こんにちは、ピッコです。
「シンデレラを大切に育てました」を紹介させていただきます。
今回は128話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
128話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 妖精
「そのとおりです。正確に言えば、私の母が妖精なのです」
妖精の子なら妖精じゃないのかな?
私が目を細めると、ダニエルはベッドのそばに腰を下ろす。
彼の重さのためにベッドがガタガタと動いた。
「妖精はベラの加護を守護します。ベラの加護は絶望した人を救うこと。加護を守護する妖精は、百人の人を絶望から救えば、妖精の国に戻ることができます」
ダニエルはまだ私の手をぎゅっと握って話を始めた。
彼の母親はベラの視福のために99人の人々を絶望から救った。
そして百回目の絶望した人に出会った。
それがダニエルの父親。
初代ウォルフォード男爵は小さなモンスターに家族だけでなく、村人全員を失った男であり、男爵ではなかった。
彼は自分を知っているすべての人が死んだという事実に絶望し、その絶望が彼を死に追いやる直前に妖精が現れた。
「彼が望んだのは家族でした。そして、自分の村でした」
ダニエルはまるで他人の話をするように淡々と話す。
彼の声だけ聞いていると、自分の父親の話ではないようだった。
「妖精は、私の母は彼に家族を与えました。そして、彼が領地を得るのを手伝いました」
絶望したが、かなり実力のある人だったのか、初代ウォルフォード男爵はモンスターを退け、村を救った。
城では武勲を称え、彼に男爵の爵位を与えた。
そしてダニエルが生まれる。
そこまで聞いた時、変な気がした。
私は彼から彼の両親の話を一度も聞いたことがない。
そして社交界でも妖精がある男と結婚したという話は聞いたことがない。
実は妖精ってそんなに近い存在ではなかった?
「そして私が10歳になった時、妖精の国に戻りました」
母親について尋ねたとき、彼が話を変えたことを思い出した。
私はぼんやりと彼を見て尋ねる。
「他の人たちは知らないんですか?」
「私の母が妖精だということです?」
「はい」
「少数は知っています。国王陛下と王妃殿下、そしてリアンまではですね」
ふむ。
すごく少数だけが知っている話ではあるね。
私の頭の中がゆっくりと整理され始めた。
ダニエルはその時素早く付け加える。
「ああ、ケイシー卿も気づいたようですね」
「ダグラス・ケイシー卿ですか?」
「そしてケイシー侯爵とフィリップ・ケイシー卿もです」
そういえば、ダグラスはダニエルを不快に思っていた。
そして、ケイシーは妖精の祝福なのか呪いなのかがあると言っていた。
ダニエルは彼の祖先とケイシーの祖先との間にあまり良くないことがあったと。
「あなたの先祖とケイシー家の先租との間のことが、ただ、いや、祝福なのですね?」
「正確に言えば先祖ではないが、便宜上先祖と言いました」
なるほど。
ダグラスの立場では妖精たちはみんな悪い奴だと思う。
そして、その妖精がダニエル。
ダグラスがダニエルを嫌うのが理解できた。
その時、ダニエルが再び話した。
「ああ、年を取った夫人も何人か知っているでしょう」
何だって?
私は呆れて頭をさっと上げる。
「あなたが妖精だということですか?」
「正確に言えば、私の母が妖精だということを知っています」
ほほ。
彼が老婦人たちに親切だったのは、まさかそのためではないだろう。
私は呆れてため息をついた。
なるほど、ダニエルが髪の色と目の色を変えた理由が分かった。
金髪と金眼はとても目立つから。
私はしっかりと手を握ったダニエルの手を見下ろす。
彼の大きな手に私の手がすっぽり入ったように見えた。
「それでは今あなたがベラの加護を守護しているんですか?」
私の質問にダニエルの表情が変わる。
私の手を握った彼の手から力が抜けた。
「それが私の義務ではあります」
守護するってこと?しないってこと?
私は戸惑いの表情でもう一度尋ねる。
「加護を守護するということは、あなたがベラの遺志を受け継いで人々を絶望から救わなければならないということですよね?」
「はい」
「じゃあ、私をここに連れてきたのが・・・」
「いいえ」
ダニエルは私をミルドレッドにしたのがあなたではないかという質問が終わる前に否認した。
なんだ?じゃあ私はなんでここに来てるんだ?
