こんにちは、ピッコです。
「メイドになったお姫様」を紹介させていただきます。
今回は33話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
33話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 短期契約
その夜、ルビ一宮に戻ったシアナは状況を整理してみた。
(レイシス皇子を見たのはほんの一瞬だったが、確信できる)
レイシス皇子は正常ではない。
(あの様子では、これから先の誕生日の宴会をまともに行うことができない。だから、あれこれ方法を探したのだろう)
それでもうまくいかず、自分まで訪ねてきたのだろう。
短い時間の間、アリス姫を劇的に変化させたという名も知らない侍女に。
(それだけ切迫しているということだ。ただの侍女に隠しておいた秘密まで見せるほど)
まったく楽しい状況ではなかった。
一介の下女にはとても手に余る仕事だ。
シアナは目を閉じる。
(アンジェリーナ皇妃様はお願いと言ったが、これはただのお願いじゃない。断れない頼みだ)
なぜならシアナは彼女が長い間隠してきた秘密、レイシス皇子の状態を知っているからだ。
カのある者は、自分の秘密を知った者に二つのうちの一つを望む。
味方になるか。
自分の手で死ぬか。
(このことを断ったら後者のことをされるだろう)
もちろんアンジェリーナ皇妃はそれほど冷酷な人には見えなかったが、彼女も結局皇族だ。
どうなるかわからないことだ。
それに彼女の後ろには虎より邪悪だというヴィルヘルム侯爵が構えているから・・・。
(どっちみち死ぬより味方になった方がずっとましね)
その上、アンジェリーナ皇妃は持っているものが多かった。
もし彼女が望むことを少しでも聞き入れることができれば、シアナには莫大な報酬が与えられるだろう。
成功しても死で口を塞ぐこともできるだろう。
でも現在のアリス姫の位置を考えると簡単ではないし。
しばらくしてシアナは目を開けた。
エメラルドの瞳が輝く。
彼女はいつも決定が早かった。
しかし、その前に解決しなければならないことがある。
主人であるアリスの許可だった。
侍女の二二とナナの間で髪を編んでいたアリスに近づき、状況を説明する。
「アンジェリーナ皇妃が私に皇子殿下の教育を助けてくれと要請されました。皇妃様のお役に立ちたいです」
目を大きく見開いたアリスは大声を上げた。
「絶対だめ!」
アリスは真っ赤な顔で言った。
「あなたは私の侍女だ!私だけ世話することにしたじゃない!他の宮に行くことも、他の皇族を祀ることも許せない!」
まるでロマンス小説に出てくる男性主人公のように燃え上がるアリスを説得するために、シアナは一言を吐いた。
「お姫様、私は中級侍女になりたいです」
「・・・」
「アンジェリーナ皇妃様が力を入れてくれれば、確実にできます。幼い主人を操って中級侍女になったという汚い噂もなくですね」
炎のように燃えていたアリスの瞳が水をかけられたように沈んだ。
しばらくしてアリスは紫色の瞳を伏せて言った。
「・・・分かった。代わりに一日中はだめ。半日だけ行ってくるならいい」
劇的な交渉の成功だった。
シアナは安堵した顔でうなずく。
「はい、そうします。ご理解いただきありがとうございます」
静かに2人が対話を見守っていた二ニとナナがアリスの両側に近づいてきて腕を組んだ。
「お姫様、お姫様のそばにはシアナだけがいるわけではないじゃないですか。二ニとナナがいます」
「そうです。私たちとあれこれして遊びましょう。ドレス着替えをしたり、爪にホウセンカの花を染めたり・・・」
「ブレスレット作りもしたいとおっしゃったじゃないですか。私が綺麗な石を手に入れてきます」
アリスはにぎやかな2人に襲われ、それ以上その話はしなかった。
ニニとナナはシアナに目をしかめた。
お姫様は心配しないで気楽に皇妃宮に行ってこいというように。
