇妙なことに,敵の手と腕は金属でできていた。
庭園にはこれといった武器や防具もなかったため、敵から身を守る手段があまりない。
「お前ら、いったい誰なんだ!?』
「ここがどこだと思って!」
状況把握をまだしていない数人が、青ざめた顔で叫んだ。
もちろん、返ってくる返事などない。
何かを長く考える暇もなかった。
庭の入口に押し入った敵が、乞食のように飛びかかり始めたためだ。
「ウアアア! 」
パァッ!
他の家門の人が目に見える椅子を持ち上げて敵の頭を殴る。
しかし、それはほんの一瞬、首を横に曲げただけで、何の打撃も受けていないかのように躊躇なく再び腕を振り回した。
断末魔の声とともに目の前に血が飛び散る。
「面倒だな!」
ジェレミーは悪口を噛みしめながら隣のテーブルを投げた。
ワジャンチャン!クアアン!
それはあっという間に半分に割れ、芝生の上を転げ回る。
ジェレミーはユグドラシルに来るやいなや、部屋の燭台を折って鋭くしておいた
ものを取り出した。
他の異母兄弟たちも密かに隠しておいたものを袖やスカートの中から急いで取り出す。
「あいつら、いつあんなものを隠しておいたんだ?」
ジェレミーは同じテーマで歯ぎしりをした。
傍には他の家門の人々もいたが、今はあれこれ問い詰める状況ではなかった。
どうせ今はみんな慌ただしい状況だったのだから、少し前まで庭のテーブルの上にあった小道具だろうと思うだろう。
「頭を下げて!」
ジェレミーの足は凍結したフィペリオンの足を蹴った。
倒れる体の上に血のついた刃がシューツと鳥肌が立つ音を立てて通り過ぎていく。
すぐに相手の目を突き破って入ったジェレミーの手が、最初に目的した通りに奥深くまで突っ込んだ。
そのまま頭蓋骨まで壊しておくつもりだった。
しかし、指先に触れた感触は、彼が経験で知っているのとは違うもの。
ジェレミーは顔をゆがめ、腕を後ろに引き抜いた。
彼のあごを突き刺すように、下からまっすぐ突き上げてくる武器を素早く避けた後、そのまま体をひねって敵を床に突き刺す。
ぎゅっ!
強く力を入れてしっかりと腕をつかんで引きちぎった。
反対側の腕も同じように。
少し前までは敵の腕だったものは、もう結構使える武器になった。
「おい、これを受け取って!」
彼はそのうちの1つを近くにいた異母兄弟に投げた。
そばでその光景を見ていた他の家門の人が、今にも嘔吐しそうな青白い顔をして見せた。
しかし、アグリチェの人々はそのままジェレミーがしたことを踏襲し始める。
一部の異母兄妹は、アグリチェから密かに持ってきた所持品兼用兵器で、それなりの手腕を発揮した。
特に、シャーロットは腰に縛ったリポンの中に隠しておいた鞭を取り出し、水を得た魚のように楽しそうに振り回している。
ジェレミーは自分の足に踏みにじられた敵の頭蓋骨を打ち破り、再び内なる悪口を口ずさむ。
これまで表に見える部分でもアグリッチェの印象を懸命に洗濯したが、すべて無為に帰した。
しかし、これは非常時だったので仕方のないことだ。
ところがその時、何かがジェレミーの足首をつかんだ。
「何?」
キッキッ・・・。
呆れることに、今ちょうどジェレミーの手で両腕を噛みちぎって頭を壊したことが床で再び体を起こしていた。
「いったい何だ、これらは!」
すぐに首を切ったが、それはまたそのまま足を動かし、ジェレミーに飛びかかる。
その奇怪な姿を見た他の人々の顔からも血の気が抜けた。
他のところも状況は変わらなかった。
「なんてこった!やっばりベルティウムの人形か・・・」
他の敵を相手にしていたヒアキン・フィペリオンの叫びがジェレミーの耳を刺した。
ジェレミーは口の中に飛び散った血を横から吐き出した。
どうりでさっき目玉をほじった時、指先に触れた感触が人のものとは違うと思ったのだ。
何より重要なのは、あれらが苦痛を感じないということ。
アグリチェでもおもちゃが薬に中毒されて痛みを感じない姿は珍しくなかったが、これはそれとは違う。
パァッ!パァッ!クァッ!
ジェレミーは今や他人の視線も気にせず癇癪を起こし、再び彼に飛びかかってくる他の人形たちをほとんど叩き壊す勢いで攻撃した。
いったい、人形のテーマになぜ無駄に本物の人のように肉を切ったら血が飛び散るのか理解できなかった。
しかし、それは人と違って、いやらしくも死ななかった。
それなら、これ以上こうしていてもよかった。
それに今ちょうど、彼の体についていたロクサナの蝶々から合図が来た。
「ここはお前たちが勝手にしろ!」
ジェレミーはもうここで時間を無駄にしないことにし、周りに散らばった異母兄弟たちに向かって叫んだ。
薄情とも言えることだったが、本来各自の生きる道は各自が自ら探さなけれはならないものだった。
ジェレミーは返事も返事も待たずに庭を出ることだけに専念する。
ついに彼がいなくなった場所でジェレミーの次に優れた戦闘力を誇るのは断然アグリチェの人々だった。
「胴体だけ残して全部壊せ! 」
彼らは人形たちの攻撃力を完全に取り除くために、手足と首を体から分離することにし、忙しく動いた。
さっき、毒殺の濡れ衣を着せられ、倒れたことで足を捻挫したと涙声になっていた女性まで、速やかに庭を駆け回っていた。
戦闘力が最初からなく、早くも後方に隠れていたり、負傷でこれ以上戦えなくなった人々は、休む間もなく素早く動くアグリチェの人々をぼんやりと眺める。
そのため、アグリチェ兄妹のうち、何人かがそんな彼らを貪欲な獲物を見るようにちらちらしていることに気づかなかった。
「ちょっと人形たちの視線を引く餌として投げたり、攻撃を防ぐ盾にすれば、用途がびったりだと思うけど・・・」
しかし、兄妹は葛藤の末に舌打ちをした後、後ろ襟をつかんだ人たちを前ではなく後ろの方に投げ捨てた。
「邪魔になるから前に出ないで、後ろでおとなしくしていて!」
今この場にいる人たちを皆殺し、完全な証拠隠滅が可能ならばまた分からないが、それでない以上後で後始末が面倒になる可能性が非常に濃厚だ。
自然に後ろにいる人々を彼らが保護するような姿になったが、いざ当事者たちは足元にかかる石を蹴飛ばして片付けたわけであり、そのような状況を認知できなかった。
一方、ヒアキン・フィペリオンは葛藤していた。
首を切っても死なない人形たちと、少しでも怪我をしても攻撃力を失う人間は、そもそも戦いの相手にならない。
彼が葛藤している間も、人々は一人二人と倒れていた。
今は選択するしかなかった。
「みんな後ろに下がって!」
結局、ヒアキン・フィペリオンでこれまで首長と後継者を通じてのみ徹底的に維持されていた石を自分の手で割ってしまった。
クワアアッ!
ついに庭の中に現れた巨大な魔物が青いたてがみをなびかせながら前にいる人形たちを攻撃し始める。
やはり戦闘力はアグリチェ一族が最強のようですね。
ラントが生きていた時代なら、他の家門の人々を盾に利用していたかもしれませんね・・・。
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