彼はすばやく否定し、私の顔色をうかがう。
そして躊躇いながら言った。
「私が謝るべき地点がここです」
ダニエルは私の視線を避けて言った。
謝るべき地点だって?
私がぼんやりと彼を見ると、ダニエルは唇をかんだ。
そして全部私を見つめながら言った。
「私の過ちです。あなたがミルドレッドになったのは」
「なぜですか?」
「私が自分の義務をきちんと遂行していなかったんです」
何を言ってるのか分からない。
ベラの加護を守護しなかったということか?
守護をしなかったということは絶望した人を救ってくれなかったということ?
でもそれがなんで私がミルドレッドになったことに繋がるの?
「ちょっと簡単に説明してください」
ダニエルは私の要求に再び口をつぐんだ。
そして、自分の手で視線を落とす。
「私が何の行動もしなかったからです。母が妖精の国に亡くなり、その後私はベラの加護を守護したことが一度もありません」
そうしてもいいのかな?
私は首をかしげる。
妖精はベラの加護を守護する義務があると言った。
だったら、その義務を負わないとどうなるの?
「私が生まれる前に、すでに母は自分の任務を終えた状態で、誰も自分を守護しないので、家号は自分の意志を持っていたようです」
ダニエルは静かに話し続ける。
彼はゆっくりと頭を上げて私を見た。
彼が何を言っているのか分かる気がする。
私は固い表情で彼を見つめていた。
「この家で絶望的な事件が起き、誰かが絶望しました。加護はその絶望に反応し、あなたを呼びました」
「誰が絶望したんですか?」
「たぶん、ミルドレッドでしょう」
死に近い絶望だけが妖精を呼ぶと言った。
それが正確に言ってベラの加護だったとすれば、ミルドレッドは死に近い絶望を感じたようだ。
私はダニエルの顔をぼんやりと見つめていた。
そして、ささやくように聞いた。
「あなたの言うことは、本物のミルドレッドが死んだということですか?」
「おそらくは」
「そして彼女の願いが私が自信になることですか?」
「どうですかね」
ダニエルの表情は暗くなる。
彼はため息をついて言った。
「実は、その辺はあなたに聞いてみようと思ったんです。あなたがミルドレッドになる条件で、加護と何らかの契約を結んだはずですから」
「契約を結ぶですか?」
「加護がいくら強力だとしても、誰でも人をすり替えることはできません。あなたにこんなことをするのに適当なある条件を前面に出したはずです」
思い出せない。
私はじっと頭の中を探る。
しかし、何も覚えていなかった。
私のことは一つも。
私はため息をついて言った。
「わかりません。一つも覚えていません。私の名前も、私が何をしている人だったのか、何歳だったのか。全部です」
「それはおそらく私の間違いです」
ダニエルは罪を犯した子供のように頭を下げて言った。
私の記憶がないのがどうして君の過ちなの?
私が何も言わないと、彼は話し続ける。
「この家に何かが起こったことに気づくや否や、私はこの家について調べ始めました。誰が絶望したのか、誰がどんな願い事をしましたか」
しかし、容易ではなかったようだ。
私はかなりこの世界によく適応したし、本当にミルドレッドのように行動したから。
「それで私に接近したんですか?私の家を調べるつもり?」
私の質問にダニエルの顔はこわばる。
的を射たらしいね。
どうりで私にとてもよくしてくれると思った。
「ミルドレッド」
ダニエルは体を傾けて私を呼んだ。
いや、私じゃない。
しかし、私は自分の本当の名前を忘れてしまった。
私は道に迷った気持ちでぼんやりと座っていた。
「ミルドレッド、お願いします。そんな表情をしないでください」
ダニエルの哀願するような声が聞こえてきた。
なぜ私だったのか。
ベラの加護が絶望したミルドレッドの願いを叶えてくれたのは分かるけど。
ダニエルは妖精の子供だったのですね。
ますます深まる主人公の正体。
ダニエルがここまで言い淀む理由とは?
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