こんにちは、ピッコです。
「愛され末っ子は初めてで」を紹介させていただきます。
今回は52話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
52話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 小屋の勇者様③
めちゃくちゃだね
私は背伸びをして立って、小屋の窓越しに外の状況を眺めて思った。
明け方から私の騎士たちは、まるで非常状況がかかったように一糸乱れず動いている。
そして・・・。
(単純にお姉さんの夢を叶えるための演劇が、なんで模擬戦になったの?)
お姉さんの護衛部隊と私の護衛部隊。
両者が激しく対立していた。
小屋を建てたところは公爵邸でもかなり大きな木の一つであるだけに、騎士たちは当然子供たちが上り下りしやすいように階段も設置している。
それは大人も上がりやすいということだったのに。
(攻城戦でもするつもり・・・?)
当然、私は護衛を止めるつもりだった。
「あたし、あの子ちやあー!」
確かにそう叫んだ。
でも・・・。
「主君!こんな時まで私たちのことを思って・・・!」
「必ず救ってあげます。あの姦悪な連中の手から!」
なんでこんなに深刻なの。
私も知っているし、あなたたちもこれが演劇だということを知っているけど。
(あ、わざと迫力を出そうとしてるのかな?)
確かに姉はなんと魔王を打ち負かすために来るのだから、その道があまりにも簡単だと虚しいに違いない。
私は自分の騎士が現実的に相づちを打つと思い、そのまま放っておくことにした。
(もうすぐお姉さんが起きる時間だから)
姉はナナ兄さんと違って朝の時間にやっと間に合って起きたりしている。
性能の良い腹時計さえ朝はきちんと作動せず、たまには女中がコック長から朝食を事前にもらってきて起こす時もあったから。
(じゃあ、あと30分はこの大騒ぎを見ないといけないんだね)
よりによって両親が席を外した日、こんなに大騒ぎになるなんて。
私はちょっと呆れてため息をついた。
「末っ子のお嬢さん、どこか不便なところがありますか?」
隣で魔王の扮装をしながらも、私をちらちらと眺めていた姉の騎士が、びっくりしながら呼んだ。
「いや」
「では、おなかがすいていますか?お腹がすいたら大変なのに・・・!」
すると騎士は「ララお嬢さんはお腹が空いたら泣く時もあるのに」とつぶやいた。
「違うよ」
もちろん私はそれも否定した。
2千年を生きながら朝食を食べない時が多かったりもしたし、空腹という感覚自体にも少し鈍い方だ。
感じないというより、我慢するのが難しくないというか。
どうも私が窓際でこうしていたら騎士がすることを全部できないと思って、私はソファーの上にじっと座った。
「採液、見てよ」
隣に刺さっていた子供向けの童話まで持って。
こうしたらちょっと気にしないよね?なのに。
「わあ、なるほど・・・」
姉さんの騎士がつぶやく声がおかしかった。
私の予想とは裏腹に、10分もしないうちに外の騒ぎが変わった。
「シャシャ、そこにいるの?」
この喜劇の主人公が登場したから。
私は本を置いてソファーから這い降りてきて、窓の外に私の目が見えるように背伸びをする。
「お姉さん」
「シャシャ!」
姉は今のコントも忘れて、楽しそうに手を振った。
すると、慌てて魔王の扮装を終えた騎士が脅迫を始める。
「シャ、シャシャ姫は、こ、この魔王様のものだ!!」
あなた恥ずかしいのね。
私は私が精一杯背伸びした窓から首を直角に傾けてやっと叫んだ彼を同情混じりの視線で眺めた。
甚だしくは脅迫するなら、ちょっと害を及ぼすふりでもしなければならないのではないか?
