こんにちは、ピッコです。
「ジャンル、変えさせて頂きます!」を紹介させていただきます。
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又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
137話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 新婚生活②
新婚初日の朝だというのに、雰囲気はどこか騒々しかった。
朝食の席に座ったリューディガーとルカの間で、緊張感の漂う睨み合いが始まろうとしていた。
ローラはどうしていいかわからず、足をもじもじさせていた。
そうだ、わかるよ、わかる。
言いたいことは十分に理解できる。
それでも彼女はただ無遠慮に入り込んできた。
私は大丈夫だと言うようにローラに向かって手を振った。
ここにいても、ただ彼女の存在に気を使うだけだと思ったからだ。
まあ、ルカの登場によって新婚初日の甘い雰囲気からは少し遠ざかったけれど、これも悪くはなかった。
しかし、リューディガーはそうは思っていないようだった。
リューディガーは冷たい視線でルカを見つめながら言った。
「本来なら結婚式後の3日間は新婚夫婦を訪ねないのが礼儀だろうに。」
「それは形式的な話だろう。」
ルカも冷たい目を開けてリューディガーに反論した。
二人の男の冷たい視線がぶつかり、場が張り詰める。
「礼儀にはすべて理由があると思わないか?俺には今朝の予定が全部あったんだ。」
「どんな予定だ?」
「ユディットさんが起きたら、バラの花びらを浮かべた浴槽を準備して、つま先から一つ一つ洗って差し上げる計画でした。そして、そうやって疲れを癒して差し上げた後は、もう一度・・・」
「プッ!」
呆れて聞いていた私は、思わず声を上げてしまった。
一体いつそんな計画を立てたのよ?
いや、それにしても、そんな適当な作り話を子供の前で言わないでよ!
「何を言ってるんですか!子供の前で!」
「ルカはわかってるじゃないですか。彼は全部知ってる年齢です。」
「いや、それでも子供は子供なんですよ!」
私は耐えきれず大声を上げた。
いくらなんでも、言っていいことと悪いことがあるでしょう?
さらに、人は受ける環境に合わせて自分を作り上げるものだ。
だから、ルカを大人として扱えば、ルカも自然と成長した大人として振る舞うようになるはずだ。
ルカにはもう少し失敗をさせて、いろいろ挑戦させる機会を与えなければいけない。
でも、ルカを大人扱いしすぎてはいけない。
これが私の持論だった。
それで少しイライラしたのだ。
ルカの対応に関する話題が突然流れ込んだ。
リューディガーと私が互いに疑念を抱きながら見つめ合っているところを観察していたルカは、表情を変えず冷たい口調で言った。
「その計画、叔母さんの許可を取ったとは思えないけど。」
「・・・。」
確かにその通りだ。
正直、リューディガーの計画、いや、妄想に巻き込まれていたら私の体がもたない気がした。
だが、それでルカが口を挟む必要があるわけではなかった!
私はルカとリューディガー、どちらの側に立つべきか少し迷った。
でも今の状況は明らかだった。
まずルカを叱り、それからリューディガーには注意すべき点を指摘するべきだ。
そんな風に考え始めているのを知ってか、ルカは少し生意気そうに言葉を続けた。
「叔父さん、周りの空気を少しは読んでください。そんなに勝手な行動をしていると、後で叔母さんに叱られる羽目になりますよ。」
ルカの一言で、リューディガーの顔が一瞬で青ざめた。
「叱責」という言葉に衝撃を受けたようで、その場の空気がピリッと張り詰めた。
衝撃を受けたようだった。当然、そのようなリューディガーの様子を目にしても、ルカの口元は微かに笑みを浮かべたように見えた。
「ルカ、この子、だんだん・・・!」
私は少し冷静になり、言葉を抑えながら、ルカの頭に軽く一発を当てた。
「・・・!」
ルカは驚いて私を見上げる。
現実を受け入れられないかのように瞳が大きく揺れた。
両手で頭を押さえながら、信じられないというような表情で尋ねた。
「叩いたの? 僕を叩いたの?」
「そうよ! 叩かなきゃダメでしょ! どこで大人の話に割り込むのよ!」
「でも!」
「でも、何が『でも』なのよ!」
私はじっと彼を見据えた。
そして、この機会を逃さずに、手元のテーブルを軽く叩きながら毅然と言い放った。
「新婚初日にこんな騒ぎを起こすなんて、一体どんな礼儀知らずなの!」
「僕だって常識くらいあるよ。昨日の夜だって邪魔しなかったじゃないか!」
ルカの声は少し震え、涙ぐんでいるようだった。
しかしその態度には、誰かを欺こうとするような狡猾さではなく、純粋で素直な抗議の意図が見て取れた。
「泣いたって何も変わらない!」
「・・・ちぇっ。」
案の定、ルカはぷっと唇を尖らせた。
自分が何で怒られているのかもわからず、不満げに声を荒げることさえした。
「どうせ感謝の一言もないし!王様が来ることを教えに一歩先に駆けつけてきたのに!」
王様が・・・来るって?
その言葉に驚きのあまり声を上げてしまった。
「・・・その話を先にしてよ!」
「ふん!」
ルカはそう言いながら顔を背け、拗ねたように口を閉ざしてしまった。
そんな状況の中、扉の向こうから王様のやや控えめな声が聞こえてきた。
「ユディット!まだ挨拶もないのか?全く、私の威厳はどこへ行ったんだ!やっぱりこうなると思った。このヴィンターバルトの執着野郎め・・・!」
「参りました・・・」
私は、これから先の未来の行き詰まり感に目を背けたくなるような気持ちになった。
新婚初日のひとときを楽しむ間もなく、第二ラウンドが始まろうとしていた。