こんにちは、ピッコです。
「ジャンル、変えさせて頂きます!」を紹介させていただきます。
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又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

141話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 3年後③
引き続きヴィンターヴァルト家の仕事に自分を引きずり込むことに耐えられなくなったルカが、公爵に反抗した。
しかし、ソフィアがあまりに喜ぶ様子を見て、ルカは結局何も言い返せなかった。
かつての激しい反発心は、砂糖水に溶けた砂糖のようにあっという間に消え失せた。
第1回目の集まりでソフィアがしつこくルカを連れて行こうとしていたせいか、ルカはソフィアに妙に弱い姿を見せている。
それでも第1回目の集まりでルカとダビがいい関係を築けたわけではなかった。
そのため、初めてルカがダビとどう接するのか気がかりでもあった。
もちろん、イザベラも特に反応を見せなかった。
ルカがダビを嫌ったり、忌み嫌ったりすることはあり得ないと思っている。
ただ、親しい関係を築くかどうかはまた別の話だ。
ルカがダビとうまくやれないのに、親しくしろと言われるのは、それ自体が一種の個性だったので、私は二人の関係に目を光らせながら慎重に注意を払った。
「いじめないで、いじめないで・・・。」
ルカが一度決めると、どれほど固執し、執拗になるかを知っているだけに、心配しないわけにはいかなかった。
そんな私の心配は杞憂だった。
幸運なことに、ルカの目にはダビがただの子どもにしか見えなかったようだ。
ルカは幼い甥っ子を面倒見るかのようにダビを引っ張り回し、ダビもまた、博学で独自の意見を持つルカをまるで叔父のように慕っていた。
『でも、外見は同い年に見えるのに、兄弟ではなく叔父や甥みたいに見えるのは何か問題があるんじゃない?』
ともあれ、二人がうまくやっているので安心した。
外見ではそう見えなくても、イザベラもその様子を認めざるを得なかった。
ヴィンターヴァルト家の親族たちの中で、ルカとダビ以外に似たような年齢の子どもたちはほとんどおらず、他の貴族の子どもたちと馴染むにはダビがかなり内気なため、心配している様子が伝わってきた。
『ルカと一緒に過ごして、内気なところを少しでも解消できたらいいのに・・・。あ、だからといってルカのぶっきらぼうで自分勝手なところを学ぶのは困るけど。』
ルカは大人びていて頼りがいがあったが、良い影響を与える模範的な人物とは言えなかった。
彼の欲望やギャンブルに傾きがちな面を考えると・・・。
『あ、ちょっと待って。よく考えてみると、これって親しくなること自体は良いことなんじゃないか・・・!?』
悪影響と言えるような悪影響はない。
それでも、ダビが第2のルカのようになってしまったらどうしようという不安が、知らず知らずのうちに心に浮かんできた。
しかし、よく考えてみると、ルカでなくとも、ダビの周りにいる大人たちを見渡したとき、特にポジティブな影響を与える人物はほとんどいなかった。
ただ一人を除いては。
すでに故人となった親しい友人フランツは別として、側近のバーレース伯爵は、非常に優柔不断で、堂々巡りの話が得意な人間だ。
リューディガーやヴィンターヴァルト公爵が語る話は、聞いていて歯がゆくなるようなものばかりだった。
確かに、ルカが模範的な人物からは程遠い存在であるのは事実だったが、それでも他の人たちに比べればはるかにましだった。
ああ、その通りだ。
私はそう考えながら安堵のため息をついた。
「・・・何? 叔母さん?」
「えっ? ああ!」
突然背後から声が聞こえてきて、私は驚いて振り返った。
そこには、ルカが少し息を切らせて立っていた。
彼は髪を乱しながら、腰に手を当てて私をじっと見つめている。
光沢のある金髪は、かすかに光を反射して美しく輝いていた。
受ける光で眩しく輝き、相手を鋭く見つめる青い瞳は、まるで海岸から掘り起こされた美しい石のようだった。
痩せていた腕や脚は細いながらも白く、骨格が際立っている。
十分な栄養を摂取できたおかげか、ルカの背はこの3年間で大きく伸びた。
以前は私の胸元に届くかどうかという身長だったが、今では額が鼻の上に届くほどになっている。
ルカは唇を引き結び、不満げに顔をしかめて言った。
「何してたの?ずっと呼んでるのに返事がないじゃないか?」
「ちょっと考え事をしてただけだよ・・・」
ルカは文句を言いながらも、その顔立ちは相変わらず端正で整っており、まるで少年のようなあどけなさを残している。
しかし、私にとっては彼は気まぐれに歩き回るトラのようで、普通の子供とは違って見えた。
『トラも名前を呼ばれると現れるって言うけど・・・』
私は胸が高鳴るのを必死に抑え込もうとした。
しかし、顔に出る表情までは隠しきれなかったようで、ルカがじっと私を見て疑問を口にした。
「考え事?それにしては顔が不機嫌そうだけど?」
「不機嫌そうって、何のことよ?」
「もしかして私の悪口言ってたの?」
「えっ、どうして分かったの?」
私はびっくりして慌てたが、何とか話を切り替えた。
「いや、違う、違うの。最初はルカの悪口だったかもしれないけど、最後には褒める話になったんだから!」
それが本当に心からの褒め言葉だったのかどうかは問題ではなかった。
ただ、自分の中で納得してしまえばそれでよかった。
そうやって自己完結を図った私は、ふてくされたルカの顔をちらりと見た後、何事もなかったように後ろを振り返った。
「僕の悪口を言う理由って何?それも君一人でいる時にだよ。まさか何かやましいことでもあるの?」
「うーん・・・」
もちろん、そんな曖昧な反応にルカが素直に騙されるはずもなかった。
ルカはじっと私を見つめ、私の心の中を見透かそうとするように視線を固定した。
『ああ、あんな目で見られるのが一番怖いんだよな。』
私は耳を傾けたくない雑音を遮ろうとするかのように、最大限平静を装うよう努めた。
「で、結局私を探したのは何のため?」
「ローラが呼んでたよ。お客さんを迎える準備をしながらカーテンを直してた。このソファのカバーみたいに、内装の飾り付けを全部新しくするんだって。」
「ああ、そうだった。細部のデザインについて相談する予定だったわ。」
忘れかけていたロラとの約束がふと頭に浮かんだ。
「早く行かなきゃ。急ぎの用事だったし・・・。助けてくれてありがとう、ルカ!」
実際にはそんなに急ぐ必要はなかった。
しかし、ルカの新鮮な視線から逃げるための最善の口実だったのだ。
自分の言動がやや大げさすぎたと気づきつつ、私はそそくさと階段を下りる。
その時、背後からルカの軽い笑い声が聞こえてきた。
「ふん。」
まるで全てお見通しだと言わんばかりの笑みに、私は足を速めながらも顔が熱くなるのを感じた。
そうだ、ダビがこんなことを学んだら大変なことになる。
ルカが大人たちの頭越しに駆け回る姿を見て、私は小さく息を吐いた。
『私、こんなに簡単に読まれちゃうの?』
ルカが手のひらで私の心を見透かすように覗き込んでくるのは、私が表情をうまくコントロールできないせいではないだろうか。
階段を下りながら、私は無意識に手汗を拭っていた。
彼が目の前にいるわけではないから、今どんな顔をしているのか、少なくとも誰にも分からない。








