こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は161話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
161話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 偉大な女性
「殿下とLはどのような関係なのでしょうか?」
「・・・」
シアンはじっくり考えた。
実際に質問を受けて考えると、当然2人の関係を規定できる単語が思い浮かばなかったのだ。
彼は苦笑いを浮かべる。
そういえば、いつも一方的な仲だった。
エレナは一様にその場に立っているだけ。
だからもっと勇気を出して近づけば、彼女に手が届くと思っていた。
しかし、それは勘違い。
手を伸ばせば届く距離だったのに、なぜか届かない。
彼女は押しのけることも避けられなかったが、いつも足踏み状態だった。
「それがどうして気になる?」
「理解できないからです。・・・私は殿下とLが恋人関係だと思っていました」
「恋人か」
シアンの口元にハッキリと分かる笑みが描かれた。
「どうしてそんな考えに?」
「殿下は感情を表に出さない方です。ところが、Lの話が出ると目つきが柔らかくなります」
「私が?」
シアンが本当かというように返事をしながらリンドン伯爵を眺める。
「本当です。知らないふりをするのが難しいほどでした」
「そうだったのか」
リンドン伯爵まで同意すると、シアンも素直に納得した。
エレナを思い浮かべるだけでも胸の片隅が暖かくなるのは事実なのだから。
「ですから、無理に皇太子妃選出式を開催する殿下の心中が理解できませんでした。お二人の仲も仲ですが、今の時期に皇太子妃選出式を敢行するのは悪手だと思ったからです」
シアンは、なぜザカリンがLとの関係を尋ねたのか理解する。
彼が見るには皇太子妃選出式は、そうでなくても権力の高い貴族たちを外威に置かなければならない悪手だった。
そのような脈絡から、むしろLを皇太子妃として迎える方が良いと考えたのだろう。
「必ずしも悪手ではない」
「理由があるのですか?」
ザカリンは納得がいかない様子だった。
どれだけ考えても得より失の方が多いからだ。
「Lは大公家の没落を計画している。皇太子妃選出式はその計画の一環だ」
「没落?そんなことが可能なのですか?」
「彼女なら可能だ。そして、私がそうなるように助けるつもりだ」
シアンの返事の中に今まで見られなかった確固たる確信が込められていた。
「Lが凄い女性だというのは同意しますが、大公家の没落を可能にするほどとは・・・」
「君は忘れているね」
「何をでしょうか?」
シアンが無味乾燥な目つきでザカリンを見ながら答える。
「君を私の元に送ったのが誰なのか」
ザカリンの目に力が入る。
忘れていた事実を思い出したのだ。
「神聖帝国への回帰を初めて主張したのは誰か知っているか?」
ザカリンはシアンを眺めた。
淡々としているが、力のこもった声でシアンが言葉を続ける。
「まさに彼女だ」
「そっ、そんなことが___」
「学校設立にはLが後援しているのだろ?果たして彼女が理由なく後援したと思うか?すでにそこまで見通していたはずだ」
「・・・」
「彼女は長い時間準備してきた。私が彼女を知る前から私は信じている。彼女なら大公家を必ず崩すと」
ザカリンは衝撃に言葉を続けることができなかった。
考えてみると、彼はLについてよく知らない。
学校設立に必要な後援を受けながらも知ろうとはしなかった。
ただ気が合う人であり、悟った女性である程度に考えていたのだ。
ところがシアンの話を聞くと、自分は彼女を過小評価し過ぎたのではという思いが強くなる。
初めての出会いで学校設立後援を決めたことだけを見てもそうだ。
単純に思想に同調するということができるだろうか?
違う。
シアンの言葉のように、Lは自分よりもっと遠い場所を見通しているかもしれない。
そうでなければ、学校設立に大金を後援しようと思わないだろう。
ザカリンの開いた唇の間から感嘆詞が溢れ出た。
シアンに出会い、歴史上類を見ないほど悟った貴族だと感じた。
彼ならば、帝国が踏襲してきた弊害を、民衆のための政治をすると信じて疑わなかった。
そんなシアンに影響を与え、背後で大公家を崩そうとしているという話まで聞くと、改めてLは偉大な人物だと感じたのだ。
「そんな女性だ、Lは」
シアンはエレナを思い出す。
皇太子妃選出式を控えて彼女に会えない時間が長くなると、彼女への懐かしさが大きくなった。
シアンがエレナに惚れているという事実は、本人以外にはバレバレのようでした(笑)
皇太子妃選出式が進めば、シアンとエレナが公の場で会う日も遠くないでしょう。
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