幼馴染が私を殺そうとしてきます

幼馴染が私を殺そうとしてきます【59話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「幼馴染が私を殺そうとしてきます」を紹介させていただきます。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【幼馴染が私を殺そうとしてきます】まとめ こんにちは、ピッコです。 「幼馴染が私を殺そうとしてきます」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹...

 




 

59話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 潜入③

「こちらは私の遠い親戚の弟ですが、実の弟のように親しい間柄のレイモンド・レベスターです。」

ロミオはアウラリア皇城の侍従長である白爵に、自然な流れでレリアを紹介した。

「お会いできて光栄です、レイモンド卿。どうぞアウラリアでの平穏な旅をお楽しみください。」

「ありがとうございます。」

ルベスターという家門は、実際にローズベリー帝国に存在する貴族家の名前だ。

幸いなことに、現在アウラリア皇城に滞在しているローズベリー帝国の貴族は存在しなかった。

皇族のロミオだけだ。

それでロミオは気軽に、実際の遠い親戚の名前の一つを使うことにした。

しかしレリアはなんとなく気まずくてぎこちなく微笑んだ。

「ちょっと笑ってみる?」

「……」

侍従に案内されて部屋へ向かいながら、ロミオがくすくす笑いながら言った。

レリアは少し彼を見上げ、伯爵の背について行った。

今朝、レリアは完璧に準備を終えた。

そして彼女を迎えに来たロミオと一緒に馬車で皇城に到着した。

親切にも侍従長が自ら出迎え、彼女が滞在する部屋まで案内してくれた。

ロミオがタ国の皇子であるため、国交のためにレリアにも丁寧に接してくれたようだ。

「ご不便やご要望があれば、侍従や使用人たちにお申し付けください。」

「それにしても、皇城の雰囲気が少し不穏ですね。何かあったのでしょうか?」

ロミオは何も知らないふりで自然に尋ねた。

白爵は少し戸惑った様子を見せたが、やがて眉をひそめ、胸元に手を当てながら言った。

「たいしたことではありません。昨日、小さな騒ぎがありました。……昨日が会議の最終日だったので……お手間を取らせてしまい申し訳ありません、皇子殿下。」

ロミオは「大丈夫だ」と言って顎を軽く動かした。

伯爵が立ち去り、部屋の中に二人きりになると、レリアは安堵の息を吐いた。

「私の部屋はすぐ隣だよ。」

「よかったです。」

ロミオは応接室のソファにどかっと腰を下ろした。

そう長くないうちにカーリクスもこの部屋にやってきた。

レリアは侍女が持ってきたお茶を一口飲んで、二人の隣の一人用ソファに座った。

「今夜は散歩するふりをして出かければよさそうですね。今日は私一人で行きます。」

昨日あんなことが起こったので、警備がさらに厳重になったのかもしれない。

皇帝がまたそこにいる可能性もあるし、全体的に城門の警備だけが強化されたようにも見えたが、真相はわからなかった。

だからこそ、なおさら一人で慎重に行動するほうが良かった。

何かあれば「錬金薬」を使う必要があるけれど、カーリクスやロミオの前で堂々と使ってしまうと、錬金術師だと疑われるかもしれない。

「大丈夫?」

「はい。」

レリアがいつになくきっぱりと答えると、ロミオは「わかった」と言って頷いた。

「でも…その物を見つけた後は何をするつもり?」

ロミオが優雅にティーカップを持ちながら尋ねた。

「…個人的にまた探さなきゃいけない物があります。それがどうかしました?」

「退屈だからついて行こうかと。」

ロミオはとても堂々とした口調で言った。

向かい側のカーリクスもまた顎を軽く動かした。

レリアはふと幼い頃のことを思い出した。

時も構わず自分の部屋に来て、ついて回っていたロミオの姿を。

「私は本国に戻る必要もないし。」

「それは君も私も同じだろう。」

二人は顔を見合わせて、くすくす笑った。

レリアは少し複雑な気持ちだった。

友達とまた、以前のように笑い合い、冗談を言えるというのは夢のようだったが、心のどこかでは少し引っかかっていた。

『あいつらがいなきゃ、もっと早く仕事を片付けられるのに……』

素材を探して聖物を盗み出す計画において、二人の存在は無駄に時間を食ってしまっている。

「でも、髪色を変えられるなんてすごいな。声もちょっと低くなったような気がする。」

ロミオは、レリアの髪の毛を見て言った。

その日の朝、レリアは『錬金福券』ゲームのアイテムを使い、髪の色と瞳の色を変えていた。