(二人がいて本当によかった)
シアナは心からそう思った。
翌日、シアナはアンジェリーナ妃を訪ねる。
「弱い力ではありますが、皇妃様を助けるために最善を尽くします」
シアナの言葉にアンジェリーナの顔が明るくなった。
「突然のお願いで困ったはずなのに・・・こんなに承諾してくれるなんて本当にうれしい。ありがとう、シアナ」
シアナは子供のように澄んだ笑みを浮かべている女性を見て眉をひそめた。
(侍女に感謝の言葉を言うなんて)
前に「お願い」という言葉を使った時も感じたが、アンジェリーナはとても柔順だ。
皇妃という職責が似合わないほどに。
シアナはそれを表に出さずに言った。
「ただ、いくつか申し上げたいことがあります、皇妃様」
「何かしら?」
シアナはアリスの言葉を伝える。
1日のうち、半日ずつだけ皇妃宮で働くことを許可すると。
アンジェリーナはうなずいた。
「最側近の侍女が一日中席を外すと不便だろう。少しでも私を助けることができるように許してくれるなんてありがたいだけよ」
アンジェリーナ妃がシアナを見つめながら用心深く言った。
「・・・ところで、アリス姫に皇子の状態について話したのではないよね?」
「もちろんです」
「主人に何かを隠すのが気が楽ではなかったはずだが」
「皇妃様が秘密にしてくれと頼まれたのではないですか。侍女の口は重いものです」
「そうなんだ」
シアナは純真な笑みを浮かべた女性に向かって言った。
「そういう意味でもう一つ言いたいことがあります、皇妃様。今から私がしなければならないことについて書面を作成してくださればと思います」
アンジェリーナ皇妃の目が大きくなる。
「書面?」
「はい。私がしなければならないことが正確に何なのか、いつまでその仕事をしなければならないのか、気をつけなければならないことは何なのか、その仕事に対する補償は何なのかについて書かれている契約書です」
ただの侍女が皇妃にそのようなことを望むとは、呆れた話だ。
にもかかわらず、厚かましくそのような言葉を吐いたのは、皇妃の性情を信じていたからだ。
シアナの予想通り、アンジェリーナ皇妃は怒りに満ちた顔で怒る代わりに、澄んだ瞳を優しくなびかせながら話した。
「難しいことはない。君が望むならそうしてあげるよ。頼む立場は私だからね」
あっという間に準備が終わった。
アンジェリーナは紙の上に流麗に書く。
1日に5時間ずつ、期間は半月後にあるレイシス皇子の成人式の日まで。
侍女シアナはアンジェリーナ皇妃を助けレイシス皇子を教育する。
皇子の状態、教育の内容に関しては絶対秘密を厳守し、期間内に満足できる成果を出す時、シアナを中級侍女に昇級させる。
アンジェリーナは首をかしげて尋ねた。
「これくらいでいいの?もっと欲しいものがあれば言って」
シアナはちらりと顔色をうかがいながら言った。
「___していただきたいです」
シアナの頼みでアンジェリーナの目が大きくなる。
「せいぜい宝石がいくつかもっと欲しいと思っていたのに、欲張りだね」
「私がちょっとあれなんです」
シアナの厚かましい言葉にアンジェリーナはくすくす笑う。
彼女はシアナの頼みを受け入れた。
アンジェリーナ皇妃はシアナが望んだものを追加した後、紙の下に署名をする。
両手で紙を受け取ったシアナはたくましく言った。
「力の及ぶ限り、最善を尽くして皇妃様をお手伝いします」
アンジェリーナはシアナを見てつぶやいた。
「私のように小さいのに、本当に堂々としているね。・・・羨ましい」
「え?」
「いいえ、こちらこそよろしく、シアナ」
「はい」
丸い顔に優しい目元が似ている2人は、目を合わせて笑った。
無事にアリスを説得することができて良かったです。
双子の存在がありがたいですね!
シアナはレイシス皇子とどのように接触するのでしょうか?
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