政略結婚なのにどうして執着するのですか?

政略結婚なのにどうして執着するのですか?【58話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「政略結婚なのにどうして執着するのですか?」を紹介させていただきます。

今回は58をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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58話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 第1王子フレイ

第1王子のフレイは誰もが認める一両だった。

にもかかわらず、彼を阻止する人は誰もいない。

あえて王の長男である彼を防ぐほど肝が大きい人はいなかった上、何よりも王妃と臣下が彼を放置したためだ。

正統性のある長子が利口でさえあれば、頭が痛くなるということは自明なこと。

彼らの立場では、フレイが顔だけハンサムな人として残るのが有利だった。

ふにゃふにやしながら歩いていたフレイが不満をぶちまける。

「ああ・・・本当に面倒くさい。父王はどうして毎日私を国務会議に呼ぶの?どうせ私がいなくてもちゃんと終わるのに」

「そんなこと言わないでください。殿下はもうすぐ王位を継ぐ方ではありませんか?予行演習というわけです」

「だから私はそんな厄介なポストを・・・あれ?」

しきりにぶつぶつ言っていた彼の話し声がぴたりと止まった。

数歩離れたところから歩いていく見慣れた顔を見つけたのだ。

他人との親和力が良いことも彼の長所の一つだった。

フレイは10年来の友人に会ったような表情で、手を振りながらグレンに近づいた。-

「王子殿下にお目にかかります」

「ウィンターフェル家の人をまた見るんだね。今あなたの奥さんに会って来たところなんだ」

「ああ、私の妻なら、王妃宮に寄って帰るところだったはずです。王妃様に差し上げる物がありましてですね」

「それはもう聞いたよ。太陽宮の大会議室に行くところだよね?一緒に行こう」

二人が速度を合わせて歩き出す。

太陽宮まで向かう道は長くて遠かった。

グレンは目的地までの道を歩きながら考えた。

(口数の多い人だと言っていたのに、ナデイアの評価が正確だったね)

フレイは本当に絶え間なく話した。

天気の話から今日のお昼に食べた食事メニューの話まで。

無駄な雑談をぶつぶつ言っていた彼が、ふと思い出したように「ああ・・・」と嘆く。

「そういえば、卿と夫人の仲睦まじい様子だったね。正直、トーナメントで見せてくれた姿は意外だった。もう南部と北部が仲良く過ごす姿を期待してもいいのか?」

そう言う目つきはかなり純朴だった。

国中が和合できればいいのに、なんて純真な考えをしているに違いない。

しかし残念なことに,グレンは純真な王子を失望させるような返事をしなければならなかった。

「結婚した以上、ナディアはバラジット家の人ではなく、ウィンターフェルの人です。私の妻との仲睦まじさが南部との関係に影響することはありません」

「それは、まだ公爵と仲が悪いってことだろう?」

「残念ながら否定はできません。私がこんなことを言ったことは公爵に秘密にしてください」

「もちろん。そして私もこのような話を公爵に伝えるほど彼と親密ではない。いや、むしろ仲が悪いと表現すべきだろう」

フレイは少し陽気になった。

王宮は公爵の腹心でいっぱいで、これまでバラジット公爵が気に入らなくても不満を飲み込むしかなかった。

ぶっきらぼうな性格のフレイは周りの人たちと仲良くする方に属していたが、それでもみんなといい関係を維持すること・・・ではなかった。

代表的に腹違いの弟である第2王子のリアムと、彼の後見人であるバラジット公爵がそうだ。

率直に言って、フレイは彼らとも仲良くなりたかった。

リアムは彼の一人だけの兄弟だったから。

しかし、リアムの考えは少し違うようだった。

実母から一体何の話を聞いたのか、リアムは幼い頃から兄に優しくしたことが一度もなかった。

頭が少し大きくなってからは、むしろ閑良な兄を情けなく思う気配が強い。

バラジット公爵も自分の前では礼をするが、彼が後ろから自分の資質をけなすということは公然の事実だった。

いくら混乱を嫌う性格の持ち主だとしても、自分を嫌って貶める人々に限りなく寛大になることは難しいものだ。

(ウィンターフェル侯爵はもうすぐ領地に発つ人だ。だから彼がまた国務会議に出席することはしばらく遠いだろう)

言い換えれば、自分と仲間を共にし、弟と公爵に対抗して反対意見を出す人物は、しばらく閣議にいないという意味だった。

こんなチャンスを逃すわけにはいかない。

フレイの青い目が茶目っ気で輝いた。

 



 

「どう?私が手伝ってあげようか?」

「助けてくださるということは・・・」

「私が少し手伝ってあげるということだ。私も発言権があるからね。今度の会議に君としては気まずいテーマがたくさん出るのではないか?王室に捧げる税率とか、まあそういう問題。君がリアムと公爵の意見に反対すれば、私が力になってあげるよ」

いつも自分を見下していた弟とその後見人の顔が困ったように変わるのを一度は見たいというのがフレイの率直な心情だった。

グレンは驚いて尋ねた。

「殿下、本気ですか?」

「君さえ欲しければできないこともない」

「・・・」

くるくると笑う顔を見てする時、自分の行動がどんな影響を及ぼすか少しも悩んでいなかったのが確実だった。

入宮する前にナディアが言った言葉が思い浮かんだのはその時だった。

『今日の会議であなたがしてあげなければならないことがあります。王子に小さな助けを与えて彼が政治的利盆を得るようにしてください。ここで重要なことは、第1王子を助けてくれたのがあなただと暗に知らせることです』

