こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は120話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
120話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 真心
エレナは全ての真実をシアンに打ち明けた。
大公家という「共通の敵」を持つ理由もあったが、これまで自分に見せてくれたシアンの盲目的な信頼に対する報いであり、素直になりたいという真心も敷かれていたのだ。
二人の間に沈黙が走る。
エレナは催促せずに、シアンに十分に考える時間を与えて待つことに。
あまりにも衝撃的かもしれない話であるだけに、受け入れるのが容易ではないと思ったから。
「なるほど」
「え?」
長い静寂の後、シアンの最初の一言に思わず反射的に反問してしまう。
聞きたいことも多いだろうし、知りたいことも多いはずなのに、今のシアンの反応はあまりにも淡々としたものだったから。
「それでいいのですか?」
「何も変わらないのだから。ただただ哀れだと思っただけ。君がそんなに熾烈に生きるしかなかったことに」
「・・・」
言葉を続けることができなかった。
シアンの一言が胸に染み込んできたから。
「シークレット・サロン」の女主人であり「新女性」と呼ばれ、多くの名声と評判を築き上げながら、エレナは常にキチンとした姿を見せなければならなかった。
ベロニカ公女のふりをする時も、それは大差ない。
そのため、シアンの言葉がすっと入ってきたのかもしれない。
奥深くに隠しておいたエレナの一番弱い部分に触れたから。
(おかしいな。同情されるのが嫌じゃない。同情ではなく慰め。どっちにしろ、私のための言葉でしょう)
エレナは笑顔を浮かべた。
その真心で十分だったから。
「殿下にお伺いしたい事があります」
「何かな?」
「私がベロニカかもしれないと、ずいぶん前から思っていたのですよね?」
「そうだね」
「皇室と大公家は両立することができない間柄じゃないですか。見当といっても、私がベロニカだと思ったはずなのに、なぜ私を押し出さなかったのですか・・・?」
その答えを、エレナは是非とも聞きたかった。
元の歴史でもそうだったが、今も皇室と大公家は犬猿の仲。
過去の人生で、彼はベロニカの皇太子妃になることを防ぐために、セシリアと突然婚約してまで大公家を排斥しようとしたのだから。
選抜式を経てエレナは皇妃になった後も同様だ。
大公家の女性というだけで、エレナは愛情の代わりにシアンの軽蔑する幼い視線と向き合わなければならなかったのだから。
(理解できない。私が知っている殿下なら関係を断ち切ってもおかしくない方なのに)
そんなシアンはエレナを追い出さなかった。
ベロニカかもしれないと思っていたはずなのに。
シアンは淡々と疑問に対する答えを与える。
「推測に過ぎず、はっきりしないことで君を疑いたくなかった」
「私が本当にベロニカだったらどうするのですか?」
「ある瞬間から気にならなくなっていた」
「・・・」
「最初はそれをあなたの賢明さのせいかもしれないと思っていた。けれど、時間が経てば違うということに気がついたんだ」
シアンはしばらく息を整えてから、言葉を続ける。
「最初から理由などなかった」
「え?」
「ただ君だったから良かっただけだ」
「・・・!」
シアンの予告のない告白は、エレナの心臓を打った。
一度も考えたことがなかったのだ。
過去にそうだったから、今も同じだろうと思い込んでいた。
でもそうじゃなかった。
シアンは私情を露わにし、エレナはどのように受け止めるべきか漠然としていた。
「私も君に聞きたいことがある」
「どうぞ」
エレナは微妙に震える感情を隠すように努めて淡々と答える。
「レン、彼とはどんな間柄なの?」
「・・・レンですか?」
目を丸くしてシアンを見つめた。
今この状況でレンの名前がシアンの口から出てきたことも理解できないのに、質問をしたシアンの視線はいつにも増して重く、慎重だった。
「特に規定することはできませんが、良い関係ではありません。ベロニカに成り済ました時は、仇を討ち取った肉親の間柄だったし、殿下もご覧になったはずですが、学術院では私を苦しめようとした暴れん坊ですから」
「それだけ?」
「ええ、それで全部です」
ふと、剣術祭に敗れてスペンサー子爵に殴られていたレンを思い出す。
「なるほど」
瞬間的な錯覚だったのだろうか。
シアンの目から言葉では説明できないよう安堵感を感じる。
「レン先輩について何かあったのですか?」
「仮面舞踏会があった日、相手を尾行する途中で彼に会った」
「レンをですか?」
エレナはあの日、レンといたことを聞いて表情を複雑にした。
「・・・栽培地の位置まで知らせるくらいなら偶然ではないですね」
「私もそう思っている」
「アヘンを追っていたのでしょうか?それとも私を?」
こうなるとエレナは、これまでレンが見せた理解できない言動に意味を持たざるを得なかった。
もしかしたら、自分の正体を知っているかもしれないという不吉が予感がする。
シアンの真っ直ぐな感情に戸惑うエレナが可愛いですね♪
過去の記憶があるから難しいかもしれませんが、これからに期待です。
そして、レンとの関係が何でもないことに安堵するシアンも可愛いですね!
基本は無表情の彼が、感情を隠しきれていない所が良いです。
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