もともと銀色だった髪は、今は淡いピンク色で長さも短くなっていた。

さらにオリーブ色の瞳は淡い茶色に変わっていた。

レリアは鏡を見て少し安心した。

体つきは華奢になったものの、男だと考えれば、まるで病弱な美少年のように見えたからだ。

カーリクスの視線もやはりレリアに向けられていた。

彼は少しぼんやりした表情をしていた。

男装したレリアが本当にレオにそっくりに見えたからだ。

「本当に妹なんだな。」

ロミオも同じことを考えていたのか、不思議そうにレリアをじっと見つめた。

ぎこちない空気の中、カーリクスとロミオはとりとめのない話を交わし始めた。

レリアはロミオの頭の上を見下ろした。

『好感度がだいぶ上がったな、それでも……。』

[-200]だった数値がいつの間にか[-59]まで上がっていた。

これがプラスの数値に転じれば、カーリクスのようにクエストを進めることができるだろう。

トントン。

その時だった。

突然ドアを叩く音がして、ロミオが見に行くと、侍従が頭を下げながら言った。

「陛下が、皇子殿下のご友人がお越しになったとの知らせを受け、今夜の晩餐にご招待されたいとのことです。お時間に合わせて三名様をお迎えに参ります。」

「…わかった。」

ロミオが顎を引くと、侍従は微笑みを浮かべたまま戻っていった。

扉が閉まると、レリアは仰天した。

「晩餐会に出席するなんて、どうすればいいんですか!」

晩餐会だなんて!

その場には明らかに皇帝のほか、ユリアナやセドリック、デミアン皇子まで現れるだろう。

皇宮に入った以上、いずれ顔を合わせることになるだろうとは思っていたが、あまりに突然だった。

レリアが不安がると、ロミオが彼女を落ち着かせるように言った。

「心配するな。僕たち二人だけ晩餐に参加することになるから。」

「……!」

レリアは驚いて目をぱちくりさせ、ロミオはにやりと笑った。

ロミオの言葉通り、これはとてもいい機会だった。

少なくとも、この先フェルセウス皇帝と再び鉢合わせることはないだろう。

 




 

「殿下、このドレスはいかがですか?」

ユリアナ皇女の居室では、侍女たちが忙しくドレスを選んでいた。

「いや、皇女様には黄色のドレスの方がもっと似合いますよ。」

「でもあのドレスはちょっと幼く見えませんか?」

「何をおっしゃいますか!皇女様にはよくお似合いですよ。」

侍女たちの言葉を聞きながら、ユリアナは慎重にドレスを選んだ。

新しく選ばれたユリアナ皇女の侍女たちは、皆名門貴族の令嬢たちだった。

皇帝が自らユリアナの侍女たちを改めて選べと命じたからだ。

「もうこのドレスにします。」

ユリアナは白鷺の侍女が選んでくれた淡い黄色のドレスを選んだ。

白鷺の侍女が嬉しそうに笑うと、他の侍女たちは彼女を羨ましそうに見つめた。

その後、侍女たちは柔らかい手でユリアナにドレスを着せるのを手伝った。

ユリアナは自分を飾り立てる侍女たちの手つきに満足しながら、心の中でルートの顔を思い浮かべた。

今夜の晩餐には大切な客人たちが列席する予定だった。

広場での武術大会で大きな活躍をした若者たちで、もちろんルートも含まれていた。

ユリアナはルートに好かれたかったが、だからといってあまり積極的に近づくのも嫌だった。

侍女たちは言った。

「女性はあまり積極的になりすぎてもよくないものよ。」

積極的に近づくと男たちに嫌われると言われたからだ。

『セドリック、デミアンお兄様たちを見れば確かにそうだな。』

兄たちは数多くの令嬢たちが甘い眼差しを送れば送るほど、ますます彼女たちを遠ざけた。

だからこそ今日は特に着飾ることに気を遣った。

ルートが美しく着飾った自分を見て不安に感じてほしかった。

かつて首都をざわつかせた四人の青年のうち二人が、皇城にもう少し滞在することにしたという知らせを聞いた。

その話を聞いた兄たちはこう言った。

「やっぱりあいつら、そうすると思った。ユリアナのためだな。」

「惚れているのは、ロミオとカーリクスなんだね。」

「いやだ……私は絶対反対だよ。あいつらは性格が悪くて、私たちのユリアナを騙すに決まってるんだ。だめだ。私の目には合わない。」

ユリアナはお兄さんたちのやり取りに、ただただ笑っていた。

確かにお兄さんたちの言う通り、あの二人がユリアナを好きだとしても、それは自分には関係のない話だった。

『……私が好きなのはルートだから。』

その時、着付けが終わったのか、侍女たちが鏡を見せてくれた。

ユリアナは鏡の中に映る自分の姿を見て、少し照れくさそうに微笑んだ。

『二人が本当に私を好きだというのなら、それはそれでいいけど……そしたらルートが嫉妬してくれるだろうし。』

 




 

