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100話




 

こんにちは、ピッコです。

今回は100をまとめました。

 

 

 

 

 

ネタバレありの紹介となっております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

各話リンク こんにちは、ピッコです。 ネタバレありの紹介となっております。 ...

 




 

100話

99話 こんにちは、ピッコです。 今回は99話をまとめました。 ネタバレ...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 奇襲

リプタンは遠征中ずっとマックのことを気にかけていた。

昼は先頭に立って黙々と騎士団を導き、夜は食事と寝床を用意したが、それだけだ。

後は彼女のテントには足を踏み入れることもなかった。

ヘバロンにこっそり聞くと、彼女のテントの近くで毛布にくるまって寝たり、夜を明かしたりしているようだ。

その話を間いた時は怒りが頭に浮かんだ。

いくら自分に腹が立ったとしても、馬鹿のようにどうしてそんなに体を酷使させることができるのか。

すぐに追いかけて、どうしてテントの中で寝ないのかと問い詰めると、リプタンがいらだたしく答える。

「私を信じて。外で寝たほうが私の休息にはもっと役に立つ」

そんなに断固として言われては、もっと何と言うだろうか。

マックは遠征が非常に大変で、むしろ幸いだと思った。

頭がくらくらする。

疲れ果てた状態でなかったら、一日中彼の冷淡な態度を噛みしめながら自虐していただろう。

「これからあの山を越えるつもりです。道が険しいので気をつけてついて来なければなりません」

ガベルは密木の間を通りすぎると前で注意を払う。

マックは額の汗を拭いながらうなずいた。

とりわけじめじめして蒸し暑かった。

今日に限って風もあまり吹いていない。

マックは自分に劣らず疲れたようなレムを慰めながら、木の葉の間から燃える太陽を
恨めしそうに見上げる。

裁縫師夫婦が勧めた通りベールを持ってくればよかったかと思った。

顔にそばかすがもっと増えたらどうしよう、というのんびりした心配が頭の中をよぎる。

「ここさえ通れば小さな村が一つあります。運が良ければ、今夜はベッドで寝ることができます。もう少しだけ元気を出してください」

ユリシオンが彼女を励ます。

マックは冷たい冷水で体を隅々まで洗い、石鹸で髪を洗った後、きれいなベッドに横になって寝る想像をしながら気力を集めた。

 



 

そのようにどれだけもっと移動したのか、山の中腹に逹すると馬がとても疲れたせいで速度が目に見えて遅くなる。

彼らは最終的に鞍から降りて、両足で山道を登り始めた。

木の根が曲がりくねった急な道を歩くのは想像以上に大変なことだった。

マックはふくらはぎが燃え上がるのを感じながら峠を持ち上げてふうふうと息を吹き込んだ。

びっしりと茂った木の葉の間から降り注ぐ日差しが、激しく目を剌す。

息を大きく吸うたびに胸部が刃物に刺されたようにひりひりし、足の裏は火がついたような感覚だ。

「どうか少し休んでから行こう」という哀願が声を張り上げたが、マックは必死に抑えた。

絶対に彼らの足を引っ張ることはできないという意地で耐えることをしばらく、永遠に終わらないようだった地獄のような行軍が奇跡のように止まる。

マックは危うくその場でぺたりと座り込むところだった。

しかし彼女は一息つく前に唸り声を聞く。

「今すぐ防御壁を張れ!」

リプタンの声だった。

 



 

マックは騎士たちが剣を抜く姿を半狂乱状態で見ていた。

「ゴブリンです!」

彼女が状況を把握する前に急に地盤が大きく揺れ、頭上から真っ黒な生物が大量に降ってきた。

マックは悲鳴をあげて後ずさりする。

濃い緑色の肌をした醜い小人が斧を持って彼女に飛びかかった。

ユリシオンが魔物の頭を一刀のもとに切り取って叫んだ。

「奥様!バリアを張ってください!」

床に垂れた頭のない死体をぼんやりと見下ろしていたマックは、びっくりして魔力を集める。

しかし、魔物が四方から飛びかかってくるため、防壁を張る暇を見つけることができなかった。

ユリシオンとガロウが慌てている彼女を木の背に押し付け、保護するように前に立ちはだかる。

山の斜面を恐ろしい速度で走ってきたゴブリンたちが木の幹を登って上から攻撃してきた。

騎士たちは斧の柄を持って、砲丸投げのように飛んでくるゴブリンを一刀に2匹ずつ切り取った。

怒った猿の鳴き声のような怪声が四方から鋭く響き渡った。

「なんてこった!終わりが見えないじゃないか!」

ヘバロンの力強い声が鼓膜を刺した。

マックは木の幹に背中をくっつけたまま恐怖に震え、息を切らす。

彼の言葉通り、騎士たちがどっと押し寄せてくるゴブリンたちを休む間もなく切り取ったが、魔物たちは高くそびえる岩壁に沿って果てしなく降りてきた。

「後ろに下がって!私が剣技で一発で・・・!」

「やめろ!岩壁が崩れ落ちる!」

リプタンは剣を振り回して激しく叫んだ。

「地形的に私たちが不利だ!道を帰る!」

「ふざけてるんですか!?ゴブリンなんかに・・・!」

彼らの会話は最後まで続かなかった。

急に地面の上に鈍い鼓動が鳴り響いたのだ。

ゴブリンの群れはすぐに左右に分かれ、散り散りになる。

あっという間に状況を把握したリプタンが雷のように指示を出した。

「岩壁が崩れ落ちる!今すぐ避けて!」

騎士団はほぼ即座に反応した。

ガロウとユリシオンがマックの腕をつかんで急な土道を走り始める。

マックは手綱をぎゅっと握りしめ、興奮したレムを引きずってでこぼこした山道をあたふたと登った。

その瞬間、まるで雷のような重たい音が山を揺るがし、鳥たちが一斉に空の上に舞い上がる。

ユリシオンの手に引かれていたマックは、側面から降り注ぐ土砂と岩の塊を眺めながら目を見開いた。

騎士たちは土の山を避けて素早く斜面を走り抜けた。

落石の衝撃で彼らが立っている地面が崩れ始めた。

マックはバランスを取れず、よろめきながら下に転げ落ちる。

彼女だけでなく、後からついてきた騎士たちも馬と共に土の山の下を滑り降り始めた。

頭上からリプタンの叫び声が聞こえてきたが、答える暇がなかった。

立ち上がろうとする度に足元が砂沼になったようにぷくぷくと消え、まるで下で誰かが足首をつかんで引き寄せるように体が引き続き墜落していく。

とても気が付かなかった。

やっと固い地面に足を踏み入れたと思ったら,今度は石の山と土の山が頭上に襲いかかった。

彼女はほとんど無意識のうちに引き上げた魔力を高速で回転させる。

岩の山が彼らを襲う直前に壁が地面から高く突き上がった。

マックは床に座り込んだまま魔法式に従って魔力を回転させ続けた。

土の山が降りようとすると、防御壁がさらに高く噴き上がる。

しばらく鳴り響いた地鳴りは、彼女の魔力がほとんど限界に逹した頃にようやく静まった。

 



 

ゴブリンの襲撃と土砂崩れ。

騎士団のみんなは無事なのでしょうか?

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