こんにちは、ピッコです。
「ジャンル、変えさせて頂きます!」を紹介させていただきます。
今回は116話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
116話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 幸福が訪れる春③
私はリューディガーを見た。
へこんだ彼の目二重と頬で短い期間の間、どれほど気苦労したかが切実に感じられる。
リューディガーは照れくさそうに笑う。
私が死んだと思ってすぐ自殺という極端な選択をした人とは信じられない言葉の間の顔だ。
「あの時の私と今の私は別人だ。そして、私が知っていたおじさんと今のおじさんとは違う人だし。その事実をやっと知ったんだ。しかもその時のおじさんがどんな人だったのか、私は完全に理解しようとしたことがなかったということも。私はただ傷ついたふりをして逃げただけだった・・・」
しかし、十分にそうするに値する。
それだけのことだった。
私でもルカと一緒に反応したはずだ。
私はただあなたに、私もやっていけない理論的な忠告をしただけだった。
私の唇はからからに乾いた。
私はあの時、正確に何て言ったのだろう。
もしかすると無神経にルカが傷つくような話をしたのではないかと慌てて頭の中を探った。
遅すぎた後悔が波のように押し寄せてくる。
「そのすべてに気がついてから、ようやく後悔になった。私がおじさんと血がつながっていないという事実を明らかにしたら、もうおじさんとは他人じゃない?そしたらおじさんと呼ぶ機会が二度とないのに・・・」
「・・・」
「だから短い期間だけど、私が事実を打ち明ける前におじさんともう一度呼んでみたかったんだ」
そう言いながらルカはにっこり笑う。
いつぶりに見るか分からない、10歳の子供らしい笑顔で。
ルカは天使のような笑みを浮かべたまま、湖のような青い瞳で私をじっと見つめた。
「ありがとう、おばさん。私は叔母さんのおかげで勇気を出すことができた」
喉が詰まっている。
なぜルカが私にありがとうと言うのか分からなかった。
私はあなたに申し訳ないことしかないのに。
「私は・・・ごめんね」
「何が?」
「私があなたを苦しめたこと。私は自分がユディットではないと思って、自分がいじめたのではないと思って知らないふりをした。私が卑怯だった。その点については確かに私があなたに謝るべきだったのに」
私はしどろもどろに吐露した。
一糸乱れず、頭の中で整理されていた考えが舌先を過ぎると、物足りないように感じられた。
ルカは何度も謝る私の姿に戸惑いながら首を横に振る。
「それはおばさんのせいじゃ・・・」
「私のせいよ!」
私は首を横に振りながら叫んだ。
ルカは大丈夫だと言っても、それが本当に大丈夫だからではないということを知っている。
ルカはただ・・・。
忘れただけだ。
あまりにも昔のことなので。
しかし、だからといって私が犯したことがなかったことになるわけではなかった。
私も姉の死で悲しんでいたからだという理由もまた同じだ。
「私がそのように行動した原因が別にあったとしても、それが私の行動の免罪符にはなってくれない。そしてあなたは・・・何の過ちもない子供だったから」
私は息を切らした。
思わず涙があふれてくる。
しかし、今の私には涙を流す資格も与えられなかった。
私は涙をこらえたまま、ルカと目を合わせた。
「ルカ、ごめんね」
許しを請うことはなかった。
許しを強要しているように感じられるからだ。
今この瞬間の許しはただ自分自身の自己満足に過ぎないということが分かった。
しかし、ルカから返してもらった答えは思いもよらなかったものだ。
「私こそごめんね」
「どうしてあなたが・・・」
「このすべてが私のせいだから」
ルカはそう言いながら手を伸ばして手の甲を撫でる。
小さな手が包帯で巻いた私の指を痛そうに見つめた。
「おばさんが他の人のように急変したのも、私が願いの杯を使ったために起きたことなんだ」
「しかし、あなたがそうしなかったら、結局私は死んでいただろう。フランツに利用されて」
「それも結局私のせいだよ。そもそも私がいなかったら・・・」
「そんなこと言わないで!」
私はびっくりして叫んだ。
初めからなかったらだなんて。
ルカがそんな悲観的な考えをしたという事実に私は身震いした。
「おばさんがお母さんのことが好きだったのは知ってる。たまにお母さんの肖像画を見て泣いたじゃないか。それでお母さんに少しも似ていない私が嫌いだったし」
