こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は153話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
153話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 晩餐会
装いを終える頃、晩餐会の時間になった。
寝室を出たエレナは遅く別館に到着する。
「ベロニカ・フォン・フリードリヒ公女殿下が入場します」
エレナはホールに姿を表すと拍手が溢れた。
皇太子妃として有力なエレナであるため、関心が高まるのは当然のことだろう。
ホールの真ん中を横切ってフランツェ大公の元に向かっていたエレナの視線がレンと出会う。
燕尾服姿のレンは口元を上げて笑っていた。
そんな彼を通り過ぎたエレナは、フランツェ大公の隣に立って座中を見回す。
節度よく格式を持って挨拶をすると、再び拍手が溢れた。
フランツェ大公が演説のために一歩前に出ると、音楽が鳴り止む。
「今日のこの晩餐会は、私と皆さんが歩んでいく将来に祝杯を挙げようと準備しました。存分に楽しんでください。無限の成功と栄光を約束して、乾杯!」
「「乾杯!」」
フランツェ大公の音頭に合わせて杯を高く上げた貴族たちが後唱した。
止まった音楽が再び演奏され、本格的な晩餐会の序幕を知らせる。
エレナは自分に群がる貴族たちを相手にすることに集中した。
公式行事なので、公女として来賓を迎えることは欠かせない義務だ。
(そろそろリブを落とさないと)
エレナは機会を見て、貴族たちが集まった隙を狙ってリアブリックを落とすつもりだった。
いつまでも人形遊びにリズムを合わせてあげるつもりはない。
顔色を伺って、私に追い込まれた人たちに振り回されたふりをした時。
(あれ・・・、いつ横に来たんだろう?確かに向こうにいたはず・・・)
自分を見守るリアブリックの監視が、どことなくいつもと違うように感じられた。
周りを見回すと、リアブリックはいつの間にかエレナの近くで貴族たちと会話を交わしていた。
最初は偶然だと思っていたが、偶然が繰り返されると不審だ。
雰囲気がヒヤリとする。
こっそりリアブリックを盗み見るエレナの目つきが細くなった。
対話の間ずっと、リアブリックはこちらを一度も見ていない。
一見気にしていないように見えるが、そのためさらに怪しかった。
「まもなく皇太子妃選出式があるそうですが、公女殿下も参加されるのですか?」
「はい、そうなると思います」
エレナがそっと微笑むと、令嬢たちが同調した。
「さすがです。皇太子妃にふさわしい方は公女殿下しかおりません」
「私は選出式をなぜ開くのかも疑問です」
「公正でなければなりませんから。私は選出式を経ても問題ありません」
エレナが謙虚な態度で一貫していた頃、ホールに広がっていた穏やかな演奏が軽快なワルツに変わった。
ホールの真ん中にシャンデリアの下で、男女が集まっていく。
上品で体面を重視する貴族に欠かせない唯一の楽しみである社交ダンスを踊るためだ。
「どけ」
「キャっ!」
エレナを取り囲んでおべっかを使っていた令嬢たちを押しのけながら、レンが真っ直ぐに歩いてきた。
無礼講な行動に、令嬢たちが彼を睨む。
「何をそんなに見つめるんだ?もっと喧嘩したくなるじゃないか」
「・・・!」
レンが戯けると、令嬢たちの顔色が青白くなった。
社交界の法度を無視する暴れん坊。
できれば出くわすことなく避けるのが得策であるためだ。
(どうしてこんな登場しかできないの?)
エレナは、いつもこのような方法で登場する彼に呆れて心配にもなった。
皇太子妃選出式を控えた今、エレナに無礼に接しては、この前のように静かに見過ごすことはできないだろう。
「お久しぶりですね、レンさん」
エレナは仲の悪い関係を演じた。
レンと接触するエレナに注目するリアブリックを意識した行動だ。
レンはエレナの目の前まで歩いてくる。
「おい、お願いがあるんだが」
「お願い?」
フォーチュンクッキーに書かれていた言葉が思い浮かぶ時、レンは予告もなくエレナの手首を握る。
「踊ろう。今度はちゃんと」
「・・・!」
エレナが返事をする前に、レンが彼女を連れてホールの真ん中に向かった。
初代家主誕生宴会の時のように無礼極まりなく。
(いいえ、あの時とは違う)
あの時は手首がとても痛くて無理やり引きずられたという表現が適切だった。
けれど、今回は違う。
表面上は強引に見えるが、エレナの手首を握る力は全く痛くなかった。
前方に引いているがエレナが倒れないように配慮している。
レンを見るエレナの視線が妙になった。
(ぎこちない)
なかなか慣れなかった。
相手はレンだ。
他の人は別としても、レンにこんな配慮を受けるほど不思議でぎこちないことがあるのだろうか。
そんなレンの変化に気づけるのは、完全にエレナただ一人だけ。
リアブリックの変化に気づいたエレナ。
完全に警戒されているのが分かりますね。
そんな中でのレンの登場。
以前のダンスが途中で終わりましたが、今回のダンスはどうなるのでしょうか?
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