こんにちは、ピッコです。
「シンデレラを大切に育てました」を紹介させていただきます。
今回は146話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
146話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 姉妹愛
「マリアン」
エレナの催促にマリアンヌの揺れた目つきが戻ってきた。
彼女は愛する妹を見つめる。
彼女が12歳のとき,ガス男爵夫人の母親が病気で亡くなった。
その時、エレナの年齢は10歳。
危うく病気でエレナも死ぬところだった。
マリアンヌは亡くなった母親が彼女の手を握って妹の面倒を見てほしいと頼んだことを思い出す。
エレナは母親に面倒を見てもらうことを約束した。
「世界で一番幸せにしてやる」と誓ったのだ。
「エレナ、ウィルフォード男爵が好き?」
マリアンヌの質問にエレナは混乱した表情を浮かべる。
好きだ。
彼が美しいヴァンス夫人に夢中になっていることは知っていたが,それでもなお良かった。
いや、むしろそれでもっとよくなった。
その前のウィルフォード男爵は他人に何の関係もない芯がなさそうだった。
しかし、ミルドレッド・バーンズ夫人が現れると、彼の態度が完全に変わった。
依然として他の人たちには関心がなかったが、まるで彼のすべての関心がバーンズ夫人に向けられているように見えたのだ。
すべての人に冷静で私にだけ優しい恋人というのは、ある人には理想的で魅力的な
存在なのだ。
エレナは唇をかんだ。
「好きだけど・・・」
彼の心が完全にバーンズ夫人に向けられていることは誰でも分かるだろう。
エレナは手遅れだが心を折る準備をしていた。
「それならいい」
マリアンヌはきっばりと話し、シートにもたれかかる。
夫婦のうち1人が行方不明になったケースは以前にもあった。
行方不明者の死亡が認められるには、行方不明のままで5年を越さなければならない。
フレッド・バーンズが行方不明になってから2年。
あと3年だ。
3年間あればウォルフォード男爵の心が変わるのではないか?
マリアンヌは必ず変わると思っている。
さらに、自分をフレッド・バーンズと主張する男が現れた。
ウィルフォード男爵とバーンズ夫人の間は揺れるしかない。
マリアンヌは2人が別れると、偽のフレッド・バーンズを元に戻し、お金を払って他の地方に追い出すつもりだった。
恋人と別れたウィルフォード男爵に彼女の妹が近づいて慰めてあげれば良い。
お互いに悪いことはないじゃないか?
マリアンヌは窓の外に視線を投げながら考えた。
どうせバーンズ夫人は2度も結婚し、子供も3人いる。
あの年でウィルフォード男爵と結婚して家を継ぐ息子を産んでくれるわけでもないじゃないか?
それにエレナは数年前からウィルフォード男爵に片思いしている。
私の妹が何が足りないの?
はるかに若く、家もいいし、子供もいない。
ウィルフォード男爵と知り合ってからずっと長い。
「マリアンヌ、男爵様を諦めるわ。だから変なことをしないで」
「でも、相変わらず好きじゃないか」
「私が好きなことが何の関係があるの。男爵様が他の人が好きなのに」
「心配しないで、エレナ。私に任せて」
エレナの顔に心配そうな表情が浮かんだ。
マリアンヌは何をしようとしているのだろう。
彼女の姉は子供の頃から自分の面倒を見るために驚くようなことをしたものだ。
エレナを虐待した乳母が寝ている間に彼女の髪をすべて切ったこともある。
「マリアンヌ、バーンズ夫人に迷惑をかけるんじゃないよね?」
エレナの質問にマリアンヌはため息をつく。
善いもの。
彼女は手を伸ばして妹の頭をなでた。
世の中はそんなに優しく座っていても、望むものが入ってこない。
欲しいものがあれば、走り出て戦うことがあっても勝ち取らなければならない。
しかし、マリアンヌは妹がそんなに苦労して暮らせるようにしたくなかった。
今のように気楽で良いことだけを見ながら生きるようにしたかった。
「心配しないで、エレナ。私がバーンズ夫人に迷惑をかけるものは何があるの?」
マリアンヌはエレナにチャンスを与えようとしているだけだ。
しかし、彼女が何かを企んでいることにウィルフォード男爵が気づき、それはマリアンヌにプレッシャーとなっている。
大丈夫だよ。
マリアンは窓の外を見ながら唇をかんだ。
証拠は一つもない。
自分はロニー・ハリスと接触し、ウィルフォード男爵とパーンズ夫人が彼女を追及するよう代理人に指示しただけ。
エレナは暗い表情でマリアンヌを見た。