 



 

グレンは今がナディアが与えた任務を完遂する時だということに気づいた。

彼は足を止めて慎重に口を開いた。

「殿下、私が一つアドバイスをしてもよろしいですか?」

「うん?言ってみろ」

「殿下は今日、私の意見をかばうべきではありません。弟のリアム殿下とバラジットの意思に同意してください」

当然のことながらフレイは飛び跳ねて問い返した。

「いや、どうして?こんな機会がありふれたものだと思っているのか?普段、公爵の言葉に反対の意思を示すのは私しかいないんだよ。今日のように君のような人も参加するのは珍しい。普段は彼の腹心でいっぱいなんだから、私に同意する人がいないって」

「殿下が私の手をあげてくださるのは、ひたすら糸だけがあって得もないことです」

「実ばかりで得がない?どうして私が被害に遭うというのか?」

「私は辺境の領主です。つまり、王室の利盆に反して私の手を挙げてくださった瞬間、国王陛下は殿下に他の意味があるのではないかと疑うようになるという意味です」

「違う・・・意味?」

「地方の領主たちと共謀して王位を狙うのではないかという・・・」

「え?え?え?え?そ、そうなるのかな?」

フレイは驚いた表情をする。

「私はただささやかに懲らしめようとしただけだったが・・・」

憎らしい奴だが、弟と真剣に王位争いをしたいという考えはなかったのだ。

そのような複雑な争いに挟まれて濡れ衣を着せられるのは、なおさら遠慮だった。

「わ、私みたいなやつが王位を狙うって誰が疑うんだい?怖い冗談はよせよ。はは、はは・・・」

グレンは当惑している彼に向かって話し続けた。

「時には蝶の羽ばたきが嵐を呼ぶものです。殿下は第1王位継承権者なので、行動に気をつけなければなりません。私に施してくださった好意はありがたいが、その意味だけ胸に刻みます」

「うん・・・」

彼の瞳が揺れていた。

だが、すぐに心を決めたように、揺れる瞳が止まった。

「聞いてみると、卿の言うことが正しいようだね!」

フレイはうなずいて上下にうなずいた。

説得が簡単でよかった。

「危うく大きな間違いを犯すところだった。この借りは必ず覚えておくよ」

「殿下にお役に立てば、それで十分です」

にこにこ笑っていたフレイがふと思い浮かんだように、一つ疑問を表わした。

「ところで、どうして私を助けてくれたの?」

「え?」

「黙っていたら、私が君の味方になっていたんじゃないか?もちろん重臣たちは私の言うことを滑稽に知っているが・・・それでも王子の発言だから役に立たなかったはずだ」

そこまで考えが狂ったのがうまい。

グレンは内心感心しながら答えた。

「それは、私はウィンターフェルの当主である以前に、王室の奉神であるからです。王族に正しい方向の助言を上げるのは当然すべきことです」

「・・・」

フレイは少し驚いた顔でグレンを見た。

彼が今まで会った貴族の中で、彼にこんなに真剣に接する人は誰もいなかったのだ。

しばらく口をとがらしていた彼が声を出した。

「卿は本当に・・・」

「・・・」

「王家に忠誠を誓うね。誰があえて北部が独立を図っていると謀略したのか気になるほどだ」

心から感心している表情だ。

そのせいでフレイは気づかなかった。

ここは太陽宮に向かう街角なので、通り過ぎる人が多く、彼がウィンターフェル侯爵と長く話を交わす姿を多くの人が目撃したということを。

グレンも周囲の視線に少しも気づかないふりをして答えた。

「まだそんな仲違いをする者がいますか?国論を分裂させ、私利私欲を図ろうとする者の計略に過ぎません」

「そ、そうかな」

意味の分からない難しい単語が混ざっていたが、フレイは大体理解したふりをした。

「卿がいなかったら、また父王に文句を言われるところだった。あの人、最近私を見ると勉強する時になったんじゃないかって、いつまでごろつきのように生きるかって・・・小言が普通じゃないんだよ」

「殿下を大切にする心の発露でしょう。深く留めておかないでください」

「ああ・・・それならいいんだけど」

道を通っていた召使たちが横に止まって腰を下げる。

侍従だけではなかった。

この場にはフレイの顔を見抜いて近づいて挨拶をしていく者も存在した。

周りを見回したグレンの口元にそっと微笑が通り過ぎる。

これでナディアが頼んだことは成し遂げたことになる。

『第1王子は本格的に王位争いに入ろうとしないでしょう。弟に皇太子の座を譲ったら、まさか弟が自分を殺すべきか、と安心しているでしょう』

『それなら、彼に危機感を悟らせるきっかけが必要だ』

北部には王位継承権のある王子の存在が必要だ。

内戦が起こった状況で、妥当な王位継承者を立てられなかった軍隊は、ただ反動分子になるだけ。

『そうです。だからお父さんが勘違いさせるべきです。第1王子が私たちと手を握ろうとしているという錯覚を』

自分を助言を純粋な好意と衷心と思っているフレイには、深い哀悼の意を表する。

しかし、安心して血肉に不意打ちを食らうよりは、百倍千倍もいいのではないか?

表情を整えたグレンは口を開いた。

「時間がたくさん流れました。早く大会議室に行きましょう」

「ああ、そうだ。遅くなったらまた叱られるから」

 



 

ナディアの計画で第1王子を支援したグレン。

彼女の最終的な計画とは?

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