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愛され末っ子は初めてで【92話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「愛され末っ子は初めてで」を紹介させていただきます。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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92話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 第17皇子ラミエル③

こうして公爵家が平和に公爵領へ戻ろうと準備していたとき、帝国の皇室騎士団から招待状が届いた。

【帰国前に皇子殿下にお目にかかりたく存じます。国王陛下が感謝の意を込めて送別会を開いてくださるとのことですので、当然ながらご出席いただけますよね?】

とても傲慢で横柄な招待状だ。

あんたが私の上司なの?

来いとか行くなとか言うの?

『今度はちょっとましな子を連れて来いって?』

まったく頭おかしい奴らね、ほんとに。

お兄ちゃんは一体何してるの。

帝国だとしても、騎士が公爵家にこんな招待状を送るようにしていいってこと?

『まあ、あんな子たちに送別会の形だけでも開いてあげる人だし、それくらいは分かってるけど。』

私が招待状に対して嫌な顔をすると、一緒に読んでいた母が私の髪を撫でながら言った。

「行きたくなければ、行かなくてもいいのよ。アナスタシャ。私の娘は、それでもいいのよ。」

やはり私の母だ。

私もラミエルをあのひどい連中の前に出そうなんて考えはなかった。

『私がただ帝国に戻る途中でちょっと騒ぎを起こせばそれでいいんでしょ!』

なんでわざわざ子どもをあいつらの前に見せるの?

こんなに可愛くなったのに、もったいない!

そう思った私は、母の言葉に従ってラミエルにこう言った。

「行きたくないなら行かなくていいわ。私の義弟は、それでいいのよ。」

私の言葉に抱きしめていた母が小さく笑った。

だけど――

「だ、だめです。行か、行かなきゃ。お、お願いです、行かせてください。」

なんとラミエルは、目をまん丸にして真剣な顔で、むしろ行かせてほしいと頼んできた。

最近少しずつおどおどする様子が減ってきたラミエルだったが、今はしっかりとした口調だった。

「そんなに怖ければ、行かなくてもいいのよ……?」

私がもう一度そう言うと、ラミエルは首を横に振りながら、また口を開いた。

「行か、ないと、その、陛下が…… 罰、ば、罰を…… あっ、アナスタシャ様までも……」

誰が誰に罰を与えるって?

