こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は142話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
142話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- さまざまな考え事
サロン内の仕事のために席を外していたカリフが帰ってきた。
彼は仮面を脱ぐと、すぐにエレナの安否を心配する。
「レンはふざけたことを言ったりしなかった?」
「ええ、問題なく済みましたよ」
「そりゃあ結構。君が望むから席を外したけど、一体どうして彼と会ったんだい?」
「その話をしようと思っていました」
エレナはついさっきまでレンと食事をしていた時の出来事を打ち明けた。
今後、大公家の没落の過程で協業することもできるだけに、レンと同じ船に乗ったことを明確に伝えなければならなかった。
「・・・」
「先輩?」
言葉を失ったカリフが心配そうな表情で口を開く。
「大丈夫?レンは手懐けられない部類だと思うけど」
黙々と傾聴していたヒュレルバードも手伝った。
「私も同じ意見です。彼は礼儀がなく乱暴者です。近くに置くにはとても危険です」
よほどのことがない限り、個人的な意見を言わないヒュレルバードが言葉に加えるほど不安視しているのだ。
エレナも同じ気持ちだが、その素振りを見せず、良い言葉で彼らを安心させた。
「あまり心配しないでください。私もレンの危険性は認知して警戒していますので」
「君がそう言うのであれば・・・」
気にならないと言えば嘘になるが、カリフはエレナの選択を尊重した。
これまで一度も失敗したことのない彼女のことだから、盲目に近い信頼があったのだ。
ヒュレルバードは言葉を慎むことで納得した。
あくまでエレナの選択でも、いざという時に自分が命をかけて彼女を守るつもりだったから。
レンの話題が一段落すると、カリフはしまっておいた手紙をエレナに差し出した。
「ビレム伯爵家からの返信だ」
「もう返事が来たのですか?」
「私も驚いたよ」
エレナはビレム伯爵家の印章が押された封書を破って中身を確認し、再び折り返した。
「何て書いてあるの?」
「遅くとも今日中にサロンに伺いますので待っていてくださいって」
「殿下が?」
「はい。事態が急だと申し上げたので、すぐに来られるようです」
エレナはシアンの積極的な対応に感謝しながらも、申し訳なかった。
(こっそり抜け出すのは簡単じゃないと思うのに・・・)
皇室が健在なら身動きは自由だが、現在はそうではない。
皇居の随所にシアンを監視する者が隠れているからだ。
そんな危険を抱えてでも皇居を抜け出すという真心がエレナの胸に響いた。
「先輩、私は先に降りておきます。頭の中が複雑なので、考えをちょっと整理しなければなりません」
「分かったよ。3階には、誰も上がらないように指示しておく」
エレナはうなずいて、待機しているヒュレルバードに声をかける。
「卿は私と一緒に来てください」
「はい」
「メイはここに残ってカリフ先輩を助けてあげて」
「はい、お嬢様」
エレナは秘密の通路を使って3階の端の応接間に移動した。
この応接室は唯一、エレナがシアンに会う時だけ解放される場所。
真ん中のソファに座ったエレナは考えを整理した。
貴族会議。
レンとの共闘。
考え事は一つや二つではない。
それらを蜘蛛の巣のように編んでいる最初の糸に触れるのは決して容易いことではなかった。
些細な齟齬が蜘蛛の巣全体を乱しかねない。
考え続けていると、時間はあっという間に過ぎた。
アーチ型の窓の外は暗くなって、久しく静かな月光だけが静かに光を放っている。
エレナはノックの音で思考から覚めた。
ヒュレルバードがドアを開けると、龍模様の仮面をかぶったシアンが応接室に入ってくる。
エレナはソファから立ち上がって礼儀を正した。
「元気だったか?痛いところはない?」
シアンは出会ってすぐにエレナの安否を確認する。
「ええ、殿下のご配慮のおかげです。どうぞ座ってください」
ソファを勧めた後、エレナはヒュレルバードに目を向けた。
彼は外部から人が入ってこないように鍵をかけて、秘密通路を利用して退出する。
そうしてシアンがようやく仮面を脱いだ。
エレナも仮面を脱いで、本当の姿を現した。
「急ぎの仕事だと聞いた。何か変事でも起きたのか?」
「ご相談したいことがありまして・・・。ベロニカが目を覚ましたようです」
「・・・!」
シアンの表情が一瞬で強ばる。
エレナがベロニカの代役であることを知っているから、その言葉の意味を正確に理解したのだろう。
「大公家を出なければならないのではないか?彼らは決して君を生かしておかないだろう」
「私も理解しております」
「それなら一刻も早く大公家を離れるんだ。明日、いや、今日にも」
シアンは自分の事よりも焦っていた。
エレナが大公家を出る時期を逃して被害に遭わないか心配しているのだ。
「いいえ、殿下。まだ大公家を出ることはできません。私にはやることがあります」
シアンへの相談事とは?
そして、シアンにはレンとの共闘関係を伝えるのでしょうか?
シアンは絶対に反対しますよね・・・。
その前にエレナが大公家から脱出させることに力を注ぎそうです。
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