姉の騎士は、私の体にこれ以上指先一つ触れることができないかのように離れている。
それで窓の外に頭ではなく、上半身を思いっきり傾けて顔を出したので。
当然、私の騎士たちの顔は青ざめていた。
「はあ、そうか。魔王め!さあ、今日のあなたは死んで私たちは生きよう!」
「はっ、はつ」
姉の騎士は自分の未来を予感でもしたのか、恐怖を隠すことができなかった。
その時、姉がいつにも増して決然とした顔で叫んだ。
「ララがシャシャ姫を助けに行くよ!ちょっと待ってて!」
おもちゃの剣を振りかざして大声で叫んだ姿は、とても堂々として可愛かった。
そしてその瞬間、私はいつにも増して真剣に作戦を取り交わす護衛の姿を見る。
「私たちがお供します!二番目の公女様!」
「主君のために!」
私はその姿にとても気分が良くなった。
(お姉さんのための演劇にここまで協力的だなんて。これからもっとよくしてあげないと)
私の姉は本当に立派な騎士さんだっだ。
手段と方法を選ばず、素早く五斗幕まで突破して。
(もちろん、お姉さんの騎士たちもみんな熱演したけど)
演技であることが全部見えたとしても。
お姉さんがさっと剣を振り回すと。
「う、うわぁ!」
「魔王様、後はお任せします!」
こう言いながら横に落ちた。
高さのあるところでは、やたらと高級な受け身まで披露しながら。
その中には意味のない抵抗を繰り広げる者がいて、姉が剣を3回ほど振り回すようにした騎士もいた。
「魔王様のオ、オ、オ、右腕!この道を譲ることができません!!」
あなたも恥ずかしいな。
あの子は姉の騎士で劇的な勝利を収めた子だ。
その見返りとして、魔王ではなく右腕くらいでこの喜劇に臨むことができた。
「本当に出してくれないの?ララ勇者様なんだけど?ララがシャシャお姫様を救わないといけないんだけど?」
もちろん、彼の抵抗は全く意味のないものだった。
お姉さんには悲しい目つきを、そして私の護衛騎士たちには殺気など厳しい視線を浴びなければならなかったから。
「う、うわぁ!」
彼は姉が何もしなかったのにそのまま死んだというように宙返りをしながら下に退場した。
もちろん非常に珍しいが、真剣な対決が繰り広げられる場所もある。
もともと競争心があった仲だったのか、彼らは良い機会だと言わんばかりに、実際に剣を突き合わせて準備していた。
もちろん場外で。
(邪魔したら、ステップをこじらせてしまうつもりだったのに)
少なくともこの演劇の目的を知っている子たちで本当に幸いだ。
ただ、姉は倒れて、ばっと立ち上がって再び戦う騎士たちを、なぜかたびたび目を輝かせながら眺めていた。
(やっばり、子供の前でケンカするのはちょっとあれかな?)
私は何度か真剣な対決に出た騎士を見ながら少し悩んだ。
でも、また・・・。
(お姉さんが、とても楽しそうな顔だから)
むやみに止めたりもした。
そのように勇者の姉は、合間合間に子供らしく好奇心に目を向け、無事に小屋までたどり着いた。
そして最後の相手は、他でもないそばで途方に暮れる魔王騎士。
「今からでも退け!シャシャ姫はま、魔王が接収した!」
あなたまだ恥ずかしいのね。
そして、彼の渾身のセリフに姉は。
「魔王なら本当に火を噴くことができるの!?」
子供らしい無邪気な質問で騎士を当惑させる。
まあ、魔王なら火を噴くことはできるよ。
口じゃなくて手からだけど。
ただ、姉の騎士は平凡な騎士に過ぎなかった。
急に自分が耐えうる期待値の限界をはるかに超えてしまった彼は、何度か悩んだ末、おとなしくひざまずいたのは当然のことだった。
「おれ、おれが負けた!」
魔王はそう言って、なぜか泣き声で小屋の外に飛び出していく。
急いで外に出てドアにバンと頭をぶつけたことが、また彼の哀れさを増した。
とにかくこのとんでもない喜劇は。
「わあ、ララがシャシャを救った!お姉さんが約束を守った。だよね!」
姉のとても嬉しくて胸がいっぱいになる顔とともにハッピーエンドで幕を閉じる。
騎士たちがララを楽しませるために頑張っているのが面白いです。
これが公爵の耳に届いたらどうなるのでしょうか?
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