電報を送れば、帝国の皇族の誰かってことだろうけど。

私は母の顔をじっと見上げた。

微笑んではいたが、その目には怒りが宿っているのが見えた。

「心配しなくていいのよ、ラミエル。私の娘も、あなたも、誰にも手出しはさせないから。」

そう、そうだった。

私の母は王国で一番の武人だ。

いや、もしかすると世界を相手にしても通用するほどかもしれない。

十年前に帝国が徹底的に準備していたのに、母があまりにも破壊的な人物だから大混乱になったとか…そういう話もあるくらいだ。

「い、いいえ。私は、私が必ず行かなきゃいけない、行くべき場所なんです。」

ラミエルはぶるぶる震えながらも、行かなくてはいけないと言った。

『嘘だ。』

本当は嫌なのに、本当は行きたくないのに。

それでも私はその子の気持ちがわかった。

『もう、この子にとってはそれが当然なんだ。』

たった五歳の子どもに刻み込まれた恐怖。

正直なところ、私としては、この子がもう少し回復して笑えるようになった後に、彼らと会うか会わないかを決めてもよかった。

逃げて避けることが必ずしも悪いことではないのだから。

でも、ラミエルにはそれすら選択できない状況だった。

『本当にひどい人たちだよ。どうしてこの子が逃げることすらできなくさせるの。』

私は母の腕をしっかりつかんで話しかけた。

「わかった、じゃあ一緒に行こう。」

「……え?私、一人で行っても―」

「手はしっかり握ってないと。わかった?」

私はラミエルが条件として出してきそうなことを先にふさぐように話した。

五歳の子どもなのに、顔がいつも不安でいっぱいだったらどうしよう。

私はそんな顔をしていた子をもう一人知っていた。

その子が当時私に頼んできたことがラミエルにも通じるかどうかはわからないけど。

『少なくとも手をつないでいれば、ずっとそばで守ってあげられるから。』

逃れるわけにはいかなかった。

避けるわけにもいかなかった。

今のラミエルにとっては、かえって不安を増すだけ。

それならば、王宮の騎士団や帝国の誰も私に何もできず、いざとなったらやり返すことができるということを見せるのが答えだった。

しかし、ラミエルには依然として私の後ろに隠れて逃げたい気持ちがあった。

「は、でも……私がアナスタシャ様と一緒に出たら、あまりに未熟に見えるでしょう。」

ラミエルはそう言って、自分の服の裾をいじっていた。

帝国から持ってきた服はどれもきれいで手入れされたものだったから。

『一人で行って冷たくされるのは平気なの?』

さらに胸が痛んだ。

その瞬間、私を抱きしめた母が腕に力を込めながら言った。

「そんなこと心配しないで、ラミエル。」

「え? そ、それって……」

ラミエルの疑問はすぐに解けた。

淡い青紫色のジャケットに、濃い紺色のベスト、ジャケットに合わせた色の半ズボン。

仕上げにジャケットの上からあしらわれたセーラー襟の下に大きなリボンを結び、制服のように整えられたラミエルの姿は、まるで可愛い小さな貴族のようだった。

数週間、公爵家で豆を食べて栄養を取ったおかげで、最初はくすんでいた銀の靴にはツヤが出て、ふっくらした赤い桃色がやわらかく見えた。

皇子の靴とは思えないほどだ。

すり切れて薄くなった家族用の靴の代わりに、多くの子どもたちが履くレースアップブーツまで。

「本当に、わ、私がこんなものを着てもいいのか分かりません。」

「うん、大丈夫。すごくかわいいよ!」

「え、え? そういう意味じゃなくて……。」

私も違う意味で言ったのは分かってる。

それでも本当にかわいくて美しいという褒め言葉をたくさん聞く必要があると思って、あえて脈絡を無視した。

招待状が届いた日から今日まで。

ラミエルはずっとためらっていたが、私が差し出した一言に、ついにかわいい服も、手をつなぐこともすべて受け入れた。

『私とそんなに手をつなぐのが嫌なの?』

その言葉に、五歳の子どもはまるで世界が崩れたような顔をした。

少し申し訳なかったが、どうしようもない。

とはいえ、あのわがままな子たちの前に、この子をひとりで放っておくわけにはいかないじゃない?

『聖女にまでそんな暴言を後ろで吐くなんて!』

この子ひとりだけにしておいたら、他の人たちが聞こえないところで何と言って陰口を叩くか。

見なくても目に浮かぶようだった。

ホールの中に入ると、社交界のシーズンほどではないにしても、参加していた貴族たちが少しいた。

両親について入ってきたラミエルに、彼らは好奇の目を向ける。

「まあ、お二人ともかわいらしいですね。」

「そうですよね。帝国の皇子様だと聞いて少し心配でしたが、ただ素直そうに見えます。」

「もう末娘のお嬢様とかなり仲良くなったみたいですね。」

「手をぎゅっと握っているのを見てください。」

帝国皇子だと色眼鏡で見られずに済んで幸いだ。

「虎だって懐くくらいなのに、帝国の皇子様だからって難しいことありますか?」

「そうですよ。あのテクラ公女様のお嬢様なんですから。」

少し変な意見も混ざっていたけれど、今私が聞くべき話はこっちではなかった。

『あそこにいるわね。』

ラミエルを連れてきた騎士たちは、あの日公爵の前で見たときとは違い、国王の前ではとても丁寧な態度だった。

国王の口元がどれほど緩んでいるか。

誰が見ても彼らの粗相を許していた。

発言に楽しそうな様子がにじみ出ていた。

「そうだな、そうだ。朕は帝国と王国がこれからもっと良い関係を築いていけると思っておる。」

「陛下もそのようにお考えです。もしや前におられるパルサンであれば信頼できると仰っています。」

「ははは、皇帝陛下にも安堵があるのではないか!」

誰が聞いても気を抜いて対応しようという意味なのに、そんな言葉にあっさり騙されるとは。

ちょっと、王国の国王なら表情管理くらいしてくれない?

王と一緒にいた騎士たちは、私とラミエルを見ていたのか、にっこりと笑みを浮かべていた。

 



 

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