夕方の時間になると、晩餐会場には人々が一人二人と集まってきた。

小規模の晩餐会だったが、雰囲気はパーティーのように華やかだった。

「客人は一緒に来なかったのか?」

皆が席に着いたとき、ペルセウス皇帝がロミオに尋ねた。

ロミオは平然と困ったような表情を浮かべた。

「旅行で疲れたのか、急に体調が良くないと言っていました。 眠ったのを確認してから来たところです。」

「晩餐会が終わったら医師を送ろう。」

「いいえ。ぐっすり眠れば良くなると思うので、どうかご心配なく。明日の午前まで体調が優れなければ、従者を通じてお知らせします。陛下のご配慮に感謝いたします。」

ロミオの完璧な礼儀作法に、出席者たちは彼を感心して見つめた。

演奏者たちの音楽が流れ、従者たちは料理を運び始めた。

ペルセウス皇帝は食事の最中、何度も不意に視線を遠くに向けていた。

彼がこのように心ここにあらずの様子を見せるのは、昨夜の出来事が原因だった。

昨夜はペルセウス皇帝とエリザベスの結婚記念日だった。

二人の結婚から20年以上が経っていたが、彼は今もなお妻を恋しく思っており、その気持ちを抑えきれずにいた。

ところが夢の中で、彼の目の前に死んだはずの妻が現れた。

『見間違いだろう……』

正気を取り戻したとき、彼は騎士たちに連れられて自室に移されていた。

しかし奇妙な点があった。

彼を迎えに来た騎士の一人が、行き止まりの扉の前でひざまずいていたのだ。

また、同じころ東北側の城門で小さな騒ぎが起こった。

誰かが皇城に侵入した可能性があるということで、夜明けまで捜索が行われた。

しかし探しても、どこにも侵入者の痕跡や消えた物はなかった。

『どうにも怪しいな。』

昨日の夜に見た姿は夢だったとはとても思えなかった。

だから兵士たちに命じて、皇城に出入りする人々の中で、薄い緑色の瞳を持つ女性がいるかどうかを探させたのだ。

幸いにも何事も起きなかったが、皇城に出入りする人たちへの警備はそれまでよりも数倍厳しくなっていた。

皇城の内部も調べてみたが、怪しい者は見つからなかった。

犯人はすでに皇城を抜け出したのだろう。

そこで、城の内外を結ぶ出入り口は厳重に監視された。

また、騎士団の中で特に目立った者については法務官を通じて原因を調べるよう命じた。

ペルセウスは、宴に出席している者たちをじっと見回した。

今日の席は、ユリアナの婚約者候補として見合いをする青年を見つけるために用意されたものだ。

セドリックとデミアンはまだ結婚していなかったが、すでに婚約者がいた。

いよいよユリアナの番だ。

正直、ペルセウスは絶対にユリアナを結婚させたくなかったが、皇后の強い押しに押し切られた。

隣に座っている皇后マリアンヌは、穏やかな視線で青年たちを一人一人見つめていた。

特にロミオ皇子を見つめるまなざしには、未練が滲んでいた。

少し前、ロミオ皇子に尋ねたとき、彼が「自分には婚約者がいる」と答えたからだ。

いまだに子供のようなセドリックやデミアンに比べ、彼は確かに落ち着いて見えた。

一方で、ユリアナはロミオ皇子の隣に座るカーリクスはリクスをじっと見つめた。

正直、カーリクスは何も考えずにただ食事をしているだけだったが、ユリアナは彼の関心を引くために一生懸命努力していた。

「一度もこちらを見ないのね。」

ユリアナは心の中でため息をついた。

あの人にできる限り優雅で品のある姿を見せようとしていたのに、彼はあえて視線をそらすかのように自分のことを無視していた。

「わざと?ロミオの人に変えた方がいいのかしら。」

しかし、ロミオには婚約者がいると聞いていた。

ユリアナは無意識に唇を噛みしめ、少しむくれてしまった。

そのとき、こちらを見ていたルートと目が合った。

ユリアナは涼しい顔でそっぽを向いた。

そっぽを向く直前に見た、慌てたルートの表情に、内心とてもすっきりした気分だった。

彼女はちゃんと自分に近づいてこないで、ぶつぶつ言っているだけのルートがじれったく、だから慰めてほしいとばかりに、今日わざわざカーリクスという人物を眺めてみたのだが…。

『セドリック、デミアンお兄様たちが私をからかってるんだわ。あの人は私のこと好きじゃないのよ。』

なんとなくむくれて、向かい側に座っているお兄様たちをちらっと見た。

二人はカーリクスを見ていたが、ユリアナの視線に気づき、肩をすくめた。

『ユリアナ…』

一方、ルートは切なそうな気持ちで彼女の横顔を見つめた。

彼の視線は再び遠くへ向けられ、カーリクスの方を見る。

「………」

何人かの人の視線を受けたカーリクスは、何とか食事の手を止め、そっとフォークを置いた。

隣に座っていたロミオが片方の手で口元を隠し、そっと尋ねた。

「どうした?」

「なんか、俺のことずっと見てるんだが。これ、今シビアな雰囲気か?」

「…はぁ。」

カーリクスは少し困ったように、冷たい視線を落とした。

その視線にびくっと何人かがグラスを回した。

一方、セドリックとデミアンは何事もなかったように彼をじっと見つめ続けていた。

『くそっ。』

カーリクスは今すぐこの場を立ち去りたかった。

みんなが奇妙な色に変わってしまった自分の瞳をじっと見つめているだけのようで、不快で気まずかった。

彼はわざと考えをそらして別のことを思い浮かべた。

『元気にしてるか?』

頭の中にさっき、レオを思い出させた彼女の姿が浮かんだ。

なんだか喉が渇く気がして、カーリクスはシャンパンをぐいっと飲み干す。

 



 

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