こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は177話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
177話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 第2次競合
(権威で貴族たちを押さえつけようとするから、適当な名文はないのでしょうね)
貴族会議で決まった通り、貴族たちは上納金の増税を受け入れる意思を明らかにした。
大公家の要求通りに従うものの、事態をこのようにしたリアブリックの失脚を嘆願しただけ。
リアブリックとしてはどうすることもできず、ああすることもできない四面楚歌に陥るしかなかった。
大公家と4大家門の軋轢も複雑に絡まっている。
万一、派閥に属した貴族たちが不満を抱いて4大家門に移った日には、大公家の地位にも打撃を与えるだろう。
エレナはそのような場合の数まで細かく計算し、リアブリックの失脚を設計したのだ。
(以前の私なら、こんな考えは夢にも思わなかったでしょう)
知るほど世の中が見えるという言葉がある。
今がちょうどそうだった。
悲惨な死を迎えた後、真実を見分ける眼目ができた。
また、時間がある度に本を読んで足りない知識を満たした。
この場にいる自分は長年の努力の賜物だ。
「お嬢様、そろそろ出なければならない時間です」
「行きましょうか」
エレナは寝室を出る。
ホールを過ぎて邸宅を出ると、皇太子妃選出式の1次競合があった日と同様に、フランツェ大公が見送りに来た。
「ガイア女神の幸運があなたと一緒になることを祈っているよ」
二人は軽く抱擁し、優しい父娘の関係を演出した。
馬車に乗ろうとしたエレナが周りを見回して不思議そうな表情を浮かべる。
「リブが見えないですね?」
「急いで処理する事案があるそうだ」
「そうですか?」
エレナは馬車に乗って貪欲を抑える。
降り注ぐ嘆願書に苦しむ彼女の辛い笑みを見たかったが、そうできなかったのは残念だ。
馬車の力強い鞭打ちで馬車が地面を進み、大公家を出て皇居に直行した。
東宮に到着したエレナは1次競合の時と同じ応接室に立ち予知、2次競合に先立って身の回りを確認した。
「時間になりました。行きましょう」
エレナは近衛隊員について応接間を出る。
長い廊下に沿って歩くと、2次競合に参加する令嬢たちが続々と集まった。
その中にはアヴェラの姿も。
彼女は1次競合のことを心に留めているのか、顔に冷淡さが漂っている。
「アヴェラ、元気だった?」
「はい、お姉様は?」
「私もよ。見過ごせない理由がなかったじゃない」
エレナの受け答えにアヴェラが表情を固めた。
1次競合で奸計を働かせながら、エレナに逆に攻撃されて首席の座を明け渡した記憶が浮かんだのだ。
「そうですね、これからもずっと元気に過ごしてほしいです」
「あなたもね」
微笑に中に隠された鋭い私語はここまでだった。
近衛隊員の呼名に合わせて2次競合に選出された12人の候補者が順に皇族と面談を装った面接を受けることになるだろう。
「アヴェラ令嬢、リリー令嬢、アリア令嬢が先に入ります。残りの令嬢たちは隣の応接室で待機してください」
空の応接間に入ったエレナがソファに座って順番を待つ。
緊張感のためか、令嬢たちは口をつぐんだまま沈黙した。
「ベロニカ令嬢、イドニン令嬢、リア令嬢お越しください」
呼ばれたエレナは近衛隊員について面談が行われる応接室に足を踏み入れた。
エレナを始めとする2人の令嬢が座ることになる3つのソファが置かれ、その向こう側に貴婦人2人と中年貴族が並んで座っていた。
中でも序列が高いヴィオラ夫人は現皇帝の従妹でもある。
「お座りください」
ヴィオラ夫人の勧めでエレナはソファに着席した。
形式的なお世辞も省略し、皇族たちは直ちにに令嬢たちの評価に入る。
「イドニン令嬢」
「はい、奥様」
イドニン令嬢が優雅に礼を尽くして言葉を受けた。
「皇太子妃とはどんな席ですか?」
「義務と責任を果たす席です」
「教科書的な答えですね」
短い問答を交わしたヴィオラ夫人の視線がリア令嬢に刺さる。
冷たい雰囲気を漂わせるヴィオラ夫人の視線に、彼女は息を呑んだ。
皇族を象徴する黒髪が与える威圧感に怯んだのだ。
「リア令嬢にも同じ質問を差し上げます。皇太子妃とはどんな席だと思いますか?」
「そ、それは、皇室の安危を図り・・・。また・・・」
「もう聞きたくないですね」
「・・・!」
ヴィオラ夫人の涼しい一言にリア令嬢の顔が白くなった。
叱責だと感じたのか平常心を失ったかのように瞳が荒々しく揺れている。
ヴィオラ夫人がエレナに視線を移した。
「ベロニカ令嬢に尋ねます。皇太子妃とはどんな席ですか?」
指名されたエレナは軽く黙礼しながら答える。
「諦める席です」
「諦める・・・。もっと詳しく教えてください」
「名前を放棄し、家門を放棄し、私の人生を放棄して帝国の国母として生きていく準備をする席が皇太子妃だと思います」
過去の人生、皇太子妃選出式でもエレナは同じ質問を受けた。
そして、その時も今と同じように答えている。
事前に準備した返事だったのだ。
(あの時は、あの言葉の重さを知らなかったわ・・・)
ただ皇太子妃に選出されたいという欲に目が眩み、覚えた通りに答えただけ。
皇太子になるというのが、どんな人生を生きるのか自覚がなかった。
(もう知っている。私が耐えられる席ではないということを)
誰かが再び自分を皇太子妃になるよう勧めたら、エレナは遠慮するだろう。
その場に相応しい人でもなく、自分よりもっと準備された女性が皇太子妃に上がらなければならないと思った。
第2次競合の見送りに来られないくらいに、リアブリックは追い込まれているようですね。
フランツェ大公はどう考えているのでしょうか?
既にリアブリックの代わりを探しているかもしれませんね。
第2次競合の結果は問題ないと思いますが、アヴェラの面談が気になります。
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