「子供の頃はそうでも、私も年を取ったら分かるようになったの」
ルカはくすくす笑う。
ルカが思ったよりたくさん知っているという事実に、私の口は言葉を見つけられないまま意味なくにっこりした。
「今おばさんは覚えていないかも知れないが、私が叔父さんについてエムデン村を出たその時、私はとても小さな荷物カパン一つを持って行った。おばさんが適当に包んでくれた荷物カバンだよ」
私は思い出そうとした。
しかし、それは私の記憶ではなく、流れてきたルカの記憶だ。
そういう場面があったような気もするし。
私は黙ってルカの言葉を待った。
「新しくできた衣類と変わった周囲の環境のせいで、私はしばらくしてからそのかばんを開けてみた。本当にずっと後で。かばんには・・・お母さんの肖像画が入っていたんだ。おばさんには一枚しかなかった、あの肖像画が」
ルカが何の肖像画を言っているのか分かる気がした。
マイバウム家を整理してリュディガーについてきて、私も無意識のうちにその肖像画をかばんに入れた。
ラリサがヨナスに会う直前、一番きれいに飾って幼い頃の姿が描かれた肖像画だ。
1回目の私は何を考えてルカにその肖像画を渡したのだろうか。
ルカがヴィンターヴァルトに行くことはあるが、そこでもラリサを忘れないでほしいという意味だったのだろうか。
「その肖像画を見つけた時、私は叔母さんが私のことをそこまで嫌がらないのではないかと思った。ただ・・・おばさんも辛かったろうね。お母さんの人生を台無しにした罪を誰かに問いたかったんだなって・・・。でもおばさんにそんな相手は私一人だけだったから、それで行き場のない憎悪を私に解いただけで、私を嫌やがるのではなかったんだなと・・・」
ただ肖像画を受け取ったという理由だけで、自分が受けたその苦痛を理解しようとするルカの姿に息が詰まった。
憎んで恨んでも足りないだろうに。
なんで・・・。
ルカはとても優しくて優しい子だった。
そんな子供が耐えるには冬の風はあまりにも強かった。
ルカは選ばなければならなかっただろう。
風に身を頼ってあちこち揺れるのか、それとも風にもびくともしない存在になるのか。
そのような環境で成長したルカは、芯が太く硬い、どんな嵐にも揺れない古木になった。
冬の森にそびえ立つ、枝の上に雪が重く積もってもしっかりと耐える、そんな古木に。
ルカは静かに話し続ける。
「叔母さんが私を憎まなくなったきっかけは明らかだった。憎悪の対象が変わったんだよ。叔母の憎しみはヴィンターヴァルト家に移った。そして、フランツが叔母に近づいた時、叔母はフランツを利用してヴィンターヴァルト家に復讐するつもりだった」
私は知らない話だ。
私が知っている私の1回目の姿は完全な記憶ではなかった。
ルカの時点がほとんどで、脱落したり歪曲された情報も多い。
それで私がラリサの復讐をするつもりでフランツの提案を受け入れたという事実も知らなかった。
(ただ、お金を巻き上げるためだと思っていたのに)
私はラリサのことを思い出す。
姉との思い出は今も私の胸を揺らした。
もし私が前世の記憶がなかったら、依然としてラリサの死に埋没していたかもしれない。
「しかし叔母さんはフランツが私を殺してまでヴィンターヴァルト家を占めようとしているという事実は知らなかったし・・・。そのため見解の違いで戦って結局フランツに殺された」
「え?」
「フランツは私を殺そうとした計画を完全に破ったと言っていたよ。私は全然知らなかった。後でフランツがぶつぶつ言ってくれて、その時になって分かった。その話を聞いた時、頭をハンマーで殴られたようだった」
ルカは頭をハンマーで殴られたようだと言ったが、私は心臓をハンマーで殴られたようだった。
瞬間、心臓がドキドキして安堵感が全身に広がっていく。
(それでも私、ルカを殺そうとしたのではなかったんだ)
本当によかった。
事実、私が犯したかもしれないことの中で一番気になったのが、まさにお金のためにフランツと手を握ってルカを殺そうとしたことだった。
その点に関しては人間的に到底自分自身を許せないそうだと思ったんだけど。
私は安堵のため息をついた。
お金のためにルカを殺そうとしたわけではないのが救いですね。
ずっと黙って話を聞いているリューディガーは何を思っているのでしょうか?
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