マリアンヌが彼女のためにあんなことをしているのは知っている。
しかし、その対象がバーンズ夫人なら、何とか止めたかった。
バーンズ夫人は自分の命を救った。
生命の恩人と,姉が仇になることだけは止めなければならない。
「いらっしゃいませ」
2日後、工レナは緊張した表情で丸い屋根の邸宅を訪れる。
すでに訪問許可を求める手紙を送ったおかげで、ミルドレッドは彼女をすぐに迎えた。
「訪問を許可してくださってありがとうございます」
ミルドレッドは緊張した表情が歴然としたエレナに向かってうなずく。
何の用事で訪ねてきたのだろうか。
彼女の頭の中に悪い想像が浮かんだ。
まさかダニエルを愛しているから退いてくれという要請をしようとしているのではないだろう。
もしエレナがそう言った場合、彼女はどのように答えるべきか悩みながらお茶を勧めた。
「どうぞ。どんなものが好きなのかわからず、デザートも2種類を用意してみました」
ミルドレッドの言葉にエレナはメイドが出す皿を見下ろす。
一つは最近流行っているティラミスで、もう一つは薄いパンケーキに包まれたものだった。
実はエレナが訪問するという言葉にミルドレッドなりに機先制圧のために出したデザートだ。
彼女がダニエルと別れてほしいと言っても、ミルドレッドとダニエルはすでに事業的にもこのように縛られているということを知らせるために。
しかしエレナはそのようなお願いをするつもりは少しもなかった。
彼女はミルドレッドの勧めでフォークとナイフを持ち上げたが慌てた。
ティラミスはスプーンですくって食べる。
じゃあ、このフォークとナイフは何?
「切って食べるんです」
ミルドレッドはそう言ってパンケーキを切った。
すると、丸くクレープで包まれた「アイスクリーム」が姿を現した。
その中に煮詰めた桃が入っていた。
「どうですか?」
もともとはマンゴーで作るデザートだが、この国ではマンゴーを手に入れるのが難しく、ミルドレッドは煮詰めた桃に代わった。
エレナは注意深く口に入れ、目を大きく開ける。
似たようなものを妖精の泉で食べたことがある。
そこではアイスクリームと桃の代わりにハムとチーズと卵を入れて折っていたが・・・。
「ガレットと似ていますね」
「表をクレープで包んだという点で似ています。今週、妖精の泉に新製品で出します」
妖精の泉に新製品として出すという言葉にエレナの目が大きくなった。
しかし、彼女はすぐに自分がなぜここに来たのか気づき、唇を噛んだ。
「お話したいことがあって来ました」
「ええ」
ミルドレッドはエレナの表情に緊張したが、何気ない表情をして見せた。
エレナは乾いた唇を湿らせるために茶碗を持ち上げる。
「どうお話すればいいか分かりません。どうかご理解お願いします。私には私を愛しすぎて、私のために何でもする姉がいます」
(知っている。マリアンヌ・スチューワード伯爵夫人だよ)
エレナは唇をかみしめながらうなずいた。
彼女はティーカップを置きながら言った。
「私はウォルフォード男爵が好きです。マリアンヌもそれを知っています。それで私のために私とウィルフォード男爵を繋げようと思っています」
ミルドレッドの目が細くなる。
それをなぜ自分に言うのかわからない。
そんな表情にエレナは素早く話し続けた。
「でも男爵様は夫人を、だから・・・」
ウィルフォード男爵がバーンズ夫人を愛していることは彼女の口からどうしても言えなかった。
ミルドレッドは言葉が出ないエレナをじっと見ていた。
彼女が乗り出せる話ではないからだ。
「それで私は、あの、男爵様を諦めると言いました。お姉さんへ。でも、さっきもお話したように、お姉さんは私をとても愛していて」
なんとなく話が彼女の予想する方向に流れないようだ。
ミルドレッドは面食らった顔をした。
エレナはため息をついて話し続ける。
「何か計画しているようです。ウォルフォード男爵とこの前会った時、軽く争ったんですよ」
争ったと言うほどでもなかったが。
エレナはすぐにそう付け加え、息を吐く。
緊張したせいで息もつかずに言葉を吐き出して息が荒くなった。
ミルドレッドは真剣な表情で彼女を見ていた。
そういえば、ギャラリーを開いた時、明らかにダニエルがスチューワード伯爵夫人に残って話をしてほしいとお願いすると言ったが、いつの間にか彼女が去っていた。
ダニエルが言う前に去ったようだと思ったが、まさか彼と争って去ったのだろうか。
エレナが常識人で良かったです。
マリアンヌが全ての黒幕と知ったとき、ミルドレッドは彼女を許すのでしょうか?